メローネ基地突入
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一時の甘い時間の名残を惜しみながら雲雀は幸子を離した。
「白くて丸い装置を探せばいいんだったかな」
「マップはダメになっちゃったんだよね。
どうすれば一番効率良く探せるのかな」
「簡単な事さ」
と雲雀はリングを嵌めてスーツのポケットから匣を取り出した。
「道を作ればいい」
ボウッと音がしてリングに雲の炎が宿る。美しい紫色だ。
雲雀は炎を匣に注入した。
匣が開匣する。それと同じくして雲雀の波動に耐えきれなかったリングが砕け散った。
「球針態」
「クピィィ!」
匣から現れた雲ハリネズミが高く鳴いた。
その姿が鋭い棘をいくつも持つ巨大な球体へと変化する。
口を半開きにしたまま圧倒的な雲ハリネズミを見上げていると、雲雀は球針態を誘導した。
「こっちだよ」
雲雀が体を向けた先の壁に 巨大な球体となった雲ハリネズミ…ロールが、激しい回転をしながらぶち当たる。
ゴオオオ――!!
凄まじい轟音と共に破壊されていく基地内部。
まさか…まさかとは思うが。
「道を作るって…文字通りの意味…!?」
「それが一番手っ取り早いからね」
この男には敵に見つからないように…などという選択肢は存在しないのだ。
大胆不敵。ああ、本当に。なんという人だろう。
球針態がこじ開けて(というか破壊して)繋がった元は廊下と何かの部屋だった空間を進む。
これだけの自体が起きていれば もっと騒ぎになって然るべきはずなのに、警備兵に出会す事はなかった。先に潜入した沢田達への対処に少ない人員を割かれ、ここにまで回す兵力がないのかもしれない。
「!……」
ふいに雲雀が立ち止まった。
前方ではなく左側の壁を凝視している。まるで壁の向こうの様子を探るように。
「恭弥……?」
「…こっちかな」
雲雀が再びリングを指に嵌める。炎を匣に注入して開匣すると、球針態は勢い良く左壁を破壊し始めた。
「幸子」
「っ、きゃっ…!」
腰を抱き寄せられ そのまま姫抱きにされる。
壁が破壊された瞬間、幸子は自分を抱く雲雀の腕に力が籠ったのを感じた。
砂埃をあげながらガラガラと崩れていく壁。その向こうは大広間のようになっていて、人影が確認できた。
「ああ 君…丁度いい」
臆することなく歩みを進めながら、雲雀は言葉を失いこちらを見ているその男に話しかけた。
「白くて丸い装置は この先だったかな?」
膨大な雲の炎を宿されたリングが、パリンッと音を立てて砕け散った。
「白くて丸い装置を探せばいいんだったかな」
「マップはダメになっちゃったんだよね。
どうすれば一番効率良く探せるのかな」
「簡単な事さ」
と雲雀はリングを嵌めてスーツのポケットから匣を取り出した。
「道を作ればいい」
ボウッと音がしてリングに雲の炎が宿る。美しい紫色だ。
雲雀は炎を匣に注入した。
匣が開匣する。それと同じくして雲雀の波動に耐えきれなかったリングが砕け散った。
「球針態」
「クピィィ!」
匣から現れた雲ハリネズミが高く鳴いた。
その姿が鋭い棘をいくつも持つ巨大な球体へと変化する。
口を半開きにしたまま圧倒的な雲ハリネズミを見上げていると、雲雀は球針態を誘導した。
「こっちだよ」
雲雀が体を向けた先の壁に 巨大な球体となった雲ハリネズミ…ロールが、激しい回転をしながらぶち当たる。
ゴオオオ――!!
凄まじい轟音と共に破壊されていく基地内部。
まさか…まさかとは思うが。
「道を作るって…文字通りの意味…!?」
「それが一番手っ取り早いからね」
この男には敵に見つからないように…などという選択肢は存在しないのだ。
大胆不敵。ああ、本当に。なんという人だろう。
球針態がこじ開けて(というか破壊して)繋がった元は廊下と何かの部屋だった空間を進む。
これだけの自体が起きていれば もっと騒ぎになって然るべきはずなのに、警備兵に出会す事はなかった。先に潜入した沢田達への対処に少ない人員を割かれ、ここにまで回す兵力がないのかもしれない。
「!……」
ふいに雲雀が立ち止まった。
前方ではなく左側の壁を凝視している。まるで壁の向こうの様子を探るように。
「恭弥……?」
「…こっちかな」
雲雀が再びリングを指に嵌める。炎を匣に注入して開匣すると、球針態は勢い良く左壁を破壊し始めた。
「幸子」
「っ、きゃっ…!」
腰を抱き寄せられ そのまま姫抱きにされる。
壁が破壊された瞬間、幸子は自分を抱く雲雀の腕に力が籠ったのを感じた。
砂埃をあげながらガラガラと崩れていく壁。その向こうは大広間のようになっていて、人影が確認できた。
「ああ 君…丁度いい」
臆することなく歩みを進めながら、雲雀は言葉を失いこちらを見ているその男に話しかけた。
「白くて丸い装置は この先だったかな?」
膨大な雲の炎を宿されたリングが、パリンッと音を立てて砕け散った。