霧の狂宴
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小刻みに震える身体をデイモンに抱きしめられたまま幸子は成す術もなく立ち尽くしていた。
膝が笑っている。数時間前の恐怖が甦り、例えデイモンにその口を抑えられていなくとも声すら出せない状況だ。
「お前は私のものです、幸子」
背後から抱きしめていたデイモンが、幸子の髪に口づけを落とした。
「ヌフフ…。お前がクローム髑髏を放っておけない事は解っていましたが、まさかここまで簡単に事が運ぶとは」
「っ………」
デイモンの言葉に幸子は己を恥じた。
自分はなんて愚かなのだ。少し考えればこれが罠だと解りそうなものなのに、自ら危険に飛び込んでしまうとは。
しかも雲雀まで危険に曝す結果になってしまった。自分だけならいい。だが…
「うっ……」
雲雀の事を思うと自然と涙が溢れてきた。
恭弥、ごめんなさい…。
「どうしたのです幸子?泣かないで下さい」
彼女の口許を抑える指を動かして、その瞳から零れる涙を拭う。
「そんなに私の腕に抱かれて嬉しいのですか?…可愛い人だ」
と背後から幸子の首筋に口づけようとしたデイモンの動きが止まる。
デイモンの目に留まったのは数時間前に自らが上書きしたはずの痕。今は赤黒く染まっている。
「!」
よく見ると、幸子のうなじから首筋にかけて鮮やかな赤が広がっていた。数時間前、己がつけた時より確実に増殖している赤。
デイモンはすぐに全てを悟った。雲雀に対する憎しみと嫉妬が一気に噴き出す。
「私と離れていた僅かな時間で、もう雲雀恭弥に抱かれたのですか」
声は穏やかだが、幸子は凍りつくような冷たさを感じた。
「あの雲はお前を随分と淫乱な女に躾たようですね、幸子」
「っ……!」
否定しようにも口を塞がれていて声も出せない。するとデイモンは幸子の耳許にその端整な顔を寄せた。
「安心なさい。直ぐに私好みの女性に躾なおしてさしあげます」
抱きしめられている手で、つつ…と胸のラインをなぞられた。
「っ!ぅ――」
その鳥肌が立つような感触に幸子はいやいやと身を捩ろうとするも、デイモンの腕が強く絡みつきそれを許さなかった。
膝が笑っている。数時間前の恐怖が甦り、例えデイモンにその口を抑えられていなくとも声すら出せない状況だ。
「お前は私のものです、幸子」
背後から抱きしめていたデイモンが、幸子の髪に口づけを落とした。
「ヌフフ…。お前がクローム髑髏を放っておけない事は解っていましたが、まさかここまで簡単に事が運ぶとは」
「っ………」
デイモンの言葉に幸子は己を恥じた。
自分はなんて愚かなのだ。少し考えればこれが罠だと解りそうなものなのに、自ら危険に飛び込んでしまうとは。
しかも雲雀まで危険に曝す結果になってしまった。自分だけならいい。だが…
「うっ……」
雲雀の事を思うと自然と涙が溢れてきた。
恭弥、ごめんなさい…。
「どうしたのです幸子?泣かないで下さい」
彼女の口許を抑える指を動かして、その瞳から零れる涙を拭う。
「そんなに私の腕に抱かれて嬉しいのですか?…可愛い人だ」
と背後から幸子の首筋に口づけようとしたデイモンの動きが止まる。
デイモンの目に留まったのは数時間前に自らが上書きしたはずの痕。今は赤黒く染まっている。
「!」
よく見ると、幸子のうなじから首筋にかけて鮮やかな赤が広がっていた。数時間前、己がつけた時より確実に増殖している赤。
デイモンはすぐに全てを悟った。雲雀に対する憎しみと嫉妬が一気に噴き出す。
「私と離れていた僅かな時間で、もう雲雀恭弥に抱かれたのですか」
声は穏やかだが、幸子は凍りつくような冷たさを感じた。
「あの雲はお前を随分と淫乱な女に躾たようですね、幸子」
「っ……!」
否定しようにも口を塞がれていて声も出せない。するとデイモンは幸子の耳許にその端整な顔を寄せた。
「安心なさい。直ぐに私好みの女性に躾なおしてさしあげます」
抱きしめられている手で、つつ…と胸のラインをなぞられた。
「っ!ぅ――」
その鳥肌が立つような感触に幸子はいやいやと身を捩ろうとするも、デイモンの腕が強く絡みつきそれを許さなかった。