守護者揃う
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幸子は雲雀と共にボンゴレアジトの医務室へ向かった。
勢いよくドアを開けると、部屋にいた沢田とリボーン、それにビアンキが一斉にこちらを注目した。
「っ、クロームちゃん!?」
おびただしい吐血をした形跡のあるクロームを見て、幸子は息を飲んだ。無意識に口元に充てた手が震える。
雲雀は何か話したそうな沢田を手で払うと、迷わずクロームに近づいた。
「死んでもらっては困る」
草壁が沢田達を連れて外に出ると、部屋には雲雀とクローム、それに幸子が残った。
幸子が見守る中、雲雀は瀕死のクロームに何事かを告げた。それを聞いたクロームは右手を胸に充てる。…まるで失われた内臓に添えるように。
クロームが目を閉じると、右手の中指に嵌められた霧のリングから藍色の光が溢れた。
すると 徐々にクロームの苦痛の表情が和らいでいった。
「恭弥…」
「大丈夫だよ」
心配になり遠慮がちに声をかけてみると雲雀が振り向いて言った。
「クロームちゃん!」
「…う……幸子…?」
問いかけに応えるように薄く目を開いたクロームがこちらを見て小さく言った。
「良かった……無事で」
幸子はクロームの左手を両手でぎゅっと握りしめ、呟くように言った。
その様子を黙って見ていた雲雀は、幸子の肩に手を置いた。
「幸子、ここにいて」
「うん…。…恭弥は?」
「沢田綱吉達に会って来るよ」
「分かった。ここで待ってるね」
頷いた幸子の額にキスを落とし、雲雀は医務室を去った。
談話室に入ると、既に話は始まっていた。話し合われているのは勿論5日後の計画について。
「やりましょう」
戦力に悪条件が揃う中、沢田はそう決断した。
「……」
雲雀はドアの側に立ったままで黙ってその決定を聞いていた。
……異論はない。端からそのつもりだ。
「それにオレ…こんな状況(とこ)に一秒でも長くいて欲しくないんだ。並盛の仲間はもちろんだし――クロームやラル・ミルチ……それに、幸子さんだって…。こんな状況(とこ)全然似合わないよ!!」
「!」
幸子の名前が出た事に、雲雀は閉じていた目を開いて沢田を見た。
(君に言われるまでもないね、沢田綱吉)
雲雀とて、幸子をこんな状況に曝しておくのは不本意だ。
幸子が笹川の話を聞いたからと言って、彼女が抱えていた不安が全て消える訳はない。ならば幸子を巻き込む前に根底を叩き潰すのみ。
(…もう充分巻き込んでしまっているんだけどね)
だからこその、"計画"。
幸子と幸子の未来を守る為に、雲雀が出した結論。その行動。
幸子は"僕"と出逢った時、どんな表情で何を想うのだろう。
5日後に作戦決行が決まった中で、雲雀は一人 近い未来に思いを馳せていた。
勢いよくドアを開けると、部屋にいた沢田とリボーン、それにビアンキが一斉にこちらを注目した。
「っ、クロームちゃん!?」
おびただしい吐血をした形跡のあるクロームを見て、幸子は息を飲んだ。無意識に口元に充てた手が震える。
雲雀は何か話したそうな沢田を手で払うと、迷わずクロームに近づいた。
「死んでもらっては困る」
草壁が沢田達を連れて外に出ると、部屋には雲雀とクローム、それに幸子が残った。
幸子が見守る中、雲雀は瀕死のクロームに何事かを告げた。それを聞いたクロームは右手を胸に充てる。…まるで失われた内臓に添えるように。
クロームが目を閉じると、右手の中指に嵌められた霧のリングから藍色の光が溢れた。
すると 徐々にクロームの苦痛の表情が和らいでいった。
「恭弥…」
「大丈夫だよ」
心配になり遠慮がちに声をかけてみると雲雀が振り向いて言った。
「クロームちゃん!」
「…う……幸子…?」
問いかけに応えるように薄く目を開いたクロームがこちらを見て小さく言った。
「良かった……無事で」
幸子はクロームの左手を両手でぎゅっと握りしめ、呟くように言った。
その様子を黙って見ていた雲雀は、幸子の肩に手を置いた。
「幸子、ここにいて」
「うん…。…恭弥は?」
「沢田綱吉達に会って来るよ」
「分かった。ここで待ってるね」
頷いた幸子の額にキスを落とし、雲雀は医務室を去った。
談話室に入ると、既に話は始まっていた。話し合われているのは勿論5日後の計画について。
「やりましょう」
戦力に悪条件が揃う中、沢田はそう決断した。
「……」
雲雀はドアの側に立ったままで黙ってその決定を聞いていた。
……異論はない。端からそのつもりだ。
「それにオレ…こんな状況(とこ)に一秒でも長くいて欲しくないんだ。並盛の仲間はもちろんだし――クロームやラル・ミルチ……それに、幸子さんだって…。こんな状況(とこ)全然似合わないよ!!」
「!」
幸子の名前が出た事に、雲雀は閉じていた目を開いて沢田を見た。
(君に言われるまでもないね、沢田綱吉)
雲雀とて、幸子をこんな状況に曝しておくのは不本意だ。
幸子が笹川の話を聞いたからと言って、彼女が抱えていた不安が全て消える訳はない。ならば幸子を巻き込む前に根底を叩き潰すのみ。
(…もう充分巻き込んでしまっているんだけどね)
だからこその、"計画"。
幸子と幸子の未来を守る為に、雲雀が出した結論。その行動。
幸子は"僕"と出逢った時、どんな表情で何を想うのだろう。
5日後に作戦決行が決まった中で、雲雀は一人 近い未来に思いを馳せていた。