雲の守護者 雲雀恭弥
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笹川と話し込んでいる内に予鈴が鳴り、木場谷ファン達は各々のクラスや席に戻って行った。
「木梨さん、気を遣わせてしまってごめんね」
席に戻るや否や、木場谷が小さく頭を下げてきた。直ぐにファンが幸子の席まで占領していた事を謝っているのだと気づく。
椅子を引いて席に着きながら、幸子はブンブンと首を横に振った。
「ううん、全然大丈夫!それより…木場谷君、すごい人気だね」
「…俺自身が一番戸惑ってるけどね」
と木場谷は苦笑する。
それはそうだろう。転入して2週間でここまで人気を博しているのだから。
「一時間目は数学だったかな」
「うん、そうだね。…あっ!」
幸子が何か思い出したように小さく声を上げると、木場谷は数学の教科書を引っ張り出そうとしていた手を止め彼女を注目した。
「おはよう」
「?」
「さっきせっかく挨拶してくれたのに返しそびれちゃったから…」
きょとんとしていた木場谷の瞳が細められた。
「ふふ…木梨さんて そういうとこ律儀だよね」
「へ、変かな?」
「ううん。可愛いよ」
「っ!?」
一気に顔が火照るのを感じた。
こんなにかっこいい人から面と向かってそう告げられれば、例え恋愛感情がなくとも こんな反応を示してしまうだろう。木場谷はそんな幸子を見て「ふふ…可愛い」と笑った。
雲雀にからかわれて恥ずかしい思いをする事はしょっちゅうある。そういう意味では木場谷も同じような素質を持っているのかもしれない。
朝のHRの間中、幸子は頬染めたまま俯いていた。
「木梨さん、一緒に理科室行こうよ」
「あっ、うん」
二時間目の理科は移動教室だ。理科室に行く準備をしていると、先に準備を終えた木場谷が声をかけてくれた。了承して席を立つ。
木場谷ファンの視線が多少痛かったが、幸子が並中最強最恐の風紀委員長の恋人であると知られている為か、あからさまに敵視してくるものは一人もいなかった(むしろ彼女達は幸子から木場谷情報を聞き出そうと友好的ですらある)
「笹川君が木場谷君をボクシング部に勧誘したがってたよ」
「光栄だけど…丁寧にお断りしないといけないな」
はは…と木場谷が頭に手を充て苦笑いを浮かべる。釣られて幸子も笑った。
「そういえば木場谷君て部活は?」
「まだどこにも入部してないんだ。運動部がいいと思ってはいるんだけどね」
テニス部、野球部…運動神経の良い木場谷なら どの部に入部してもレギュラー確実な気がする。
「部活に入る前に委員会に入っちゃって、すっかり入部するタイミングを失ってしまったんだ」
転入して僅か一週間にして木場谷は生徒会執行部の副会長に収まっていた。
なんでも現生徒会長の強力な推薦によるらしく。
彼の人望の厚さには辟易する。それは既に特技と言えるべき域に達していた。
「ねえ、木梨さんて風紀委員長と付き合っているんだってね」
突然自分の話題に触れられて、ようやく収まりかけた頬の熱がまた帯びた。
「う、うん…っ」
「教えてくれないかな?」
「えっ…?」
「彼のこと」
「木梨さん、気を遣わせてしまってごめんね」
席に戻るや否や、木場谷が小さく頭を下げてきた。直ぐにファンが幸子の席まで占領していた事を謝っているのだと気づく。
椅子を引いて席に着きながら、幸子はブンブンと首を横に振った。
「ううん、全然大丈夫!それより…木場谷君、すごい人気だね」
「…俺自身が一番戸惑ってるけどね」
と木場谷は苦笑する。
それはそうだろう。転入して2週間でここまで人気を博しているのだから。
「一時間目は数学だったかな」
「うん、そうだね。…あっ!」
幸子が何か思い出したように小さく声を上げると、木場谷は数学の教科書を引っ張り出そうとしていた手を止め彼女を注目した。
「おはよう」
「?」
「さっきせっかく挨拶してくれたのに返しそびれちゃったから…」
きょとんとしていた木場谷の瞳が細められた。
「ふふ…木梨さんて そういうとこ律儀だよね」
「へ、変かな?」
「ううん。可愛いよ」
「っ!?」
一気に顔が火照るのを感じた。
こんなにかっこいい人から面と向かってそう告げられれば、例え恋愛感情がなくとも こんな反応を示してしまうだろう。木場谷はそんな幸子を見て「ふふ…可愛い」と笑った。
雲雀にからかわれて恥ずかしい思いをする事はしょっちゅうある。そういう意味では木場谷も同じような素質を持っているのかもしれない。
朝のHRの間中、幸子は頬染めたまま俯いていた。
「木梨さん、一緒に理科室行こうよ」
「あっ、うん」
二時間目の理科は移動教室だ。理科室に行く準備をしていると、先に準備を終えた木場谷が声をかけてくれた。了承して席を立つ。
木場谷ファンの視線が多少痛かったが、幸子が並中最強最恐の風紀委員長の恋人であると知られている為か、あからさまに敵視してくるものは一人もいなかった(むしろ彼女達は幸子から木場谷情報を聞き出そうと友好的ですらある)
「笹川君が木場谷君をボクシング部に勧誘したがってたよ」
「光栄だけど…丁寧にお断りしないといけないな」
はは…と木場谷が頭に手を充て苦笑いを浮かべる。釣られて幸子も笑った。
「そういえば木場谷君て部活は?」
「まだどこにも入部してないんだ。運動部がいいと思ってはいるんだけどね」
テニス部、野球部…運動神経の良い木場谷なら どの部に入部してもレギュラー確実な気がする。
「部活に入る前に委員会に入っちゃって、すっかり入部するタイミングを失ってしまったんだ」
転入して僅か一週間にして木場谷は生徒会執行部の副会長に収まっていた。
なんでも現生徒会長の強力な推薦によるらしく。
彼の人望の厚さには辟易する。それは既に特技と言えるべき域に達していた。
「ねえ、木梨さんて風紀委員長と付き合っているんだってね」
突然自分の話題に触れられて、ようやく収まりかけた頬の熱がまた帯びた。
「う、うん…っ」
「教えてくれないかな?」
「えっ…?」
「彼のこと」