誇り
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少し肌寒い早朝―‥
幸子は雲雀の腕の中で目を覚ました。自分を抱きしめる雲雀の温かい腕が心地好い。
デイモンが去った後、雲雀はショックを受けている幸子を連れて焚き火まで戻り、彼女を優しく抱いた。
その後ずっとこうして胸に抱いたまま夜を明かしてくれたのだ。
「ん、起きたの?」
腕の中の幸子が動いた事に反応したのか、雲雀は目を閉じたまま眠たそうな声を出した。
「ごめんね、起こしちゃった…?」
「構わないよ」
幸子を抱き直しながら雲雀はうっすらと目を開いた。
「落ち着いたみたいだね」
「うん」
頷いた幸子の髪にキスを落とす。それから幸子を抱いたまま上体を起こした。
「幸子、僕は獲物を咬み殺しに行く」
「……うん」
「その中には、君がもう二度と逢いたくないと思っている者もいる」
「………」
雲雀の言わんとしている事が解った。
見上げると青灰色の瞳が幸子を写していた。それは決意の瞳。
雲雀はもう決めている。そして幸子もまた…。
「一緒に来て」
「はい」
「幸子は僕が守る」
どこにいてもデイモンは幸子を狙って必ず現れる。ならばデイモンが存在する限り、幸子が安全でいられる場所はただひとつ……雲雀の腕の中だけ。
幸子を戦場に連れていくのは気が咎める。しかし幸子を守るにはそれしかない。それは幸子も解っていた。
腕を伸ばして雲雀の頬に触れるとそっと唇を重ねた。
「恭弥と恭弥の強さを信じてる」
いつか聞いたその言葉は、己を更に強くした。
全ては 君を守るため。
幸子は雲雀の腕の中で目を覚ました。自分を抱きしめる雲雀の温かい腕が心地好い。
デイモンが去った後、雲雀はショックを受けている幸子を連れて焚き火まで戻り、彼女を優しく抱いた。
その後ずっとこうして胸に抱いたまま夜を明かしてくれたのだ。
「ん、起きたの?」
腕の中の幸子が動いた事に反応したのか、雲雀は目を閉じたまま眠たそうな声を出した。
「ごめんね、起こしちゃった…?」
「構わないよ」
幸子を抱き直しながら雲雀はうっすらと目を開いた。
「落ち着いたみたいだね」
「うん」
頷いた幸子の髪にキスを落とす。それから幸子を抱いたまま上体を起こした。
「幸子、僕は獲物を咬み殺しに行く」
「……うん」
「その中には、君がもう二度と逢いたくないと思っている者もいる」
「………」
雲雀の言わんとしている事が解った。
見上げると青灰色の瞳が幸子を写していた。それは決意の瞳。
雲雀はもう決めている。そして幸子もまた…。
「一緒に来て」
「はい」
「幸子は僕が守る」
どこにいてもデイモンは幸子を狙って必ず現れる。ならばデイモンが存在する限り、幸子が安全でいられる場所はただひとつ……雲雀の腕の中だけ。
幸子を戦場に連れていくのは気が咎める。しかし幸子を守るにはそれしかない。それは幸子も解っていた。
腕を伸ばして雲雀の頬に触れるとそっと唇を重ねた。
「恭弥と恭弥の強さを信じてる」
いつか聞いたその言葉は、己を更に強くした。
全ては 君を守るため。