Daybreak
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街にある小さなカフェ。
デイモンは紅茶を頼むと、テラスに面した席に陣取り本を取り出した。
どの道、結婚式まではここに滞在する事になるのだ。今後の計略をじっくり謀るのも悪くない。
己の描く最強のボンゴレを創るにはまだまだやるべき事がある。
そう、せっかくⅠ世の膝元にいるのだ。まずはボンゴレ弱体化の恐れのある危険因子を排除するとしよう。
現在ボンゴレが抱える抗争は4つ。
その内のひとつの抗争を使い、危険因子であるシモンファミリーを潰す。
彼らの能力は我らを脅かす危険なものだ。
そしてボスであるシモン=コザァートは、軟弱な思想をⅠ世に吹き込む能力以上に危険な人物。
捨て置く訳にはいかない。
謀り事を巡らせながら本を開こうとしたデイモンは、カフェの扉につけられた来客を告げる鈴がカランカランと鳴る音に顔を上げた。
「おや…」
入ってきたのは20代であろう若い女だった。カフェで売られているスイーツでも買いにきたのだろう。
彼女の横顔は見覚えがある。デイモンは立ち上がると、硝子の中のスイーツを品定めする女に声をかけた。
「また会いましたね」
「あっ…」
女のアイスブルーの瞳が己を写したまま驚きに開かれていた。
「私はD・スペード」
「デイモン…さん?幸子と申します」
幸子が微笑む。
笑顔の可愛らしい女性だった。
「せっかく再会したのです。お茶でもいかがですか」
「あ、いえ。私は……」
「少しくらいいいではありませんか。さあ」
とデイモンは、躊躇う幸子の肩を抱いて己の座る席へと案内した。
「紅茶でよろしいですか?」
「あ、は、はい……」
強引に席に着かされると、幸子は観念したのか遠慮がちに頷いた。
ポットに淹れたての紅茶が運ばれてくると、デイモンは優雅な動作でカップに注ぎ、ソーサーにのせて幸子の前に置いた。
「砂糖はいくつですか?」
「あっ、すみません。自分で出来ます」
「ヌフフフ。ではご自分でどうぞ」
幸子が慌てて告げると、デイモンは角砂糖の入った容器をカップとソーサーの側に置いた。そこから角砂糖をふたつ、幸子はカップに入れた。
「甘党なんですね」
「……っ、はい」
ほわっと頬染めた姿を見て「ヌフフ、可愛らしい」と笑うと、更に幸子の頬は真っ赤に染まった。
「しかし同じ日に違う場所で逢えるなど奇跡ですね」
「はい、本当に。驚きました」
くったくのない幸子の笑顔。今まで出逢った女達とはどこか違う。
デイモンは紅茶を頼むと、テラスに面した席に陣取り本を取り出した。
どの道、結婚式まではここに滞在する事になるのだ。今後の計略をじっくり謀るのも悪くない。
己の描く最強のボンゴレを創るにはまだまだやるべき事がある。
そう、せっかくⅠ世の膝元にいるのだ。まずはボンゴレ弱体化の恐れのある危険因子を排除するとしよう。
現在ボンゴレが抱える抗争は4つ。
その内のひとつの抗争を使い、危険因子であるシモンファミリーを潰す。
彼らの能力は我らを脅かす危険なものだ。
そしてボスであるシモン=コザァートは、軟弱な思想をⅠ世に吹き込む能力以上に危険な人物。
捨て置く訳にはいかない。
謀り事を巡らせながら本を開こうとしたデイモンは、カフェの扉につけられた来客を告げる鈴がカランカランと鳴る音に顔を上げた。
「おや…」
入ってきたのは20代であろう若い女だった。カフェで売られているスイーツでも買いにきたのだろう。
彼女の横顔は見覚えがある。デイモンは立ち上がると、硝子の中のスイーツを品定めする女に声をかけた。
「また会いましたね」
「あっ…」
女のアイスブルーの瞳が己を写したまま驚きに開かれていた。
「私はD・スペード」
「デイモン…さん?幸子と申します」
幸子が微笑む。
笑顔の可愛らしい女性だった。
「せっかく再会したのです。お茶でもいかがですか」
「あ、いえ。私は……」
「少しくらいいいではありませんか。さあ」
とデイモンは、躊躇う幸子の肩を抱いて己の座る席へと案内した。
「紅茶でよろしいですか?」
「あ、は、はい……」
強引に席に着かされると、幸子は観念したのか遠慮がちに頷いた。
ポットに淹れたての紅茶が運ばれてくると、デイモンは優雅な動作でカップに注ぎ、ソーサーにのせて幸子の前に置いた。
「砂糖はいくつですか?」
「あっ、すみません。自分で出来ます」
「ヌフフフ。ではご自分でどうぞ」
幸子が慌てて告げると、デイモンは角砂糖の入った容器をカップとソーサーの側に置いた。そこから角砂糖をふたつ、幸子はカップに入れた。
「甘党なんですね」
「……っ、はい」
ほわっと頬染めた姿を見て「ヌフフ、可愛らしい」と笑うと、更に幸子の頬は真っ赤に染まった。
「しかし同じ日に違う場所で逢えるなど奇跡ですね」
「はい、本当に。驚きました」
くったくのない幸子の笑顔。今まで出逢った女達とはどこか違う。