雲の守護者 雲雀恭弥
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幸子は廊下を歩き続ける。
頭に甦るは先程の会話。
「雲の守護者を選任し直す…?」
沢田から半ば無理矢理聞き出した話の内容は、幸子にとって予想もしないものだった。
「はい。明日の土曜日に並盛神社で」
「…恭弥は了承したの?」
「いえ。"自分には関係ない"と言って」
群れる事を嫌う雲雀らしい返答だ。
「ったく、ヒバリの奴…守護者の自覚も持たずに10代目を心配させやがって!!」
「まあまあ。落ち着けって獄寺」
後頭部に両手を充てた山本がにこやかに宥めると、獄寺は「うるせー」とまた悪態をついた。
「幸子さん」
「ん…?」
「幸子さんもヒバリさんを説得してくれませんか?」
「えっ…!?」
「俺…ボスになりたくないって言っておいて勝手かもしれないけど、やっぱり雲の守護者はヒバリさんであって欲しいんです」
沢田がすがるような目で幸子を見た。
その瞳を見つめ、しばらく考えていた幸子だったが、やがて申し訳なさそうに口を開く。
「ごめんね沢田君。悪いけど…」
「なッ!? 幸子、10代目の頼みを断るつもりか!?」
「恭弥が決めた事なら、私はそれを尊重したい」
獄寺を真っ直ぐに見てそう告げた後、幸子は沢田を振り返った。
「ごめんなさい…力になれなくて」
「そんな…謝らないで下さい!俺の方こそ無理言ってすみません」
恐縮する沢田に、僅かな罪悪感を感じずにはいられなかった。しかし雲雀がそう決断したのなら、彼の意思を尊重したい。
その想いとは裏腹に、心はもやがかかったように重く…。
そこで足を止め顔を上げた。
「あれっ、なんで私こんなところに…!?」
気がつけば幸子は美術室の前に来ていた。
考えを回(めぐ)らせる内にやみくもに歩いた先が美術室だったらしい。
「…応接室に行かなくちゃ………?」
その場を去ろうとした幸子は、ふと足を止めた。美術室に見知った背中がある。
幸子は迷わずドアを開けた。
頭に甦るは先程の会話。
「雲の守護者を選任し直す…?」
沢田から半ば無理矢理聞き出した話の内容は、幸子にとって予想もしないものだった。
「はい。明日の土曜日に並盛神社で」
「…恭弥は了承したの?」
「いえ。"自分には関係ない"と言って」
群れる事を嫌う雲雀らしい返答だ。
「ったく、ヒバリの奴…守護者の自覚も持たずに10代目を心配させやがって!!」
「まあまあ。落ち着けって獄寺」
後頭部に両手を充てた山本がにこやかに宥めると、獄寺は「うるせー」とまた悪態をついた。
「幸子さん」
「ん…?」
「幸子さんもヒバリさんを説得してくれませんか?」
「えっ…!?」
「俺…ボスになりたくないって言っておいて勝手かもしれないけど、やっぱり雲の守護者はヒバリさんであって欲しいんです」
沢田がすがるような目で幸子を見た。
その瞳を見つめ、しばらく考えていた幸子だったが、やがて申し訳なさそうに口を開く。
「ごめんね沢田君。悪いけど…」
「なッ!? 幸子、10代目の頼みを断るつもりか!?」
「恭弥が決めた事なら、私はそれを尊重したい」
獄寺を真っ直ぐに見てそう告げた後、幸子は沢田を振り返った。
「ごめんなさい…力になれなくて」
「そんな…謝らないで下さい!俺の方こそ無理言ってすみません」
恐縮する沢田に、僅かな罪悪感を感じずにはいられなかった。しかし雲雀がそう決断したのなら、彼の意思を尊重したい。
その想いとは裏腹に、心はもやがかかったように重く…。
そこで足を止め顔を上げた。
「あれっ、なんで私こんなところに…!?」
気がつけば幸子は美術室の前に来ていた。
考えを回(めぐ)らせる内にやみくもに歩いた先が美術室だったらしい。
「…応接室に行かなくちゃ………?」
その場を去ろうとした幸子は、ふと足を止めた。美術室に見知った背中がある。
幸子は迷わずドアを開けた。