雲の守護者 雲雀恭弥
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幸子は頬杖をついたまま、ぼんやりと校庭を眺めていた。
ちょうど2年A組が体育をしている。今日の授業は野球らしく、野球部のエースである山本武がバッターボックスに立つ所だった。
ふぅ、と小さく息を吐いて幸子は視線を青空へと移した。
気がつけば、昨日の応接室での事を考えてしまう。
(恭弥と木場谷君の間に何があったのかな?)
雲雀に会いに応接室に行った幸子は、驚くべき光景を目の当たりにした。
雲雀が木場谷に馬乗りになって、今にも殴りかからんばかりにその胸ぐらを掴んでいたのだ。
「!?」
幸子を確認した雲雀は、スッと木場谷から離れると、倒れていた椅子を起こし席に着いた。そして何事もなかったかのように仕事を始めたのだ。
木場谷も起き上がり、乱れた制服を整えている。
「何が…あったの…!?」
「何もないよ」
返事をしたのは雲雀。
「何もないって…恭弥…っ!!」
「雲雀君の言う通りだよ、木梨さん」
ハッとして雲雀から木場谷に視線を向ければ、彼はいつもの笑顔だった。
「お互い悪ふざけがすぎただけだからね」
2人はそれ以上、この件に関して語る事はなかった。
雲雀と木場谷。
2人の間に何かあった事は確かなのに、どちらも口を開こうとしない。
(大体、2人の接点が浮かばないんだよね)
そう。転入して二週間足らずの生徒会執行部 副会長と、長らく並中に君臨している風紀委員長との接点など 全く浮かばないのだ。
「――さん、木梨さん…!」
「へっ…!?」
隣の席の木場谷が自分を呼ぶ声で、幸子は我に返った。
「あてられてるよ?」
「えっ? ……あっ!!」
その声に周りを見れば、国語の教師を含めたクラスメート達が幸子を注目していた。
「木梨さん、次の所から読んで下さい」
「あっ、は、はい!」
「……81ページ」
木場谷が読む場所を小声で教えてくれる。幸子は教科書を持つと慌てて立ち上がった。
ちょうど2年A組が体育をしている。今日の授業は野球らしく、野球部のエースである山本武がバッターボックスに立つ所だった。
ふぅ、と小さく息を吐いて幸子は視線を青空へと移した。
気がつけば、昨日の応接室での事を考えてしまう。
(恭弥と木場谷君の間に何があったのかな?)
雲雀に会いに応接室に行った幸子は、驚くべき光景を目の当たりにした。
雲雀が木場谷に馬乗りになって、今にも殴りかからんばかりにその胸ぐらを掴んでいたのだ。
「!?」
幸子を確認した雲雀は、スッと木場谷から離れると、倒れていた椅子を起こし席に着いた。そして何事もなかったかのように仕事を始めたのだ。
木場谷も起き上がり、乱れた制服を整えている。
「何が…あったの…!?」
「何もないよ」
返事をしたのは雲雀。
「何もないって…恭弥…っ!!」
「雲雀君の言う通りだよ、木梨さん」
ハッとして雲雀から木場谷に視線を向ければ、彼はいつもの笑顔だった。
「お互い悪ふざけがすぎただけだからね」
2人はそれ以上、この件に関して語る事はなかった。
雲雀と木場谷。
2人の間に何かあった事は確かなのに、どちらも口を開こうとしない。
(大体、2人の接点が浮かばないんだよね)
そう。転入して二週間足らずの生徒会執行部 副会長と、長らく並中に君臨している風紀委員長との接点など 全く浮かばないのだ。
「――さん、木梨さん…!」
「へっ…!?」
隣の席の木場谷が自分を呼ぶ声で、幸子は我に返った。
「あてられてるよ?」
「えっ? ……あっ!!」
その声に周りを見れば、国語の教師を含めたクラスメート達が幸子を注目していた。
「木梨さん、次の所から読んで下さい」
「あっ、は、はい!」
「……81ページ」
木場谷が読む場所を小声で教えてくれる。幸子は教科書を持つと慌てて立ち上がった。