誇り
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沢田の必死の呼びかけに正気を取り戻した古里。しかし自分の力を制御できない古里は、自らブラックホールと化し全てを飲み込まんとしていた。
「助ける!必ず!! 待ってろエンマ!!」
友を救いたい。
沢田のその想いには一片の迷いもなく。
『ゲージシンメトリー!! 発射スタンバイ!!』
「ⅩⅩ BURNER!!!」
放たれたダブルイクスバーナー。それはブラックホールと化した古里を直撃した。
「絶対に助ける!! 誇りに懸けて!!」
沢田の炎が古里のブラックホールを溶かし、埋めていく…。それはまさしく全てを支配しつつ全てを包み込む大空の調和だった。
ドオオオ――‥
凄まじい爆風が古城の中で弾けた。
「幸子!」
「きゃああっ」
雲雀は咄嗟に幸子を抱き寄せると、爆風から庇うようにその身体を強く抱きしめた。
雲雀に守られているとはいえ、物凄い風圧を感じた。
「いつつつっ」
爆風が収まり、煙の中から沢田の声が上がった。駆け寄る獄寺と山本。
「大丈夫かツナ!!」
「10代目!!」
「う…うん!それよりエンマは?」
立ち込めていた煙がゆっくりと晴れていく…。
「ガハッ」
ガレキの中から起き上がってきたのは…紛れもない古里炎真だった。
「ガハハハ!! エンマ、ネグセだもんね!!」
自らも爆風に吹き飛ばされたランボが古里の髪型を指して無邪気に笑った。それに同調するように沢田もおかしそうに笑う。
そして――‥
「ツナ君、ごめん。僕達の勘違いでこんなことに………」
泣きながら詫びる古里に沢田は言う。
「……いいんだ。エンマ達のせいじゃないよ」
それはまさしく全てを包容する大空。
「ああ。わりーのはD・スペードだ」
「!!」
苦虫を潰したような顔で吐き捨てるように言う獄寺。
『D・スペード』という言葉に幸子の身体が一瞬反応したのを雲雀は見逃さなかった。そう。まだ何も終わっていないのだ。
「一つ聞いていいかな。ツナ君」
改まった様子で古里が沢田に問いかけた。
「"誇りに懸けて"って言ってたけど、ツナ君の誇りって何なの?」
「ん?ああ、なんだ。そのことか。オレの誇りは君だよ」
「!!」
その意外な言葉に古里は顔を上げ驚いたように沢田を見た。
「本当のこと言うと、ここに来てからもずっとわからなかったんだ…。誇りなんて今まで考えたことなかったし…そんな立派なものをもってる自信がなかったよ…」
目を閉じて沢田は続ける。
「でもヒバリさんが、譲れないものが誇りだって教えてくれて…」
「!?」
ふいに雲雀の名が飛び出した事に、幸子は無意識に雲雀の横顔を見つめた。
「それだったら迷うことなく答えられるよ。
オレの誇りは 仲間だし友達だって!!」
辿り着いた答え。
沢田の表情はとても清々しく、自らの『誇り』を見つめていた。
「沢田君、吹っ切れたような顔してるね」
「ん…」
沢田の話を黙って聞いていた雲雀が、口を開いた幸子に視線を移した。
「恭弥のおかげだね」
「別に。僕は何もしてないよ」
恩を着せるつもりはない。素っ気ない言葉があまりにも雲雀らしくて、幸子は胸がいっぱいになるのを感じた。
強い物言い以上に強い意志と、そして強い優しさを持つあなた。
そんな雲雀にどうしようもなく溺れているのだと実感する。過去も未来もないほどに、恋しくて、愛しい。
「恭弥」
私を愛してくれてありがとう。
言葉にする代わりに、きゅっと雲雀の指先に己の指を絡めた。
それから迷いのない真っ直ぐな瞳で雲雀を見つめる。
「譲れないものが誇りなら……私の誇りは恭弥だよ」
「!」
僅かに驚きを見せた雲雀。
その直後、絡めた指先に力が籠るのを感じた。
「恭弥を誇りに思う」
例えこの先に何が待ち構えていようと、雲雀とならば乗り越えられる。そう幸子は確信した。
「助ける!必ず!! 待ってろエンマ!!」
友を救いたい。
沢田のその想いには一片の迷いもなく。
『ゲージシンメトリー!! 発射スタンバイ!!』
「ⅩⅩ BURNER!!!」
放たれたダブルイクスバーナー。それはブラックホールと化した古里を直撃した。
「絶対に助ける!! 誇りに懸けて!!」
沢田の炎が古里のブラックホールを溶かし、埋めていく…。それはまさしく全てを支配しつつ全てを包み込む大空の調和だった。
ドオオオ――‥
凄まじい爆風が古城の中で弾けた。
「幸子!」
「きゃああっ」
雲雀は咄嗟に幸子を抱き寄せると、爆風から庇うようにその身体を強く抱きしめた。
雲雀に守られているとはいえ、物凄い風圧を感じた。
「いつつつっ」
爆風が収まり、煙の中から沢田の声が上がった。駆け寄る獄寺と山本。
「大丈夫かツナ!!」
「10代目!!」
「う…うん!それよりエンマは?」
立ち込めていた煙がゆっくりと晴れていく…。
「ガハッ」
ガレキの中から起き上がってきたのは…紛れもない古里炎真だった。
「ガハハハ!! エンマ、ネグセだもんね!!」
自らも爆風に吹き飛ばされたランボが古里の髪型を指して無邪気に笑った。それに同調するように沢田もおかしそうに笑う。
そして――‥
「ツナ君、ごめん。僕達の勘違いでこんなことに………」
泣きながら詫びる古里に沢田は言う。
「……いいんだ。エンマ達のせいじゃないよ」
それはまさしく全てを包容する大空。
「ああ。わりーのはD・スペードだ」
「!!」
苦虫を潰したような顔で吐き捨てるように言う獄寺。
『D・スペード』という言葉に幸子の身体が一瞬反応したのを雲雀は見逃さなかった。そう。まだ何も終わっていないのだ。
「一つ聞いていいかな。ツナ君」
改まった様子で古里が沢田に問いかけた。
「"誇りに懸けて"って言ってたけど、ツナ君の誇りって何なの?」
「ん?ああ、なんだ。そのことか。オレの誇りは君だよ」
「!!」
その意外な言葉に古里は顔を上げ驚いたように沢田を見た。
「本当のこと言うと、ここに来てからもずっとわからなかったんだ…。誇りなんて今まで考えたことなかったし…そんな立派なものをもってる自信がなかったよ…」
目を閉じて沢田は続ける。
「でもヒバリさんが、譲れないものが誇りだって教えてくれて…」
「!?」
ふいに雲雀の名が飛び出した事に、幸子は無意識に雲雀の横顔を見つめた。
「それだったら迷うことなく答えられるよ。
オレの誇りは 仲間だし友達だって!!」
辿り着いた答え。
沢田の表情はとても清々しく、自らの『誇り』を見つめていた。
「沢田君、吹っ切れたような顔してるね」
「ん…」
沢田の話を黙って聞いていた雲雀が、口を開いた幸子に視線を移した。
「恭弥のおかげだね」
「別に。僕は何もしてないよ」
恩を着せるつもりはない。素っ気ない言葉があまりにも雲雀らしくて、幸子は胸がいっぱいになるのを感じた。
強い物言い以上に強い意志と、そして強い優しさを持つあなた。
そんな雲雀にどうしようもなく溺れているのだと実感する。過去も未来もないほどに、恋しくて、愛しい。
「恭弥」
私を愛してくれてありがとう。
言葉にする代わりに、きゅっと雲雀の指先に己の指を絡めた。
それから迷いのない真っ直ぐな瞳で雲雀を見つめる。
「譲れないものが誇りなら……私の誇りは恭弥だよ」
「!」
僅かに驚きを見せた雲雀。
その直後、絡めた指先に力が籠るのを感じた。
「恭弥を誇りに思う」
例えこの先に何が待ち構えていようと、雲雀とならば乗り越えられる。そう幸子は確信した。