雲鳥の統べる空
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
鳴り響く着信音に幸子は目を覚ました。
「んー……朝?」
ノロノロと上体を起こし、昨夜充電器に差して机に置いた携帯を手に取る。
着信相手は雲雀。時刻はまだ6時半を回ったところだ。
こんな朝早くどうしたんだろう…?
働かない思考で考えながら幸子は採用ボタンを押した。
―――――‥‥
支度をし、待ち合わせ時間の5分前にマンションの玄関に降りて行くと、雲雀は既にそこで待っていた。
「おはよう、恭弥。お待たせ」
「おはよう。行くよ」
幸子の姿を確認すると、雲雀は身を翻して歩き出した。幸子も並んで歩き出す。
今朝の雲雀からの電話。それは 一緒に登校を…というものだった。
下校は ほぼ毎日一緒にするのだが、登校に関して雲雀は気まぐれで、先に学校に行ってしまう日もあれば連絡もなくふらりとマンション前で幸子を待っている日もあった。今日のように、電話でわざわざ待ち合わせ時間まで決めて一緒に通学するのは珍しい。
「またやられたよ」
「えっ…」
並んで歩きながら、前触れもなく雲雀が話しだした。それは、今並中を騒がせているあの事件の事だと、幸子は直ぐに察した。
「今回も風紀委員の人?」
雲雀が無言で頷く。
この土日で8人。風紀委員が重傷で発見されている。しかも襲われた人は、なぜか歯を抜かれているのだ。
「恭弥も気をつけてね」
「幸子。君、僕を誰だと思ってんの?」
「あ、うん。そうだよね。ごめんなさい…」
雲雀が不機嫌そうにフンと鼻を鳴らした。
ただでさえ並盛中の…しかも自分の膝下である風紀委員が襲われているのだ。彼のイライラは頂点に達している事だろう。
「早く犯人が捕まるといいね」
「捕まえるよ。すぐにね」
微妙に違うニュアンスに、幸子の中の心配は更に増していく。
解っている。雲雀が犯人が捕まるのをじっと待つなどしない事を。
狙われているのは全員風紀委員。
これが偶然でないとしたらターゲットは……
「んー……朝?」
ノロノロと上体を起こし、昨夜充電器に差して机に置いた携帯を手に取る。
着信相手は雲雀。時刻はまだ6時半を回ったところだ。
こんな朝早くどうしたんだろう…?
働かない思考で考えながら幸子は採用ボタンを押した。
―――――‥‥
支度をし、待ち合わせ時間の5分前にマンションの玄関に降りて行くと、雲雀は既にそこで待っていた。
「おはよう、恭弥。お待たせ」
「おはよう。行くよ」
幸子の姿を確認すると、雲雀は身を翻して歩き出した。幸子も並んで歩き出す。
今朝の雲雀からの電話。それは 一緒に登校を…というものだった。
下校は ほぼ毎日一緒にするのだが、登校に関して雲雀は気まぐれで、先に学校に行ってしまう日もあれば連絡もなくふらりとマンション前で幸子を待っている日もあった。今日のように、電話でわざわざ待ち合わせ時間まで決めて一緒に通学するのは珍しい。
「またやられたよ」
「えっ…」
並んで歩きながら、前触れもなく雲雀が話しだした。それは、今並中を騒がせているあの事件の事だと、幸子は直ぐに察した。
「今回も風紀委員の人?」
雲雀が無言で頷く。
この土日で8人。風紀委員が重傷で発見されている。しかも襲われた人は、なぜか歯を抜かれているのだ。
「恭弥も気をつけてね」
「幸子。君、僕を誰だと思ってんの?」
「あ、うん。そうだよね。ごめんなさい…」
雲雀が不機嫌そうにフンと鼻を鳴らした。
ただでさえ並盛中の…しかも自分の膝下である風紀委員が襲われているのだ。彼のイライラは頂点に達している事だろう。
「早く犯人が捕まるといいね」
「捕まえるよ。すぐにね」
微妙に違うニュアンスに、幸子の中の心配は更に増していく。
解っている。雲雀が犯人が捕まるのをじっと待つなどしない事を。
狙われているのは全員風紀委員。
これが偶然でないとしたらターゲットは……