沢田のグローブから放たれる死ぬ気の炎が、骸のどす黒い闘気(オーラ)を浄化していく――‥
沢田が勝利し、ついに骸の野望は潰えた。そして城島の口から語られた骸一味の過去は、幸子が骸から聞かされたものと視点は違えど合致する内容だった。
理由はどうであれ、彼がした事は許されない事だ。しかし、もっと他の道は…違うやり方はなかったのだろうか。
"復讐者"と名乗る不気味な姿をした者に連行される骸達を見ながら、幸子は思った。
同時に到着したボンゴレの医療班は、怪我人を処置し、次々に担架に乗せて運んでいった。
「私も行きます！」
担架に収容された雲雀から片時も離れまいとするように、幸子は名乗りをあげた。それから気を失った沢田を見ていたリボーンを振り返る。
「リボーン君、ありがとう…」
「礼にはおよばねーぞ。幸子、お前も大変だったな。しっかりヒバリについててやれよ。ヒバリには何よりお前が必要だ」
「うん…っ」
並中生襲撃事件から始まった一連の出来事は、今度こそ本当に幕を閉じた。