夜襲
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真夜中――‥
ミルフィオーレの大部隊は並盛町に終結し その"時"を待っていた。
「入江様、敵アジトの天井部分と思われる防壁を発見しました!!」
「B・C班も同じく防壁を確認!!」
「やはりか…」
思った通りの報告に入江は小さく呟いた。そして的確に次の指示を送り出す。
「これよりボンゴレアジトに攻撃をしかける。
カウント3で防壁を爆破し一斉に突入せよ!!」
「ラジャ」
防壁を破壊する為の爆薬が設置され、そして――カウント開始。3……2……1……
「爆破!」
その瞬間 夜の戸張に光が弾け、次にドドドという凄まじい轟音が響き、防壁を破壊していく。
それを合図に入江の号令が下った。
「全隊突入!」
ミルフィオーレの大部隊が破壊された防壁から一斉に地下へと降りていく。
その数の多さは測りしれない。おそらくは基地にいたほとんどの兵が送り込まれているのだろう。
「なんだここは…?」
「大広間か?」
侵入した兵達は、直ぐに敵アジトの異様な雰囲気に気づく。
何があるわけでもない殺風景な空間。
それだけではない。あれだけの爆発が頭上で起こったにも関わらず、人一人駆けつけて来ないのも異様だ。
そんな中 決定的な異変が起こる。
兵達の頭上で低い機械音がして棒状の金属が伸びてきたのだ。
それは鉄格子の如く天井を覆い尽くした。まるで大部隊を広間に閉じ込める牢獄を作り出したかのように。
「なっ、なんだ!?」
格子状に張り巡らされた天井の上からどよめく獲物を眺める、その男。
物足りないな。
この程度の数じゃ、全然足りない。
そういえば沢田綱吉が一緒にがんばろうなんて言ってたけど――
有り得ないな。僕は死んでも彼らと群れたり一緒に戦ったりするつもりはない。
強いからね。
(ねえ、)
――君は何か予感していたのかな。
鈍く見えて実は相手の心の動きに敏感で、なのに心配かけまいと空気を読めないふりをする。
(そんな君だから、僕をこんな気持ちにさせられるんだろうね)
すぐに片付けて君の許へ戻るよ。
「幸子」
格子の隙間からポイと発信器を投げ捨てれば、群れは示しあわせたかのように一斉に頭上を見上げた。
「弱いばかりに群れをなし――‥」
コツコツと靴音を響かせ頭上から降り注ぐ低い声。
「咬み殺される 袋の鼠」
紫の炎を纏った雲雀恭弥が集った大部隊に向かい静かに終わりを告げた。
ミルフィオーレの大部隊は並盛町に終結し その"時"を待っていた。
「入江様、敵アジトの天井部分と思われる防壁を発見しました!!」
「B・C班も同じく防壁を確認!!」
「やはりか…」
思った通りの報告に入江は小さく呟いた。そして的確に次の指示を送り出す。
「これよりボンゴレアジトに攻撃をしかける。
カウント3で防壁を爆破し一斉に突入せよ!!」
「ラジャ」
防壁を破壊する為の爆薬が設置され、そして――カウント開始。3……2……1……
「爆破!」
その瞬間 夜の戸張に光が弾け、次にドドドという凄まじい轟音が響き、防壁を破壊していく。
それを合図に入江の号令が下った。
「全隊突入!」
ミルフィオーレの大部隊が破壊された防壁から一斉に地下へと降りていく。
その数の多さは測りしれない。おそらくは基地にいたほとんどの兵が送り込まれているのだろう。
「なんだここは…?」
「大広間か?」
侵入した兵達は、直ぐに敵アジトの異様な雰囲気に気づく。
何があるわけでもない殺風景な空間。
それだけではない。あれだけの爆発が頭上で起こったにも関わらず、人一人駆けつけて来ないのも異様だ。
そんな中 決定的な異変が起こる。
兵達の頭上で低い機械音がして棒状の金属が伸びてきたのだ。
それは鉄格子の如く天井を覆い尽くした。まるで大部隊を広間に閉じ込める牢獄を作り出したかのように。
「なっ、なんだ!?」
格子状に張り巡らされた天井の上からどよめく獲物を眺める、その男。
物足りないな。
この程度の数じゃ、全然足りない。
そういえば沢田綱吉が一緒にがんばろうなんて言ってたけど――
有り得ないな。僕は死んでも彼らと群れたり一緒に戦ったりするつもりはない。
強いからね。
(ねえ、)
――君は何か予感していたのかな。
鈍く見えて実は相手の心の動きに敏感で、なのに心配かけまいと空気を読めないふりをする。
(そんな君だから、僕をこんな気持ちにさせられるんだろうね)
すぐに片付けて君の許へ戻るよ。
「幸子」
格子の隙間からポイと発信器を投げ捨てれば、群れは示しあわせたかのように一斉に頭上を見上げた。
「弱いばかりに群れをなし――‥」
コツコツと靴音を響かせ頭上から降り注ぐ低い声。
「咬み殺される 袋の鼠」
紫の炎を纏った雲雀恭弥が集った大部隊に向かい静かに終わりを告げた。