雲鳥の統べる空
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幸子は沢田、リボーンと共に、笹川の入院する並盛中央病院へと急いだ。
「なんで君まで病院に行く必要があるんだい?」
幸子も病院に行く事に雲雀は猛反対したのだが、いつになく幸子の意志が強かった事と、リボーンも一緒という事で渋々承知してくれた。
笹川兄妹とは小学校からの馴染みだ。放っておける訳がない。
「おー 沢田に木梨。来てくれたのか」
病室に駆けつけると、笹川は見た目より随分と元気そうだった。しかし怪我の具合はだいぶ深刻そうで、ほぼ全身に巻かれた包帯が痛々しい。
「お兄ちゃん!! どうして銭湯の煙突なんか登ったの!?」
間もなく蒼白な顔で現れた京子は、笹川の盛大なごまかしを信じ その無茶を責めた。
「でも良かった…生きてて……」
「京子ちゃん…」
涙ぐむ京子をそっと抱きしめて頭を撫でる。
しくしくと泣き出した京子に笹川はオロオロするばかりだ。天下のボクシング部部長も可愛い妹には弱い。
京子が落ち着くのを待ち、病室に笹川兄妹を残して、幸子と沢田は静かに退室した。
(恭弥…)
風紀委員ではない笹川が襲われた今、もう一刻の猶予もない気がする。
なぜかターゲットは雲雀であるような、嫌な予感が拭えない。早く雲雀に会いたい…!!
「ごめん、沢田君。私、学校に戻るね」
「あっ、幸子さん!!」
沢田が止める間もなく、幸子は足早に病院を後にした。
「ツナ、幸子はどうした?」
遅れて病室を出てきたリボーンが沢田に尋ねる。
「いや、それがさ…幸子さん、並中に戻るって言って1人で行っちゃったんだ」
「おめーやっぱりダメツナだな!」
バシッとリボーンのキックが沢田の頬に炸裂した。
「いてっ、何すんだよリボーン!?」
「なぜ幸子を一人で帰した?おめーはヒバリに幸子を任されたんじゃねーのか?」
「だ、だって…突然だったし……それに並中に戻ればヒバリさんがいるだろ?オレといるより安全だよ」
「……」
リボーンはそのまま押し黙ってしまう。
(幸子はこの事件のターゲットがヒバリと感じて並中に戻ったみてーだな。…順当に考えればケンカ売られてんのはヒバリに思えるが……)
「お、おいリボーン。どうしたんだよ!?」
「なんでもねー。それより…パニくってるのはツナだけじゃねーな」
気がつけば病院には並中生ばかりがいる。
もう事態は深刻さを増していた。
笹川を筆頭に、風紀委員に限らず並中生が無差別に襲われ始めたのだ。
軽いパニックを起こす院内に、重傷を負った風紀委員の様子を見にきた副委員長の草壁が現れた。草壁は他の風紀委員と小声で話をしながら沢田の前を通り抜け出口へ向かう。
「では委員長の姿が見えないのだな」
「ええ。おそらくいつものように尻尾を掴んだものかと…。これで犯人側の壊滅は時間の問題です」
「そうか」
その話を聞いた沢田に浮かぶのは、安堵の表情。
「良かったー。これで安心だ!」
「神様 ヒバリ様だ!」
同級生と喜び合う沢田を余所に、リボーンは落ち着かない様子で草壁の後ろ姿を見送っていた。
「なんで君まで病院に行く必要があるんだい?」
幸子も病院に行く事に雲雀は猛反対したのだが、いつになく幸子の意志が強かった事と、リボーンも一緒という事で渋々承知してくれた。
笹川兄妹とは小学校からの馴染みだ。放っておける訳がない。
「おー 沢田に木梨。来てくれたのか」
病室に駆けつけると、笹川は見た目より随分と元気そうだった。しかし怪我の具合はだいぶ深刻そうで、ほぼ全身に巻かれた包帯が痛々しい。
「お兄ちゃん!! どうして銭湯の煙突なんか登ったの!?」
間もなく蒼白な顔で現れた京子は、笹川の盛大なごまかしを信じ その無茶を責めた。
「でも良かった…生きてて……」
「京子ちゃん…」
涙ぐむ京子をそっと抱きしめて頭を撫でる。
しくしくと泣き出した京子に笹川はオロオロするばかりだ。天下のボクシング部部長も可愛い妹には弱い。
京子が落ち着くのを待ち、病室に笹川兄妹を残して、幸子と沢田は静かに退室した。
(恭弥…)
風紀委員ではない笹川が襲われた今、もう一刻の猶予もない気がする。
なぜかターゲットは雲雀であるような、嫌な予感が拭えない。早く雲雀に会いたい…!!
「ごめん、沢田君。私、学校に戻るね」
「あっ、幸子さん!!」
沢田が止める間もなく、幸子は足早に病院を後にした。
「ツナ、幸子はどうした?」
遅れて病室を出てきたリボーンが沢田に尋ねる。
「いや、それがさ…幸子さん、並中に戻るって言って1人で行っちゃったんだ」
「おめーやっぱりダメツナだな!」
バシッとリボーンのキックが沢田の頬に炸裂した。
「いてっ、何すんだよリボーン!?」
「なぜ幸子を一人で帰した?おめーはヒバリに幸子を任されたんじゃねーのか?」
「だ、だって…突然だったし……それに並中に戻ればヒバリさんがいるだろ?オレといるより安全だよ」
「……」
リボーンはそのまま押し黙ってしまう。
(幸子はこの事件のターゲットがヒバリと感じて並中に戻ったみてーだな。…順当に考えればケンカ売られてんのはヒバリに思えるが……)
「お、おいリボーン。どうしたんだよ!?」
「なんでもねー。それより…パニくってるのはツナだけじゃねーな」
気がつけば病院には並中生ばかりがいる。
もう事態は深刻さを増していた。
笹川を筆頭に、風紀委員に限らず並中生が無差別に襲われ始めたのだ。
軽いパニックを起こす院内に、重傷を負った風紀委員の様子を見にきた副委員長の草壁が現れた。草壁は他の風紀委員と小声で話をしながら沢田の前を通り抜け出口へ向かう。
「では委員長の姿が見えないのだな」
「ええ。おそらくいつものように尻尾を掴んだものかと…。これで犯人側の壊滅は時間の問題です」
「そうか」
その話を聞いた沢田に浮かぶのは、安堵の表情。
「良かったー。これで安心だ!」
「神様 ヒバリ様だ!」
同級生と喜び合う沢田を余所に、リボーンは落ち着かない様子で草壁の後ろ姿を見送っていた。