雲鳥の統べる空
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一ヶ月後。人の気配のない静かな並中の屋上に、草壁の大声が響いた。
「委員長!!本日は野球部秋の大会です!」
張り切って言ったまでは良かったのだが、そこに幸子の姿を認めると、途端に草壁は慌て出す。
「し、失礼しました!!」
ドアがバタンと閉まる音を聞きながら、雲雀は ふぁ~…とあくびをした。
「もしかして…草壁君に気を遣わせちゃったかな」
「気にしすぎだよ」
寝転んだ雲雀の隣に座っていた幸子が申し訳なさそうに言うのを、雲雀がばっさりと切り捨てた。
「せっかく草壁君が教えに来てくれたし…大会観に行く?」
「やだ」
予想通りの返答に、幸子は思わずにやけてしまった。
「…なに変な顔してんの?」
「へ、変なって……」
「ヒバリ ヒバリ」
文句を言おうとした幸子を遮るように響く可愛らしい声。パタパタと空を飛んできたその小さな鳥は、雲雀の肩に止まった。
「ふふ…すっかり恭弥になついちゃったね、この子」
ちょん、とふかふかの羽毛に触れると、小さな鳥はくすぐったそうにした。
「かわいい!」
はしゃぎながら小さな鳥をなでなでしていると、ふいにその手をとられて引き寄せられた。
「幸子」
「っ…」
雲雀の甘い声がすぐ耳許で響き、思わず幸子はふるりと身体を震わせた。
「感じたの?」
「ち、ちが……」
「かわいいね」
「っ!!」
一気に火照る顔。それを見て雲雀は楽しげに言った。
「君は本当に分かりやすいね」
からかわれていると知り、更に赤くなる頬。恥ずかしくて逸らそうとすれば、雲雀は幸子の顎を捕らえて唇を重ねた。
静かな並中の午後。
平和な日常がまた戻ってきた。
「委員長!!本日は野球部秋の大会です!」
張り切って言ったまでは良かったのだが、そこに幸子の姿を認めると、途端に草壁は慌て出す。
「し、失礼しました!!」
ドアがバタンと閉まる音を聞きながら、雲雀は ふぁ~…とあくびをした。
「もしかして…草壁君に気を遣わせちゃったかな」
「気にしすぎだよ」
寝転んだ雲雀の隣に座っていた幸子が申し訳なさそうに言うのを、雲雀がばっさりと切り捨てた。
「せっかく草壁君が教えに来てくれたし…大会観に行く?」
「やだ」
予想通りの返答に、幸子は思わずにやけてしまった。
「…なに変な顔してんの?」
「へ、変なって……」
「ヒバリ ヒバリ」
文句を言おうとした幸子を遮るように響く可愛らしい声。パタパタと空を飛んできたその小さな鳥は、雲雀の肩に止まった。
「ふふ…すっかり恭弥になついちゃったね、この子」
ちょん、とふかふかの羽毛に触れると、小さな鳥はくすぐったそうにした。
「かわいい!」
はしゃぎながら小さな鳥をなでなでしていると、ふいにその手をとられて引き寄せられた。
「幸子」
「っ…」
雲雀の甘い声がすぐ耳許で響き、思わず幸子はふるりと身体を震わせた。
「感じたの?」
「ち、ちが……」
「かわいいね」
「っ!!」
一気に火照る顔。それを見て雲雀は楽しげに言った。
「君は本当に分かりやすいね」
からかわれていると知り、更に赤くなる頬。恥ずかしくて逸らそうとすれば、雲雀は幸子の顎を捕らえて唇を重ねた。
静かな並中の午後。
平和な日常がまた戻ってきた。