ざわめく心
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談話室には幸子とビアンキだけが残った。
「雲雀恭弥との時間を大切にしているようね」
「はいっ」
「幸せそうで安心したわ」
「ひゃっ…!」
ふいにビアンキの指がうなじを撫で、幸子は変な声を上げてしまった。
「ビ、ビアンキさんっ!?」
「赤い痕…見えてるわよ」
「えっ…!?」
「雲雀恭弥は随分と独占欲が強いようね」
「っ!!?」
それはきっと、昨夜から明け方にかけてつけられた雲雀の所有の証。
ボウッと一気に顔の熱が上がった。慌ててうなじを押さえると、ビアンキはクスッと笑った。
「恥ずかしがる必要はないわ。自然な愛の行為なんだから」
「は、はい…」
そう諭されると余計に羞恥心を煽られ、自然と俯いてしまう。
「ふふ…雲雀恭弥も今頃訓練施設でくしゃみしてるかもしれないわね」
「あははっ…そうですね」
想像して思わず吹き出してしまった。そう、今日から雲雀は沢田の家庭教師として彼らの修業に参加するのだ。
今朝珍しく雲雀本人が話してくれた。
雲雀のボンゴレアジト滞在時間が長くなり、必然的に幸子の滞在時間も延びる。
それは幸子にとって嬉しいことであり、同時に一抹の不安も運んできた。
「……ビアンキさん」
「何かしら?」
「こんな大変な時だけど 私…やっぱり恭弥の傍にいれて幸せなんです」
「ええ。よく分かるわ。女にとって 愛する人と過ごす時間は何よりも幸せなものよ」
ビアンキが強く頷いた。
「恭弥といると安心する。…でも、なんでかな。心がざわつくんです。ずっとモヤモヤが晴れなくて…」
「…!?」
俯く幸子の声が、唇が、震えているのにビアンキは気づいた。
「恭弥が何処かに行っちゃったらどうしよう…」
「幸子…」
「恭弥と離れたくないよ」
顔を上げた幸子の表情は苦しそうに歪み、瞳は潤んでいた。
その真に迫るような表情からして、彼女がこの問題を一日二日抱えていた訳ではないと悟る。
ビアンキは慰めるように幸子の頭をゆっくりと撫でた。
「考えすぎよ。雲雀恭弥はあなたを置いて何処かに行ったりしないわ」
「……」
「それは彼の最も近くにいるあなたが一番理解しているはずよ、幸子」
「っ、……はい」
絞り出すような声で返事をしてから、幸子は指先で目頭を拭った。次にビアンキに向けた幸子の表情は笑顔。
…それは彼女には不似合いな作り笑いだった。
「ごめんなさい。なんかだ感情的になっちゃって…。だめだな私、しっかりしないといけないのに」
「充分しっかりしてるわ。それに…私やフゥ太の前でまで強がらなくてもいいのよ」
「ビアンキさん…」
「言ったでしょ?あなたはもう少し私達に頼りなさい」
「っ、…ありがとうございます」
強くて温かい、本当に素敵な女性だと思った。ビアンキがいてくれて、本当に良かった…。
「雲雀恭弥との時間を大切にしているようね」
「はいっ」
「幸せそうで安心したわ」
「ひゃっ…!」
ふいにビアンキの指がうなじを撫で、幸子は変な声を上げてしまった。
「ビ、ビアンキさんっ!?」
「赤い痕…見えてるわよ」
「えっ…!?」
「雲雀恭弥は随分と独占欲が強いようね」
「っ!!?」
それはきっと、昨夜から明け方にかけてつけられた雲雀の所有の証。
ボウッと一気に顔の熱が上がった。慌ててうなじを押さえると、ビアンキはクスッと笑った。
「恥ずかしがる必要はないわ。自然な愛の行為なんだから」
「は、はい…」
そう諭されると余計に羞恥心を煽られ、自然と俯いてしまう。
「ふふ…雲雀恭弥も今頃訓練施設でくしゃみしてるかもしれないわね」
「あははっ…そうですね」
想像して思わず吹き出してしまった。そう、今日から雲雀は沢田の家庭教師として彼らの修業に参加するのだ。
今朝珍しく雲雀本人が話してくれた。
雲雀のボンゴレアジト滞在時間が長くなり、必然的に幸子の滞在時間も延びる。
それは幸子にとって嬉しいことであり、同時に一抹の不安も運んできた。
「……ビアンキさん」
「何かしら?」
「こんな大変な時だけど 私…やっぱり恭弥の傍にいれて幸せなんです」
「ええ。よく分かるわ。女にとって 愛する人と過ごす時間は何よりも幸せなものよ」
ビアンキが強く頷いた。
「恭弥といると安心する。…でも、なんでかな。心がざわつくんです。ずっとモヤモヤが晴れなくて…」
「…!?」
俯く幸子の声が、唇が、震えているのにビアンキは気づいた。
「恭弥が何処かに行っちゃったらどうしよう…」
「幸子…」
「恭弥と離れたくないよ」
顔を上げた幸子の表情は苦しそうに歪み、瞳は潤んでいた。
その真に迫るような表情からして、彼女がこの問題を一日二日抱えていた訳ではないと悟る。
ビアンキは慰めるように幸子の頭をゆっくりと撫でた。
「考えすぎよ。雲雀恭弥はあなたを置いて何処かに行ったりしないわ」
「……」
「それは彼の最も近くにいるあなたが一番理解しているはずよ、幸子」
「っ、……はい」
絞り出すような声で返事をしてから、幸子は指先で目頭を拭った。次にビアンキに向けた幸子の表情は笑顔。
…それは彼女には不似合いな作り笑いだった。
「ごめんなさい。なんかだ感情的になっちゃって…。だめだな私、しっかりしないといけないのに」
「充分しっかりしてるわ。それに…私やフゥ太の前でまで強がらなくてもいいのよ」
「ビアンキさん…」
「言ったでしょ?あなたはもう少し私達に頼りなさい」
「っ、…ありがとうございます」
強くて温かい、本当に素敵な女性だと思った。ビアンキがいてくれて、本当に良かった…。