雲鳥の統べる空
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幸子は息を飲んだ。
雲雀以外の男に抱かれるなど考えられない。絶対に嫌だ!しかし同じくらい…いや、それ以上に彼が傷つくのを見るのは耐えられない。
「やめ…ろ…」
雲雀が絞り出すような声で唸る。幸子が雲雀に視線を移した。
そんな2人の様子を、骸は高みの見物でもするように眺めていた。
クフフフ。人間など所詮はエゴの塊。
己が一番可愛いものだ。
あの女が自己を犠牲にするとは到底思えない。
愛する女が"自分"を選ぶ様を、しっかりと見届けなさい、雲雀恭弥。
「さあ、答えを聞きましょうか。"自分"と"恋人"。君はどちらを選びますか…木梨幸子」
さあ、言いなさい。"自分"を選ぶと。
「………」
少しの間があり、幸子は覚悟したように口を開いた。
「分かりました。私で代わりになるなら…そうして下さい」
「!!!」
雲雀が大きく目を開いたのを、幸子は視界の隅で確認した。
ごめんなさい…恭弥。でももうこれ以上、あなたが傷つくのを見たくない…。だから…
「その代わり、約束は絶対に守って下さい」
幸子が決意の瞳で骸を見ると、一瞬だけ骸の瞳が驚愕の色を示した。
(木梨幸子…なんという女だ…)
信じられません。
彼女は他者を選ぶというのか……?
それは、今まで様々な局面で幾度となく同じような選択を突きつけてきた骸が、初めて聞いた選択肢。
そして最も彼の中に動揺を走らせたのは…ここまで彼女に愛されている雲雀を、一瞬でも…羨ましいと思ってしまった己の心。
…こんな茶番を認める訳にはいきません。
「気が変わりました」
「えっ!?」
「…残念ですが、今の選択は無効です」
「そんな!!」
骸は動揺を隠すように幸子から離れると、今までにない程の殺気で己を見上げる雲雀の腹を蹴りあげた。
「さあ 続けましょう」
雲雀が"ボンゴレ"であるか…骸の中で既にその答えは出ていた。しかし骸は、その非情な行為を止めようとはしなかった。
気に入りません。…なにもかも。
雲雀以外の男に抱かれるなど考えられない。絶対に嫌だ!しかし同じくらい…いや、それ以上に彼が傷つくのを見るのは耐えられない。
「やめ…ろ…」
雲雀が絞り出すような声で唸る。幸子が雲雀に視線を移した。
そんな2人の様子を、骸は高みの見物でもするように眺めていた。
クフフフ。人間など所詮はエゴの塊。
己が一番可愛いものだ。
あの女が自己を犠牲にするとは到底思えない。
愛する女が"自分"を選ぶ様を、しっかりと見届けなさい、雲雀恭弥。
「さあ、答えを聞きましょうか。"自分"と"恋人"。君はどちらを選びますか…木梨幸子」
さあ、言いなさい。"自分"を選ぶと。
「………」
少しの間があり、幸子は覚悟したように口を開いた。
「分かりました。私で代わりになるなら…そうして下さい」
「!!!」
雲雀が大きく目を開いたのを、幸子は視界の隅で確認した。
ごめんなさい…恭弥。でももうこれ以上、あなたが傷つくのを見たくない…。だから…
「その代わり、約束は絶対に守って下さい」
幸子が決意の瞳で骸を見ると、一瞬だけ骸の瞳が驚愕の色を示した。
(木梨幸子…なんという女だ…)
信じられません。
彼女は他者を選ぶというのか……?
それは、今まで様々な局面で幾度となく同じような選択を突きつけてきた骸が、初めて聞いた選択肢。
そして最も彼の中に動揺を走らせたのは…ここまで彼女に愛されている雲雀を、一瞬でも…羨ましいと思ってしまった己の心。
…こんな茶番を認める訳にはいきません。
「気が変わりました」
「えっ!?」
「…残念ですが、今の選択は無効です」
「そんな!!」
骸は動揺を隠すように幸子から離れると、今までにない程の殺気で己を見上げる雲雀の腹を蹴りあげた。
「さあ 続けましょう」
雲雀が"ボンゴレ"であるか…骸の中で既にその答えは出ていた。しかし骸は、その非情な行為を止めようとはしなかった。
気に入りません。…なにもかも。