雲鳥の統べる空
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所狭しと並ぶ屋台はどこもたくさんの人で賑わっていた。その内のひとつ『チョコバナナ』の屋台では、獄寺と山本、それに沢田が働いていた。
「10代目!目標売り上げはバナナ500本です。頑張りましょう!」
獄寺の目標は果てしなく高い。
それでも三人それぞれのやり方でチョコバナナを売りさばき、地道に売り上げを伸ばしていたその時、急に他の屋台がざわつき始めた。
「あれは!」
「関わらない方がいいわ」
一体何があったのかと沢田がキョロキョロすると、隣の屋台のおじさんが声をかけてきてくれた。
「お前らもショバ代用意しとけよ」
「ショバ代!?」
「ここらを取り締まってる連中に金を払うのが、並盛の伝統らしいっス」
「えっ、そうなの!?」
動揺しまくりの沢田と対照的に、当たり前のように言う獄寺と頷く山本。
「ここはスジを通して払うつもりッス」
(もしかして裏社会覗いちゃってる!?)
沢田が心の中でツッこんだ時、三人の目の前に誰かが立ちはだかった。
「5万」
「来たぁっ!」
ビビりながらその人物を見る沢田。
「ヒバリさんーー!!」
立っていたのは雲雀であった。
「てめー!何しに来やがった!?」
いきり立つ獄寺。
嫌な予感を隠せない山本と沢田。
「まさか…」
「ショバ代って風紀委員に!?」
「活動費だよ」
雲雀がしれっと言った。
「払えないなら、屋台を潰す」
突如聴こえてきた悲鳴。見ると、払う事を拒んだ近くの屋台が文字通り風紀委員につぶされていた。
「ひいいいっ!(うちの風紀委員 地元最凶だー!!)」
―――――‥‥
風紀委員による集金がようやく収まり再び屋台が活気を戻り出した頃、聞き覚えのある声が屋台に響いた。
「チョコバナナ下さーい」
「京子ちゃんにハル!それに…幸子さん!?」
浴衣姿の幸子達が笑顔でチョコバナナ屋台の前に立っていた。
「すごーい。お店してるの?」
「うん、まあ…」
京子の言葉に照れたように返す沢田。
「よっ、幸子先輩」
「山本君、お仕事ご苦労さま。チョコバナナおいしそうだね♪」
「ははっ。一本食うか?」
「こら野球バカ。ボランティアじゃねーんだぞ!」
ハハッと笑う山本にイラついたように獄寺が言った。この2人が共同で屋台をしているというのも珍しい。
「でもちょっと残念です。みんなで花火見ようって話してたんで…」
「そーだね」
「せっかく幸子ちゃんの恋人も来るのに」
「んだとッ!?」
なぜか獄寺が突然大声を上げた。
チョコバナナ屋台に流れる沈黙。自らの大声で我に返ったのか、獄寺は赤面したままコホンと咳払いした。
「おらよ…」
そして赤面しながら幸子達にチョコバナナを渡す。
これ以上は仕事の邪魔になる。幸子と京子、ハルはチョコバナナを受けとると、辞してその場から離れた。
「10代目!目標売り上げはバナナ500本です。頑張りましょう!」
獄寺の目標は果てしなく高い。
それでも三人それぞれのやり方でチョコバナナを売りさばき、地道に売り上げを伸ばしていたその時、急に他の屋台がざわつき始めた。
「あれは!」
「関わらない方がいいわ」
一体何があったのかと沢田がキョロキョロすると、隣の屋台のおじさんが声をかけてきてくれた。
「お前らもショバ代用意しとけよ」
「ショバ代!?」
「ここらを取り締まってる連中に金を払うのが、並盛の伝統らしいっス」
「えっ、そうなの!?」
動揺しまくりの沢田と対照的に、当たり前のように言う獄寺と頷く山本。
「ここはスジを通して払うつもりッス」
(もしかして裏社会覗いちゃってる!?)
沢田が心の中でツッこんだ時、三人の目の前に誰かが立ちはだかった。
「5万」
「来たぁっ!」
ビビりながらその人物を見る沢田。
「ヒバリさんーー!!」
立っていたのは雲雀であった。
「てめー!何しに来やがった!?」
いきり立つ獄寺。
嫌な予感を隠せない山本と沢田。
「まさか…」
「ショバ代って風紀委員に!?」
「活動費だよ」
雲雀がしれっと言った。
「払えないなら、屋台を潰す」
突如聴こえてきた悲鳴。見ると、払う事を拒んだ近くの屋台が文字通り風紀委員につぶされていた。
「ひいいいっ!(うちの風紀委員 地元最凶だー!!)」
―――――‥‥
風紀委員による集金がようやく収まり再び屋台が活気を戻り出した頃、聞き覚えのある声が屋台に響いた。
「チョコバナナ下さーい」
「京子ちゃんにハル!それに…幸子さん!?」
浴衣姿の幸子達が笑顔でチョコバナナ屋台の前に立っていた。
「すごーい。お店してるの?」
「うん、まあ…」
京子の言葉に照れたように返す沢田。
「よっ、幸子先輩」
「山本君、お仕事ご苦労さま。チョコバナナおいしそうだね♪」
「ははっ。一本食うか?」
「こら野球バカ。ボランティアじゃねーんだぞ!」
ハハッと笑う山本にイラついたように獄寺が言った。この2人が共同で屋台をしているというのも珍しい。
「でもちょっと残念です。みんなで花火見ようって話してたんで…」
「そーだね」
「せっかく幸子ちゃんの恋人も来るのに」
「んだとッ!?」
なぜか獄寺が突然大声を上げた。
チョコバナナ屋台に流れる沈黙。自らの大声で我に返ったのか、獄寺は赤面したままコホンと咳払いした。
「おらよ…」
そして赤面しながら幸子達にチョコバナナを渡す。
これ以上は仕事の邪魔になる。幸子と京子、ハルはチョコバナナを受けとると、辞してその場から離れた。