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幸子の周りを囲んでいた球針態が次々と消えていく。
幸子の正面を守っていた球針態がロールの姿に戻り、そのまま彼女の胸に飛び込んできた。
「クピィ」
「ロール!」
幸子はロールをぎゅっと抱きしめた。
「私を守っていてくれたんだね…ありがとう…」
「キュー」
「幸子!」
声に顔を上げると、雲雀がこちらに向かってくるのが見えた。
「恭弥!!」
幸子は迷わず雲雀の胸に飛び込んだ。
彼女を強く抱きしめ、雲雀はその髪に顔を埋めた。
「無事で良かった…」
「それは僕の台詞だよ」
戦っていたのは雲雀の方なのに…幸子の胸が熱くなる。
「私は大丈夫だよ。恭弥が守ってくれてたもん」
顔を上げて微笑んでみせた幸子は、雲雀の呼吸が珍しく乱れている事に気づく。
予想以上に炎を使い、体力を奪われているのだ。
「恭弥、呼吸…乱れてる」
「別に。普通だよ」
そう応えた雲雀の頬に手を添えると、頬に走る一筋の傷に触れた。
そして幸子はそっと唇を重ねる。
ありがとう。
あなたを愛してる…。
そんな感謝と想いを込めて交わす口づけ。
「ここ、恭弥の閉じ込められてた場所と繋がっていたんだね」
唇が離れた後。
幸子はそう言って雲雀の抉じ開けた空間の穴を見るが、そこにあった穴はキレイに修復されていた。
「あ、あれっ。穴が消えてる…」
「元々が幻術で出来た空間だからね。元の姿に修復されたのさ」
「へぇ、そうなんだ…」
「僕がいた場所とここも繋がってはいないだろうね。壁が壊されたように見えただろうけど、実際僕は壁を壊した訳じゃなくて、空間を歪めただけなんだ」
雲雀の洞察力は鋭い。
という事は――‥
「恭弥がここに来れたのって……偶然?」
今の話を聞く限り、異空間に閉じ込められた雲雀が脱出しようとして辿り着いた場所が、偶然にも"ここ"だったという事になる。
「偶然じゃないよ」
「えっ…?」
フ…と微笑んだ雲雀の目がとても優しい。
「僕が君のいる場所を見逃すとでも思ってるの?」
「恭弥…っ」
抱きしめる腕は、何よりも温かく。
繋がりのない異空間で
繋がっていたのは……互いの心。
幸子の正面を守っていた球針態がロールの姿に戻り、そのまま彼女の胸に飛び込んできた。
「クピィ」
「ロール!」
幸子はロールをぎゅっと抱きしめた。
「私を守っていてくれたんだね…ありがとう…」
「キュー」
「幸子!」
声に顔を上げると、雲雀がこちらに向かってくるのが見えた。
「恭弥!!」
幸子は迷わず雲雀の胸に飛び込んだ。
彼女を強く抱きしめ、雲雀はその髪に顔を埋めた。
「無事で良かった…」
「それは僕の台詞だよ」
戦っていたのは雲雀の方なのに…幸子の胸が熱くなる。
「私は大丈夫だよ。恭弥が守ってくれてたもん」
顔を上げて微笑んでみせた幸子は、雲雀の呼吸が珍しく乱れている事に気づく。
予想以上に炎を使い、体力を奪われているのだ。
「恭弥、呼吸…乱れてる」
「別に。普通だよ」
そう応えた雲雀の頬に手を添えると、頬に走る一筋の傷に触れた。
そして幸子はそっと唇を重ねる。
ありがとう。
あなたを愛してる…。
そんな感謝と想いを込めて交わす口づけ。
「ここ、恭弥の閉じ込められてた場所と繋がっていたんだね」
唇が離れた後。
幸子はそう言って雲雀の抉じ開けた空間の穴を見るが、そこにあった穴はキレイに修復されていた。
「あ、あれっ。穴が消えてる…」
「元々が幻術で出来た空間だからね。元の姿に修復されたのさ」
「へぇ、そうなんだ…」
「僕がいた場所とここも繋がってはいないだろうね。壁が壊されたように見えただろうけど、実際僕は壁を壊した訳じゃなくて、空間を歪めただけなんだ」
雲雀の洞察力は鋭い。
という事は――‥
「恭弥がここに来れたのって……偶然?」
今の話を聞く限り、異空間に閉じ込められた雲雀が脱出しようとして辿り着いた場所が、偶然にも"ここ"だったという事になる。
「偶然じゃないよ」
「えっ…?」
フ…と微笑んだ雲雀の目がとても優しい。
「僕が君のいる場所を見逃すとでも思ってるの?」
「恭弥…っ」
抱きしめる腕は、何よりも温かく。
繋がりのない異空間で
繋がっていたのは……互いの心。