千紫万恋
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
フィッティッツィオファミリーのアジト跡地。
廃墟と化し、誰もいないはずのそこから大勢の殺気を感じる。
(幸子…待ってて。直ぐに行くから)
アラウディは朽ちかけた外観を見上げ、壊れた玄関扉から中へと侵入した。
対抗勢力に攻め込まれたアジトは 外観こそ留めているものの、内部は荒れ放題で奇襲の凄まじさを思い知らされる。
「貴様…D・スペードではないな」
かつての踊り場。二階に続く階段に現れた短髪の男が、アラウディを見下ろしながら言った。
「ボンゴレ雲の守護者 アラウディか」
「……だったら?」
「D・スペードには援軍を呼ぶなと釘をさしておいたのだが。やはり恋人の命より己の命が惜しいか。卑劣な奴らしい」
アラウディは不愉快そうにフンと鼻を鳴らし、踊り場の中央まで歩みを進めた。
「あのような男の事でも、仲間を悪く言われるのは心外か?」
「君はふたつ勘違いをしている」
「なんだと?」
「僕は彼とは関係ない。個人的な用でここへ来たんだ。援軍なんて呼ばれるのは心外だね」
「ほう…ならば一体何用でここへ来たというのだ」
「君達がさらって来たのはD・スペードの恋人じゃない」
「……なるほど。あの女は貴様の恋人という訳か」
短髪の男が納得する。所々朽ちている手摺から手を離して、立てた親指で二階の奥を指し示す。
「女は奥の部屋だ。解放してやろう、…我々を倒して辿り着けたならな」
それを合図に踊り場に繋がる入口という入口から武器を手にしたマフィアが現れた。フィッティッツィオファミリーの残党に間違いない。
「もちろん君達を逃がす気も許す気もないよ」
アラウディはコートのポケットから手錠を取り出した。
ボゥ…と手錠の繋ぎ目に紫の炎が宿る。
「多数に無勢。いくらボンゴレ最強の守護者といえども これだけの人数を相手にすればひとたまりもあるまい」
「僕は構わないけど」
何百という敵に囲まれても、アラウディに怯む様子はなかった。
「君達全員 一人残らず逮捕する」
廃墟と化し、誰もいないはずのそこから大勢の殺気を感じる。
(幸子…待ってて。直ぐに行くから)
アラウディは朽ちかけた外観を見上げ、壊れた玄関扉から中へと侵入した。
対抗勢力に攻め込まれたアジトは 外観こそ留めているものの、内部は荒れ放題で奇襲の凄まじさを思い知らされる。
「貴様…D・スペードではないな」
かつての踊り場。二階に続く階段に現れた短髪の男が、アラウディを見下ろしながら言った。
「ボンゴレ雲の守護者 アラウディか」
「……だったら?」
「D・スペードには援軍を呼ぶなと釘をさしておいたのだが。やはり恋人の命より己の命が惜しいか。卑劣な奴らしい」
アラウディは不愉快そうにフンと鼻を鳴らし、踊り場の中央まで歩みを進めた。
「あのような男の事でも、仲間を悪く言われるのは心外か?」
「君はふたつ勘違いをしている」
「なんだと?」
「僕は彼とは関係ない。個人的な用でここへ来たんだ。援軍なんて呼ばれるのは心外だね」
「ほう…ならば一体何用でここへ来たというのだ」
「君達がさらって来たのはD・スペードの恋人じゃない」
「……なるほど。あの女は貴様の恋人という訳か」
短髪の男が納得する。所々朽ちている手摺から手を離して、立てた親指で二階の奥を指し示す。
「女は奥の部屋だ。解放してやろう、…我々を倒して辿り着けたならな」
それを合図に踊り場に繋がる入口という入口から武器を手にしたマフィアが現れた。フィッティッツィオファミリーの残党に間違いない。
「もちろん君達を逃がす気も許す気もないよ」
アラウディはコートのポケットから手錠を取り出した。
ボゥ…と手錠の繋ぎ目に紫の炎が宿る。
「多数に無勢。いくらボンゴレ最強の守護者といえども これだけの人数を相手にすればひとたまりもあるまい」
「僕は構わないけど」
何百という敵に囲まれても、アラウディに怯む様子はなかった。
「君達全員 一人残らず逮捕する」