君は僕のもの
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「ロマーリオ!それに幸子じゃねーか。応接室で待ってろって言っただろ?」
「ごめんなさい。応接室で待っていたらロマーリオさんが来て。それで2人で屋上に行ってみようって話になったんです」
「ボス、あんた一体何してんだよ!?」
ロマーリオが呆れたような声を出して、身体に鞭が絡まっているディーノを助けた。
「すまねー、ロマーリオ。こいつらの仲直りに一役買ってやろうと思ってたんだが…。なんだ恭弥。もう戦わないのか?」
トンファーをしまって背を向けた雲雀にディーノが声をかけた。
「そんな気分じゃなくなったよ」
今の言動からするとディーノが言った事は全て狂言という事になる。
わざと自分を挑発してきたのだ。
なぜそんな回りくどい方法をとったのか雲雀には察しがついた。
おそらくは雲雀自身に己の気持ちを再確認させる為―‥
再確認なんてしなくとも、幸子を愛している事実はずっと変わらない。はいどうぞと譲れるような半端な覚悟でこの女を愛している訳ではないからだ。
それでもあの時頬を染めた幸子を思い出すと今は素直になれない。
雲雀は何も言わずに屋上を去ろうとした。
「お、おい、待てよ恭弥」
「恭弥っ!」
走り出した幸子は、雲雀の名を呼びながらその背にすがり付いた。雲雀の背中に幸子の温もりが伝わってくる。
幸子は泣いていた。
「ごめんなさいっ、私っ…何でそんなに恭弥を怒らせちゃったのか、わ、判んなくて…」
「………」
「恭弥が嫌だと思った、とこ…、ちゃんと言ってくれたら、直すから…」
いつも笑っている幸子が泣いている。己の嫉妬で泣かせてしまっている。こんな幸子を見たい訳ではないのに…。
「……いいよ」
「えっ…?」
「もう怒ってないから泣かなくていいよ」
幸子と向き合う形になるようにくるりと振り返ると、その頬を伝う涙をそっと拭ってやった。
「恭弥っ!!」
仲直りできた事がかなり嬉しかったのか、幸子は人目もはばかる事なく雲雀に飛び付いた。雲雀はそんな幸子をしっかりと抱きとめる。
先程の負の感情はもうすっかり消え去っていた。
「やれやれ。最初から素直になりゃいいのに」
そんな2人の様子を見ていたディーノがくすりと笑った。
「…なに言ってるの?元はといえばあなたが原因でしょ」
幸子を安全な場所に下がらせた雲雀がトンファーを構えた。
「えっ!? 待て、恭弥」
「咬み殺す」
ドカーーン
雲雀のトンファーの直撃を受けたディーノは、花火の如く大空に打ち上げられたのだった。
「ごめんなさい。応接室で待っていたらロマーリオさんが来て。それで2人で屋上に行ってみようって話になったんです」
「ボス、あんた一体何してんだよ!?」
ロマーリオが呆れたような声を出して、身体に鞭が絡まっているディーノを助けた。
「すまねー、ロマーリオ。こいつらの仲直りに一役買ってやろうと思ってたんだが…。なんだ恭弥。もう戦わないのか?」
トンファーをしまって背を向けた雲雀にディーノが声をかけた。
「そんな気分じゃなくなったよ」
今の言動からするとディーノが言った事は全て狂言という事になる。
わざと自分を挑発してきたのだ。
なぜそんな回りくどい方法をとったのか雲雀には察しがついた。
おそらくは雲雀自身に己の気持ちを再確認させる為―‥
再確認なんてしなくとも、幸子を愛している事実はずっと変わらない。はいどうぞと譲れるような半端な覚悟でこの女を愛している訳ではないからだ。
それでもあの時頬を染めた幸子を思い出すと今は素直になれない。
雲雀は何も言わずに屋上を去ろうとした。
「お、おい、待てよ恭弥」
「恭弥っ!」
走り出した幸子は、雲雀の名を呼びながらその背にすがり付いた。雲雀の背中に幸子の温もりが伝わってくる。
幸子は泣いていた。
「ごめんなさいっ、私っ…何でそんなに恭弥を怒らせちゃったのか、わ、判んなくて…」
「………」
「恭弥が嫌だと思った、とこ…、ちゃんと言ってくれたら、直すから…」
いつも笑っている幸子が泣いている。己の嫉妬で泣かせてしまっている。こんな幸子を見たい訳ではないのに…。
「……いいよ」
「えっ…?」
「もう怒ってないから泣かなくていいよ」
幸子と向き合う形になるようにくるりと振り返ると、その頬を伝う涙をそっと拭ってやった。
「恭弥っ!!」
仲直りできた事がかなり嬉しかったのか、幸子は人目もはばかる事なく雲雀に飛び付いた。雲雀はそんな幸子をしっかりと抱きとめる。
先程の負の感情はもうすっかり消え去っていた。
「やれやれ。最初から素直になりゃいいのに」
そんな2人の様子を見ていたディーノがくすりと笑った。
「…なに言ってるの?元はといえばあなたが原因でしょ」
幸子を安全な場所に下がらせた雲雀がトンファーを構えた。
「えっ!? 待て、恭弥」
「咬み殺す」
ドカーーン
雲雀のトンファーの直撃を受けたディーノは、花火の如く大空に打ち上げられたのだった。