転入生
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現れたのは蒼白な顔をした幸子。
雲雀の姿を目にすると、安心した様子で捲し立てた。
「恭弥!図書委員長が襲われたの!!襲ったのは、今日転入してきた背の高い女の人で、その人風紀委員会を……っ!?」
幸子は思わず続く言葉を飲み込んだ。
雲雀と共に己を見つめる女性は……
会ったことは一度もない。しかし、幸子は彼女が委員長を襲った人物であると直感した。
「あ…」
幸子の唇が震える。
アーデルハイトが刺すような視線を幸子に送った。
「図書委員…風紀委員長に密告ですか?…あなたには粛清が必要なようですね」
冷たく言い放つ。それは、まるで死刑宣告であるかのようだった。
アーデルハイトの手には、いつの間にか光るものが握られている。金属製の扇子だ。
「粛として清まりなさい」
アーデルハイトは金属製の扇子をかまえ地を蹴った。標的は幸子だ。
「!!」
避けれるわけがない。叩かれる!…幸子はとっさに目を瞑った。
ガキィィンと、金属同士がぶつかるような音が間近でした。
痛みはない。恐る恐る目を開けると、視界いっぱいに見覚えのある背中が広がった。
左腕には『風紀』の腕章――‥
「恭弥っ!?」
「僕の目の前で勝手なことしないでくれる?」
アーデルハイトの金属製の扇子を雲雀のトンファーが受け止めていた。
アーデルハイトが扇子を引いた後も、雲雀は幸子を守るように立ったまま、アーデルハイトを睨みつけている。
先ほどとは違う、強い感情を秘めたまなざし…。殺気すら感じるその瞳にも物怖じせず、アーデルハイトは雲雀を挑発した。
「風紀委員長として、生徒が傷つけられるのはやっぱり許せないかしら?」
「生徒?…なんのこと?僕は僕のものを傷つけようとした君を咬み殺したいだけさ」
「恭弥…っ」
こんな大変な状況なのに、幸子は頬が火照るのを感じた。
平然と「僕のもの」と公言され、恥ずかしいのだが、とても嬉しい…。
「なるほど…」
アーデルハイトは何かに納得したように幸子を見ると、扇子をしまい前髪をかきあげた。
「…今日はこれで失礼する。しかし、次は必ずこの学校を渡してもらいます。力ずくで」
雲雀の姿を目にすると、安心した様子で捲し立てた。
「恭弥!図書委員長が襲われたの!!襲ったのは、今日転入してきた背の高い女の人で、その人風紀委員会を……っ!?」
幸子は思わず続く言葉を飲み込んだ。
雲雀と共に己を見つめる女性は……
会ったことは一度もない。しかし、幸子は彼女が委員長を襲った人物であると直感した。
「あ…」
幸子の唇が震える。
アーデルハイトが刺すような視線を幸子に送った。
「図書委員…風紀委員長に密告ですか?…あなたには粛清が必要なようですね」
冷たく言い放つ。それは、まるで死刑宣告であるかのようだった。
アーデルハイトの手には、いつの間にか光るものが握られている。金属製の扇子だ。
「粛として清まりなさい」
アーデルハイトは金属製の扇子をかまえ地を蹴った。標的は幸子だ。
「!!」
避けれるわけがない。叩かれる!…幸子はとっさに目を瞑った。
ガキィィンと、金属同士がぶつかるような音が間近でした。
痛みはない。恐る恐る目を開けると、視界いっぱいに見覚えのある背中が広がった。
左腕には『風紀』の腕章――‥
「恭弥っ!?」
「僕の目の前で勝手なことしないでくれる?」
アーデルハイトの金属製の扇子を雲雀のトンファーが受け止めていた。
アーデルハイトが扇子を引いた後も、雲雀は幸子を守るように立ったまま、アーデルハイトを睨みつけている。
先ほどとは違う、強い感情を秘めたまなざし…。殺気すら感じるその瞳にも物怖じせず、アーデルハイトは雲雀を挑発した。
「風紀委員長として、生徒が傷つけられるのはやっぱり許せないかしら?」
「生徒?…なんのこと?僕は僕のものを傷つけようとした君を咬み殺したいだけさ」
「恭弥…っ」
こんな大変な状況なのに、幸子は頬が火照るのを感じた。
平然と「僕のもの」と公言され、恥ずかしいのだが、とても嬉しい…。
「なるほど…」
アーデルハイトは何かに納得したように幸子を見ると、扇子をしまい前髪をかきあげた。
「…今日はこれで失礼する。しかし、次は必ずこの学校を渡してもらいます。力ずくで」