夜襲
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ボンゴレアジトでは、沢田達が廊下を走っていた。
『敵の急襲です!! 2㎞離れた倉庫予定地に大部隊が集合している模様』
予定より早い出撃に疑問を投げた沢田に、ジャンニーニが答えた。
『ヒバリがすでに向かっているぞ』
「ヒバリさんが!? 敵は大勢いるんでしょ?一人じゃ無理だ!! オレ達も行かなきゃ!!」
「ならん!!」
雲雀への加勢を促す沢田の提案を、前方を走る笹川がすぐに却下した。
「それではヒバリが体をはる意味がなくなる!!」
「え!?」
『集中した敵の兵力をヒバリが一手に引き受ける事で地上と敵アジトの戦力は手薄になるんだ。ヒバリの行動に報いたければ殴り込みを成功させろ』
リボーンの言葉に沢田と、そして嵐・雨の両守護者は雲雀へそれぞれの想いを巡らせる。
『10代目!今ならそのままFハッチよりルート312で敵アジトへ突っ切れます』
「ぐっ…」
それでも雲雀への加勢を悩む沢田に、山本が走りながら横から声をかけた。
「ツナ。幸子先輩だぜ」
「えっ…?」
瞑っていた目を開いて前方を見れば、Fハッチの前に幸子の姿があった。
「幸子さん!?」
ここに幸子がいるという事は――彼女は知っているのだろうか?雲雀が大部隊を一手に引き受けてくれていることを。
(ヒバリさんに何かあったら幸子さんは…)
幸子の悲しむ顔など見たくない。
そう考えてしまうと、どうしようもなく雲雀の加勢に行きたい衝動に駆られた。
「やっぱりヒバ――」
「沢田!アイツの目をよく見ろ!!」
「!!?」
背後からかけられたラル・ミルチの声にハッとして、沢田は幸子の表情を見た。
それは覚悟を決めている、真っ直ぐな意思の灯るまなざし。
「沢田君!」
幸子が口角をあげた。
「大丈夫。恭弥は強いよ」
「!!?」
それは沢田の迷いを払拭するような笑み。
幸子が自分とリボーン達のやりとりを聞いていたとは思えない。だが、なんと的を射た言葉だろう。
「(ヒバリさん頼みます!!)…開けてくれジャンニーニ!!」
『了解!Fハッチ開口!!』
ウィィン…と音を立て静かにハッチが開口する。
「ありがとう、幸子さん!!」
「気をつけて!」
横を走り抜けた沢田との意志疎通を計り、ふと背後に気配を感じて振り返れば立ち止まり自分を見るラル・ミルチ。
「ラ、ラルさん!?」
「木梨幸子」
初めて名を呼ばれたことに驚き目を丸くしていると、ラルは先程の幸子と同じように口角を引き上げこう言った。
「少しはマシになったようだな」
それだけ言うと、ラルはハッチを潜り抜けていった。
認めてくれたんだ…。
幸子は熱い思いが込み上げてくるのを感じながら、遠ざかる沢田達の背に向けて力一杯叫んだ。
「みんな、無事で!」
『敵の急襲です!! 2㎞離れた倉庫予定地に大部隊が集合している模様』
予定より早い出撃に疑問を投げた沢田に、ジャンニーニが答えた。
『ヒバリがすでに向かっているぞ』
「ヒバリさんが!? 敵は大勢いるんでしょ?一人じゃ無理だ!! オレ達も行かなきゃ!!」
「ならん!!」
雲雀への加勢を促す沢田の提案を、前方を走る笹川がすぐに却下した。
「それではヒバリが体をはる意味がなくなる!!」
「え!?」
『集中した敵の兵力をヒバリが一手に引き受ける事で地上と敵アジトの戦力は手薄になるんだ。ヒバリの行動に報いたければ殴り込みを成功させろ』
リボーンの言葉に沢田と、そして嵐・雨の両守護者は雲雀へそれぞれの想いを巡らせる。
『10代目!今ならそのままFハッチよりルート312で敵アジトへ突っ切れます』
「ぐっ…」
それでも雲雀への加勢を悩む沢田に、山本が走りながら横から声をかけた。
「ツナ。幸子先輩だぜ」
「えっ…?」
瞑っていた目を開いて前方を見れば、Fハッチの前に幸子の姿があった。
「幸子さん!?」
ここに幸子がいるという事は――彼女は知っているのだろうか?雲雀が大部隊を一手に引き受けてくれていることを。
(ヒバリさんに何かあったら幸子さんは…)
幸子の悲しむ顔など見たくない。
そう考えてしまうと、どうしようもなく雲雀の加勢に行きたい衝動に駆られた。
「やっぱりヒバ――」
「沢田!アイツの目をよく見ろ!!」
「!!?」
背後からかけられたラル・ミルチの声にハッとして、沢田は幸子の表情を見た。
それは覚悟を決めている、真っ直ぐな意思の灯るまなざし。
「沢田君!」
幸子が口角をあげた。
「大丈夫。恭弥は強いよ」
「!!?」
それは沢田の迷いを払拭するような笑み。
幸子が自分とリボーン達のやりとりを聞いていたとは思えない。だが、なんと的を射た言葉だろう。
「(ヒバリさん頼みます!!)…開けてくれジャンニーニ!!」
『了解!Fハッチ開口!!』
ウィィン…と音を立て静かにハッチが開口する。
「ありがとう、幸子さん!!」
「気をつけて!」
横を走り抜けた沢田との意志疎通を計り、ふと背後に気配を感じて振り返れば立ち止まり自分を見るラル・ミルチ。
「ラ、ラルさん!?」
「木梨幸子」
初めて名を呼ばれたことに驚き目を丸くしていると、ラルは先程の幸子と同じように口角を引き上げこう言った。
「少しはマシになったようだな」
それだけ言うと、ラルはハッチを潜り抜けていった。
認めてくれたんだ…。
幸子は熱い思いが込み上げてくるのを感じながら、遠ざかる沢田達の背に向けて力一杯叫んだ。
「みんな、無事で!」