雲の守護者 雲雀恭弥
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ディーノと共に屋上に着いた雲雀は眉を潜めた。そこにはリボーンと…そして沢田、獄寺、山本、笹川の姿。
「群れてるのなら僕は帰るよ」
「お、おい 恭弥!」
「待てヒバリ。オメーに話があるんだ」
くるりと背を向けた雲雀にリボーンが声をかける。
「……」
幸子以外の他の誰かから話など聞いてやる気はない。だがリボーンは、雲雀の興味を引く 数少ない人間の内の一人でもある。そういう意味では聞いてみる価値はありそうだ。
そう感じた雲雀は歩みを止めると、黙ってリボーンを振り返った。
「聞く気になったみてーだな」
リボーンがフムッと笑う。
「リボーン、授業中に呼び出したりして一体どーしたんだよ?」
「我がクラスは音楽の真っ最中だったのだぞ!」
「テメーは黙ってろ芝生。守護者を集めたという事は……何か大切な話ですか?リボーンさん!?」
「そうだ」
頷くと、リボーンは沢田とその守護者達を見渡した。
「ツナ、オメーの守護者に立候補してきたヤツがいるんだ」
話の意味が解らず、場が一瞬しんと静まり返る。
「り、立候補って…守護者ってそんなにコロコロ代えられるのかよ!?」
「ボスのお前さえ了承すれば可能だ」
「リボーンさん、一体どの属性の守護者に立候補者が現れたんですか!?」
獄寺が両の拳を握りしめ、興奮した口調で尋ねる。
「"雲"だ」
守護者達が一斉に少し離れた場所に立つ雲雀に目を向けた。
「で、でも…雲の守護者はヒバリさんで……」
「そうだぜ小僧。ツナの雲の守護者にはヒバリがいるじゃねーか」
「僕はそんなものになった覚えはないよ」
「てめーヒバリ!まだそんな事言ってんのか!?」
「君達と群れる気はない。何度言えば学習するんだい…チンピラ」
「んだとッ!」
「落ち着け獄寺」
いきり立つ獄寺をピシャリと制して、再びリボーンが沢田を見た。
「ボンゴレボス並びにボス候補の守護者に立候補者があり、その属性の現守護者が在籍する場合…掟に則った措置を執る」
「掟にのっとる…?どういう意味だよ、リボーン」
不安そうにリボーンを見た沢田の肩をディーノがポンと叩く。
「同属性の守護者は2人も必要ない。より相応しい一人を選ぶって事だ」
ディーノが感情のない声と瞳で告げた。
普段の気さくで温かいディーノからは想像つかないような声音に、彼が幾多の修羅場を潜り抜けてきたファミリーを束ねるボスである事を再認識させられる。
「ひ、一人を選ぶって……だってヒバリさんはずっと一緒に戦ってきた……!!」
ヒュッと風を切る音がして前髪がふわりと浮き上がったかと思えば、喉元に冷たい金属の感触。
「ひぃっ…!!」
「君、何か勘違いしているようだね」
「ヒバリてめー!! 10代目に何しやがる!?」
「僕は君達と一緒に戦ってきた覚えはない。ましてやボンゴレなんて関係ない」
沢田の喉元からトンファーを引くと、雲雀は今度こそ背を向け歩き出した。これ以上、群れの馬鹿げた話に付き合う気はない。
「ヒバリ」
追うように響いたリボーンの声。
「木場谷氷里」
「……」
「雲の守護者候補の名だ」
リボーンが何を言っても、もう雲雀が振り返る事はなかった。
授業の終わりを告げるチャイムと共に――雲雀は屋上を後にした。
「群れてるのなら僕は帰るよ」
「お、おい 恭弥!」
「待てヒバリ。オメーに話があるんだ」
くるりと背を向けた雲雀にリボーンが声をかける。
「……」
幸子以外の他の誰かから話など聞いてやる気はない。だがリボーンは、雲雀の興味を引く 数少ない人間の内の一人でもある。そういう意味では聞いてみる価値はありそうだ。
そう感じた雲雀は歩みを止めると、黙ってリボーンを振り返った。
「聞く気になったみてーだな」
リボーンがフムッと笑う。
「リボーン、授業中に呼び出したりして一体どーしたんだよ?」
「我がクラスは音楽の真っ最中だったのだぞ!」
「テメーは黙ってろ芝生。守護者を集めたという事は……何か大切な話ですか?リボーンさん!?」
「そうだ」
頷くと、リボーンは沢田とその守護者達を見渡した。
「ツナ、オメーの守護者に立候補してきたヤツがいるんだ」
話の意味が解らず、場が一瞬しんと静まり返る。
「り、立候補って…守護者ってそんなにコロコロ代えられるのかよ!?」
「ボスのお前さえ了承すれば可能だ」
「リボーンさん、一体どの属性の守護者に立候補者が現れたんですか!?」
獄寺が両の拳を握りしめ、興奮した口調で尋ねる。
「"雲"だ」
守護者達が一斉に少し離れた場所に立つ雲雀に目を向けた。
「で、でも…雲の守護者はヒバリさんで……」
「そうだぜ小僧。ツナの雲の守護者にはヒバリがいるじゃねーか」
「僕はそんなものになった覚えはないよ」
「てめーヒバリ!まだそんな事言ってんのか!?」
「君達と群れる気はない。何度言えば学習するんだい…チンピラ」
「んだとッ!」
「落ち着け獄寺」
いきり立つ獄寺をピシャリと制して、再びリボーンが沢田を見た。
「ボンゴレボス並びにボス候補の守護者に立候補者があり、その属性の現守護者が在籍する場合…掟に則った措置を執る」
「掟にのっとる…?どういう意味だよ、リボーン」
不安そうにリボーンを見た沢田の肩をディーノがポンと叩く。
「同属性の守護者は2人も必要ない。より相応しい一人を選ぶって事だ」
ディーノが感情のない声と瞳で告げた。
普段の気さくで温かいディーノからは想像つかないような声音に、彼が幾多の修羅場を潜り抜けてきたファミリーを束ねるボスである事を再認識させられる。
「ひ、一人を選ぶって……だってヒバリさんはずっと一緒に戦ってきた……!!」
ヒュッと風を切る音がして前髪がふわりと浮き上がったかと思えば、喉元に冷たい金属の感触。
「ひぃっ…!!」
「君、何か勘違いしているようだね」
「ヒバリてめー!! 10代目に何しやがる!?」
「僕は君達と一緒に戦ってきた覚えはない。ましてやボンゴレなんて関係ない」
沢田の喉元からトンファーを引くと、雲雀は今度こそ背を向け歩き出した。これ以上、群れの馬鹿げた話に付き合う気はない。
「ヒバリ」
追うように響いたリボーンの声。
「木場谷氷里」
「……」
「雲の守護者候補の名だ」
リボーンが何を言っても、もう雲雀が振り返る事はなかった。
授業の終わりを告げるチャイムと共に――雲雀は屋上を後にした。