だし巻き玉子
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少し遅めの朝食を雲雀と2人で摂った。
雲雀は口にこそ出さないものの久しぶりの幸子の手料理を堪能してくれているようだ。箸の進みが早い。
「ご飯おかわりする?」
「うん。もらおうかな」
「たくさん食べてね」
炊飯器をあけると、炊きたての白米が ほかほかと湯気を立てる。杓文字で白米を掬い、茶碗によそりながら幸子は雲雀に話しかけた。
「ねえ、恭弥。今日の予定は?」
「一時間程出かけるよ」
「ボンゴレアジトに行くの…?」
ほら、きた。
炊飯器のフタを閉めて くるりと振り返った幸子は、何処か緊張した面持ちだ。
「そうだよ」
感情を出さないようにして頷く。
幸子は茶碗を持ったまま、葛藤しているように立ち尽くしていた。
「それ、渡してくれる?」
「あっ、ご、ごめん」
雲雀が目線を茶碗に向けて促せば、ようやく幸子は動き出して雲雀に茶碗を渡し着席した。着席してからも、雲雀が白米を口に運ぶ姿を黙って伺っている。
「なに?」
「あっ、うん……その、お願いがあって」
一度テーブルに視線を外してから、幸子は決心したように雲雀を見て続けた。
「ボンゴレアジトに行き来してもいい…?」
幸子がそう言い出す事は分かりきっていた。
箸と茶碗をテーブルに置いた雲雀は、気づかないふりをして質問を返す。
「なぜ?」
「ボンゴレアジトにいるほとんどの人が、過去のみんなと入れ替わってるんだよ?」
一気に捲し立てて、幸子は きゅっと唇を噛んだ。
「……心配なの。私で何か出来ることがあるなら、みんなの力になりたい」
「……」
「だめかな?」
雲雀は黙って幸子を見つめた。その瞳に宿る光を見れば 幸子がただの思いつきやワガママで話している訳ではないと判る。
本意ではないが……
仕方ない、か。
「いいよ」
「えっ!?」
と幸子は意外そうな声を出した。断られると思っていたらしい。
「許可するって言ったんだよ」
「!」
「ただし――‥」
「ありがとう恭弥っ!」
胸に手を充て 幸子が感極まった様子で言った。相当に緊張していたのか、雲雀の言葉を遮った事にも気づいてない。
「あのね、ずっとじゃなくていいんだ。恭弥があっちに用事がある時だけでよくて…」
一旦言葉を切り、おもむろに椅子から立ち上がると甘えるように雲雀に寄り添った。
「なるべくは……恭弥と一緒にいたいから」
「!」
この発言には雲雀自身驚きを隠せなかった。
ボンゴレアジトに入り浸りにならない程度の条件はつけるつもりでいたのに。幸子自ら申し出てくるなんて。
雲雀は満足気に甘える幸子の頬をさらりと撫でた。
「朝食を終えたら用を済ませに行くよ。滞在時間は一時間だ」
「うんっ」
幸子は大きく頷き、雲雀から体を離した。それから嬉しくて堪らないというような表情で言った。
「帰って来たら、2人でゆっくり過ごそうねっ」
雲雀は口にこそ出さないものの久しぶりの幸子の手料理を堪能してくれているようだ。箸の進みが早い。
「ご飯おかわりする?」
「うん。もらおうかな」
「たくさん食べてね」
炊飯器をあけると、炊きたての白米が ほかほかと湯気を立てる。杓文字で白米を掬い、茶碗によそりながら幸子は雲雀に話しかけた。
「ねえ、恭弥。今日の予定は?」
「一時間程出かけるよ」
「ボンゴレアジトに行くの…?」
ほら、きた。
炊飯器のフタを閉めて くるりと振り返った幸子は、何処か緊張した面持ちだ。
「そうだよ」
感情を出さないようにして頷く。
幸子は茶碗を持ったまま、葛藤しているように立ち尽くしていた。
「それ、渡してくれる?」
「あっ、ご、ごめん」
雲雀が目線を茶碗に向けて促せば、ようやく幸子は動き出して雲雀に茶碗を渡し着席した。着席してからも、雲雀が白米を口に運ぶ姿を黙って伺っている。
「なに?」
「あっ、うん……その、お願いがあって」
一度テーブルに視線を外してから、幸子は決心したように雲雀を見て続けた。
「ボンゴレアジトに行き来してもいい…?」
幸子がそう言い出す事は分かりきっていた。
箸と茶碗をテーブルに置いた雲雀は、気づかないふりをして質問を返す。
「なぜ?」
「ボンゴレアジトにいるほとんどの人が、過去のみんなと入れ替わってるんだよ?」
一気に捲し立てて、幸子は きゅっと唇を噛んだ。
「……心配なの。私で何か出来ることがあるなら、みんなの力になりたい」
「……」
「だめかな?」
雲雀は黙って幸子を見つめた。その瞳に宿る光を見れば 幸子がただの思いつきやワガママで話している訳ではないと判る。
本意ではないが……
仕方ない、か。
「いいよ」
「えっ!?」
と幸子は意外そうな声を出した。断られると思っていたらしい。
「許可するって言ったんだよ」
「!」
「ただし――‥」
「ありがとう恭弥っ!」
胸に手を充て 幸子が感極まった様子で言った。相当に緊張していたのか、雲雀の言葉を遮った事にも気づいてない。
「あのね、ずっとじゃなくていいんだ。恭弥があっちに用事がある時だけでよくて…」
一旦言葉を切り、おもむろに椅子から立ち上がると甘えるように雲雀に寄り添った。
「なるべくは……恭弥と一緒にいたいから」
「!」
この発言には雲雀自身驚きを隠せなかった。
ボンゴレアジトに入り浸りにならない程度の条件はつけるつもりでいたのに。幸子自ら申し出てくるなんて。
雲雀は満足気に甘える幸子の頬をさらりと撫でた。
「朝食を終えたら用を済ませに行くよ。滞在時間は一時間だ」
「うんっ」
幸子は大きく頷き、雲雀から体を離した。それから嬉しくて堪らないというような表情で言った。
「帰って来たら、2人でゆっくり過ごそうねっ」