藍に染まる
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「全く……君という子は」
骸は深いため息をつくと体を起こした。そして破いた服の合わせ目を閉じてやると、幸子の手を取り上体を起こしてやった。
「骸?」
「すみません、少々やりすぎてしまいました」
そう微笑んだ骸はいつもの彼で。幸子は泣きながら骸の首に腕を回して抱きついた。
「骸のばかぁ!」
「クフフ。すみません。ですが幸子も悪いんですよ。委員会等と嘘をついて僕との約束を破るから」
「…ごめんなさい」
もう一度素直に詫びると、骸は何も言わずに幸子の手を取り そっと口づけた。
「本当は何があったんです?」
話して下さい…と促され、幸子は床に転がる箱を拾い上げた。
「良かった…無事みたい」
「幸子?」
「これ…」
と骸に手渡した、それ。
骸は不思議そうな顔でリボンをほどき、箱を開けた。中から出てきたのは――‥
「チョコレート?」
「すごくおいしいんだって。友達に聞いたの」
「これを僕に…?」
「有名なお店だから、一時間以上並んだんだよ。委員会が終わって行ったから、思ったより遅くなっちゃって」
えへへ…と笑う幸子を、きょとんとした表情で見る骸。
「僕の……為に?」
瞬間、骸は幸子を抱きしめていた。
「む、骸っ…苦しいよ!」
抗議した幸子が息苦しさに顔を上げようとしたが、骸は更に強い力で幸子を抱きしめてしまった。
「ダメです。顔を上げてはいけません」
「な、なんで…!?」
「…僕は今、とても酷い顔をしていますから」
口許が緩んだ、そんな情けない顔を。
「幸子…」
ああ、君は本当に――‥
「愛していますよ」
抱擁を緩められ、やっと顔を上げられた幸子は、ふにゃりと幸せそうな顔で微笑んだ。
「私も骸が大好きだよ」
僕の心が幸子で染まる。愛に…溶けていく。
骸は深いため息をつくと体を起こした。そして破いた服の合わせ目を閉じてやると、幸子の手を取り上体を起こしてやった。
「骸?」
「すみません、少々やりすぎてしまいました」
そう微笑んだ骸はいつもの彼で。幸子は泣きながら骸の首に腕を回して抱きついた。
「骸のばかぁ!」
「クフフ。すみません。ですが幸子も悪いんですよ。委員会等と嘘をついて僕との約束を破るから」
「…ごめんなさい」
もう一度素直に詫びると、骸は何も言わずに幸子の手を取り そっと口づけた。
「本当は何があったんです?」
話して下さい…と促され、幸子は床に転がる箱を拾い上げた。
「良かった…無事みたい」
「幸子?」
「これ…」
と骸に手渡した、それ。
骸は不思議そうな顔でリボンをほどき、箱を開けた。中から出てきたのは――‥
「チョコレート?」
「すごくおいしいんだって。友達に聞いたの」
「これを僕に…?」
「有名なお店だから、一時間以上並んだんだよ。委員会が終わって行ったから、思ったより遅くなっちゃって」
えへへ…と笑う幸子を、きょとんとした表情で見る骸。
「僕の……為に?」
瞬間、骸は幸子を抱きしめていた。
「む、骸っ…苦しいよ!」
抗議した幸子が息苦しさに顔を上げようとしたが、骸は更に強い力で幸子を抱きしめてしまった。
「ダメです。顔を上げてはいけません」
「な、なんで…!?」
「…僕は今、とても酷い顔をしていますから」
口許が緩んだ、そんな情けない顔を。
「幸子…」
ああ、君は本当に――‥
「愛していますよ」
抱擁を緩められ、やっと顔を上げられた幸子は、ふにゃりと幸せそうな顔で微笑んだ。
「私も骸が大好きだよ」
僕の心が幸子で染まる。愛に…溶けていく。