雲の守護者 雲雀恭弥
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ガラガラガラ――‥
扉が開く小気味良い音に、木場谷は筆を動かす手を止めた。
「木梨さん…!?」
入ってきた幸子は、扉を閉めると好奇心に目を輝かせながら木場谷に近づいていった。そして木場谷の向かっているキャンバスを覗き込む。
キャンバスには、目の前のテーブルに置かれたアレンジメントフラワーが描かれていた。
「素敵…木場谷君が描いたの!?すごいなぁ…上手だね」
「ありがとう。絵を描くのは好きなんだ。無心になれるからね」
「へえ、そうなんだ」
幸子が関心すると、木場谷は筆を置いてこちらに向き直った。
「それより、木梨さんは何で美術室に?」
木場谷が目を細めた。
「もしかして俺に逢いに来てくれたのかな?」
「ぐ、偶然だよ!!」
「残念だな。そうだったら嬉しかったのに」
「!!!?」
頬が一気に熱くなる。それを見て木場谷は「ふふ…可愛い」と笑った。
そんな爽やかな笑顔でこんなかっこいい人にそんな事を言われたら、誰だってそうなるだろう。は、恥ずかしすぎる…。
木場谷から視線を逸らした幸子は、ふとキャンバスの端に停まる鳥に釘付けになった。この小さな白い鳥には見覚えがある。
「この子、木場谷君の鳥だったの?」
「うん。そうなんだ。キユって言うんだよ」
「キユか……可愛いね。よろしくね、キユ」
幸子が喉をちょんちょんとつつくと、キユは『ピヨ』と鳴いた。
キユと戯れて顔の火照りの冷めた幸子は、改めて木場谷に体を向けた。
「…実を言うとね、考え事してたらここに辿り着いちゃったの」
「雲雀君のこと?」
こくり、と頷く。
「恭弥ってね、優しい人なんだ。厳しいこと言うくせに、いつも私を一番に考えてくれる…」
「…でも、その優しさが木梨さんにとって苦しい時があるんだね」
「っ……」
幸子は何も答えなかった。
心を見透かされたような、木場谷の言葉。
彼になら、心の内を吐露できる…なぜか幸子はそう感じた。
「恭弥を信じてる。だから恭弥の決めた事なら私も従いたい。…でも私…本当は沢田君達の力になりたい」
「雲の守護者のこと?」
驚くべき言葉が木場谷の口から飛び出した。しかしこの後に告げられた真実は、更に幸子を驚愕させた。
「な、なんで木場谷君が…!?」
「俺だから」
「えっ…!?」
「もう一人の雲の守護者候補は俺なんだ」
扉が開く小気味良い音に、木場谷は筆を動かす手を止めた。
「木梨さん…!?」
入ってきた幸子は、扉を閉めると好奇心に目を輝かせながら木場谷に近づいていった。そして木場谷の向かっているキャンバスを覗き込む。
キャンバスには、目の前のテーブルに置かれたアレンジメントフラワーが描かれていた。
「素敵…木場谷君が描いたの!?すごいなぁ…上手だね」
「ありがとう。絵を描くのは好きなんだ。無心になれるからね」
「へえ、そうなんだ」
幸子が関心すると、木場谷は筆を置いてこちらに向き直った。
「それより、木梨さんは何で美術室に?」
木場谷が目を細めた。
「もしかして俺に逢いに来てくれたのかな?」
「ぐ、偶然だよ!!」
「残念だな。そうだったら嬉しかったのに」
「!!!?」
頬が一気に熱くなる。それを見て木場谷は「ふふ…可愛い」と笑った。
そんな爽やかな笑顔でこんなかっこいい人にそんな事を言われたら、誰だってそうなるだろう。は、恥ずかしすぎる…。
木場谷から視線を逸らした幸子は、ふとキャンバスの端に停まる鳥に釘付けになった。この小さな白い鳥には見覚えがある。
「この子、木場谷君の鳥だったの?」
「うん。そうなんだ。キユって言うんだよ」
「キユか……可愛いね。よろしくね、キユ」
幸子が喉をちょんちょんとつつくと、キユは『ピヨ』と鳴いた。
キユと戯れて顔の火照りの冷めた幸子は、改めて木場谷に体を向けた。
「…実を言うとね、考え事してたらここに辿り着いちゃったの」
「雲雀君のこと?」
こくり、と頷く。
「恭弥ってね、優しい人なんだ。厳しいこと言うくせに、いつも私を一番に考えてくれる…」
「…でも、その優しさが木梨さんにとって苦しい時があるんだね」
「っ……」
幸子は何も答えなかった。
心を見透かされたような、木場谷の言葉。
彼になら、心の内を吐露できる…なぜか幸子はそう感じた。
「恭弥を信じてる。だから恭弥の決めた事なら私も従いたい。…でも私…本当は沢田君達の力になりたい」
「雲の守護者のこと?」
驚くべき言葉が木場谷の口から飛び出した。しかしこの後に告げられた真実は、更に幸子を驚愕させた。
「な、なんで木場谷君が…!?」
「俺だから」
「えっ…!?」
「もう一人の雲の守護者候補は俺なんだ」