雲鳥の統べる空
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並中に戻ってきた幸子は、息を切らして応接室のドアを開けた。
「恭弥!」
応接室はしんと静まり返り、一瞬誰もいないかに見えた。
「!?」
正面の執務机に誰か座っている。
「クフフフ。そんなに息を切らして…随分と慌ててここに来たようですね」
柔らかい物腰で話しかけられ、幸子はその男を見た。
物腰と同じく柔らかい笑みを浮かべた顔、スラリと伸びた手足は、間違いなく美形の部類に入るだろう。雲雀とは纏う雰囲気も何もかもが違う。
「クフフ…そんなに見つめないで下さい」
椅子から立ち上がった男は他校の制服に身を包んでいる。あの制服は、黒曜中…。
「あ、あなたは…。なんでこんな所に…?」
「雲雀恭弥じゃなくて残念でしたか?………木梨幸子さん」
男の色違いの瞳が静かに己を映した。
「!!」
幸子の瞳が驚愕に開かれる。
男がゆっくりと幸子に近づいてくる。
「クフフ。なぜ名前を知っているのか という顔をしていますね」
「……あなたは誰?」
幸子が一歩後退さる。
「六道骸」
「ろうどう…むくろ…?」
「あなたを迎えに来た者ですよ、幸子さん」
骸の瞳に底知れぬ闇の狂気が宿っていた。
「さあ、僕と共に来るのです」
「い、いや……っ」
骸の腕が伸び幸子の腕を掴んだ。
細身の体型からは考えられない強い力で引き寄せられる。もう片方の手がYシャツのリボンにかかり、しゅるっとそれを引き抜いた。
「やっ!……恭弥!」
「クフフフ。こんなに怯えて…可愛い人だ」
顎を捕えられ強制的に骸に向かされた。美しいオッドアイと視線がぶつかる。
「心配しなくとも、後ほど雲雀恭弥も来ますよ。先に行って2人で待ちましょう…彼の到着を」
「…!」
急激な眠気が幸子を襲った。
目を見てはいけない…!
気づいた時にはもう遅く。
「恭…弥…」
幸子の意識はゆっくりと堕ちていった。
骸は意識を失いぐったりとした幸子を横抱きにすると、口の端を歪ませた。
「クフフフ。待っていますよ 雲雀恭弥」
「恭弥!」
応接室はしんと静まり返り、一瞬誰もいないかに見えた。
「!?」
正面の執務机に誰か座っている。
「クフフフ。そんなに息を切らして…随分と慌ててここに来たようですね」
柔らかい物腰で話しかけられ、幸子はその男を見た。
物腰と同じく柔らかい笑みを浮かべた顔、スラリと伸びた手足は、間違いなく美形の部類に入るだろう。雲雀とは纏う雰囲気も何もかもが違う。
「クフフ…そんなに見つめないで下さい」
椅子から立ち上がった男は他校の制服に身を包んでいる。あの制服は、黒曜中…。
「あ、あなたは…。なんでこんな所に…?」
「雲雀恭弥じゃなくて残念でしたか?………木梨幸子さん」
男の色違いの瞳が静かに己を映した。
「!!」
幸子の瞳が驚愕に開かれる。
男がゆっくりと幸子に近づいてくる。
「クフフ。なぜ名前を知っているのか という顔をしていますね」
「……あなたは誰?」
幸子が一歩後退さる。
「六道骸」
「ろうどう…むくろ…?」
「あなたを迎えに来た者ですよ、幸子さん」
骸の瞳に底知れぬ闇の狂気が宿っていた。
「さあ、僕と共に来るのです」
「い、いや……っ」
骸の腕が伸び幸子の腕を掴んだ。
細身の体型からは考えられない強い力で引き寄せられる。もう片方の手がYシャツのリボンにかかり、しゅるっとそれを引き抜いた。
「やっ!……恭弥!」
「クフフフ。こんなに怯えて…可愛い人だ」
顎を捕えられ強制的に骸に向かされた。美しいオッドアイと視線がぶつかる。
「心配しなくとも、後ほど雲雀恭弥も来ますよ。先に行って2人で待ちましょう…彼の到着を」
「…!」
急激な眠気が幸子を襲った。
目を見てはいけない…!
気づいた時にはもう遅く。
「恭…弥…」
幸子の意識はゆっくりと堕ちていった。
骸は意識を失いぐったりとした幸子を横抱きにすると、口の端を歪ませた。
「クフフフ。待っていますよ 雲雀恭弥」