君は僕のもの
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或る日の応接室の放課後。
執務机に向かい風紀委員長として黙々と仕事をこなしている雲雀の傍らで、ソファーに座る幸子も図書委員の仕事をしていた。
「うーん、やっぱり放課後に来てくれる人って少ないなぁ」
書類を見ながら幸子がひとりごちた。
幸子の本日の仕事は、開放日に図書室を利用してくれる生徒の統計である。図書委員長に頼まれた大切な仕事だ。
「毎日開けた方がいいのかな」
「その必要はないよ」
応えたのは雲雀。
思わず幸子は顔を上げて、書類と格闘したままの雲雀を見た。
「なんで?」
「授業以外で図書室を利用しようと思う生徒自体が少ないからさ」
それに、これ以上委員会の仕事で幸子を取られるのはごめんだ。
「それって活字離れってやつだよね。うーん。そっか、それならもっと根本的な…」
雲雀の意見を聞いた幸子は更に考えを巡らせた。
ここで雲雀はようやく書類から顔を上げて幸子を見た。座り心地の良い椅子から立ち上がると、なにか真剣な顔でブツブツ言っている幸子のいるソファーへと歩みを進めた。
「恭弥はどう思う?もっとみんなに利用してもらうには――‥」
「ねぇ、幸子。君が風紀委員会に入会する日を決めよう」
「えっ!? な、なんで突然風紀委員会が出てくるのっ!?」
雲雀の発言は唐突すぎて意味が解らなかった。
幸子が目をぱちくりさせていると、雲雀は片手をソファーの背もたれに、もう片方の手を幸子の顎にかけ、くいっと引き寄せた。
「気にいらないな」
「き、恭弥…?」
「君が僕以外の事で頭を悩ませている姿」
自分の事で幸子が悩むのはいいのだろうか。この男は。
「風紀委員会に入会するね?」
「えっ!? ま、待って。そんな突然……」
「突然じゃないよ。前から考えていた事さ」
「だって私、委員会が…」
「そんなに委員会に入りたいなら僕が組織してる風紀委員会に入ればいい」
そう。それが一番自然な形なのだ。
幸子は僕のものだから。
「そうじゃなくて私は……っ」
「少し黙って」
捕らえられた顎がゆっくりと雲雀の許に引き寄せられていく。
引き寄せられた先に待っているのは……雲雀の唇。
「っ……」
頬染めた幸子はぎゅっと目を閉じた。
ガラガラガラ―‥
しかし2人の唇が重なるより早く応接室の扉が思いきり開いた。
執務机に向かい風紀委員長として黙々と仕事をこなしている雲雀の傍らで、ソファーに座る幸子も図書委員の仕事をしていた。
「うーん、やっぱり放課後に来てくれる人って少ないなぁ」
書類を見ながら幸子がひとりごちた。
幸子の本日の仕事は、開放日に図書室を利用してくれる生徒の統計である。図書委員長に頼まれた大切な仕事だ。
「毎日開けた方がいいのかな」
「その必要はないよ」
応えたのは雲雀。
思わず幸子は顔を上げて、書類と格闘したままの雲雀を見た。
「なんで?」
「授業以外で図書室を利用しようと思う生徒自体が少ないからさ」
それに、これ以上委員会の仕事で幸子を取られるのはごめんだ。
「それって活字離れってやつだよね。うーん。そっか、それならもっと根本的な…」
雲雀の意見を聞いた幸子は更に考えを巡らせた。
ここで雲雀はようやく書類から顔を上げて幸子を見た。座り心地の良い椅子から立ち上がると、なにか真剣な顔でブツブツ言っている幸子のいるソファーへと歩みを進めた。
「恭弥はどう思う?もっとみんなに利用してもらうには――‥」
「ねぇ、幸子。君が風紀委員会に入会する日を決めよう」
「えっ!? な、なんで突然風紀委員会が出てくるのっ!?」
雲雀の発言は唐突すぎて意味が解らなかった。
幸子が目をぱちくりさせていると、雲雀は片手をソファーの背もたれに、もう片方の手を幸子の顎にかけ、くいっと引き寄せた。
「気にいらないな」
「き、恭弥…?」
「君が僕以外の事で頭を悩ませている姿」
自分の事で幸子が悩むのはいいのだろうか。この男は。
「風紀委員会に入会するね?」
「えっ!? ま、待って。そんな突然……」
「突然じゃないよ。前から考えていた事さ」
「だって私、委員会が…」
「そんなに委員会に入りたいなら僕が組織してる風紀委員会に入ればいい」
そう。それが一番自然な形なのだ。
幸子は僕のものだから。
「そうじゃなくて私は……っ」
「少し黙って」
捕らえられた顎がゆっくりと雲雀の許に引き寄せられていく。
引き寄せられた先に待っているのは……雲雀の唇。
「っ……」
頬染めた幸子はぎゅっと目を閉じた。
ガラガラガラ―‥
しかし2人の唇が重なるより早く応接室の扉が思いきり開いた。