暴走
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傷ついた守護者達とラル・ミルチを一人背負い、落下してくる天井の破片を避けながら脱出口を探す草壁は途方に暮れていた。
「幻騎士を退けたまでは良かったが…これでは我々までが犠牲に!!」
「草壁君!」
聞き慣れた声に草壁は天を仰いだ。
幸子を抱いた雲雀が球針態を飛び移りながら草壁の前へ降りた。
「幸子さん!それに…恭さんも!! 無事で良かった」
無事に安堵しながらも、草壁は込み上げてくる感動と興奮を覚えていた。
(恭さんと幸子さんの絆は、時など簡単に越えてしまうんだな…)
ゆっくり言葉を交わした訳でもないだろうに。
それでも雲雀は10年後の幸子を当然のように見つけ、幸子は10年前の雲雀を当然のように受け入れている。
この2人についてきて良かった…と、心底思う。
「早くここから逃げなくちゃ…!!」
「幸子ー、あっちに道あるよ!」
尻をボリボリとかきながらランボが指を差した。……あまり状況を把握してないらしい。この牛の子は。
だが確かに一ヶ所だけぽっかりと開いた扉がある。
「よし!とりあえずそこへ!!」
鬼気迫る草壁が叫んだ。
雲雀はその場に幸子を下ろした。
「幸子、走れるかい?」
「うん、私は大丈夫。それより…」
「分かってる」
と雲雀は頷き、草壁が抱える獄寺の腕を担いだ。
「きょ…恭さん…」
「この男には借りがあるからね。それに君にここで死なれたら咬み殺せない」
獄寺と笹川を担いだ雲雀と山本とラルを担いだ草壁、それにイーピンとランボが続き、しんがりは幸子。
超増殖を繰り返す球針態を避けながら、先程ランボが見つけた扉を抜けた。
「彼らはもう戦えません。最悪の場合は彼らを連れて脱出を…」
ガシャン!!
草壁の言葉を遮るように背後で扉が閉まる。
次いで ゴゴゴ…と地鳴りが響いた。
「な、に…?」
後ろを振り返った幸子は信じられないものを目にした。
「か、壁が…!!」
背後の壁が音を立てて迫ってきた。
「幻騎士を退けたまでは良かったが…これでは我々までが犠牲に!!」
「草壁君!」
聞き慣れた声に草壁は天を仰いだ。
幸子を抱いた雲雀が球針態を飛び移りながら草壁の前へ降りた。
「幸子さん!それに…恭さんも!! 無事で良かった」
無事に安堵しながらも、草壁は込み上げてくる感動と興奮を覚えていた。
(恭さんと幸子さんの絆は、時など簡単に越えてしまうんだな…)
ゆっくり言葉を交わした訳でもないだろうに。
それでも雲雀は10年後の幸子を当然のように見つけ、幸子は10年前の雲雀を当然のように受け入れている。
この2人についてきて良かった…と、心底思う。
「早くここから逃げなくちゃ…!!」
「幸子ー、あっちに道あるよ!」
尻をボリボリとかきながらランボが指を差した。……あまり状況を把握してないらしい。この牛の子は。
だが確かに一ヶ所だけぽっかりと開いた扉がある。
「よし!とりあえずそこへ!!」
鬼気迫る草壁が叫んだ。
雲雀はその場に幸子を下ろした。
「幸子、走れるかい?」
「うん、私は大丈夫。それより…」
「分かってる」
と雲雀は頷き、草壁が抱える獄寺の腕を担いだ。
「きょ…恭さん…」
「この男には借りがあるからね。それに君にここで死なれたら咬み殺せない」
獄寺と笹川を担いだ雲雀と山本とラルを担いだ草壁、それにイーピンとランボが続き、しんがりは幸子。
超増殖を繰り返す球針態を避けながら、先程ランボが見つけた扉を抜けた。
「彼らはもう戦えません。最悪の場合は彼らを連れて脱出を…」
ガシャン!!
草壁の言葉を遮るように背後で扉が閉まる。
次いで ゴゴゴ…と地鳴りが響いた。
「な、に…?」
後ろを振り返った幸子は信じられないものを目にした。
「か、壁が…!!」
背後の壁が音を立てて迫ってきた。