だし巻き玉子
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着流しを着た雲雀は、一人布団に肩肘をついて 伸び伸びと横になっていた。
僅かに開いたカーテンの隙間から射し込む陽の光が、開いた胸元を優しく照らしている。
結局あの後 昨夜と同様に幸子を散々可愛がり、空が白みかけた頃 二度寝する事になった。
数時間眠り、幸子は朝食を作る為 先に布団から出て今に至る。
『恭弥の為に腕にヨリをかけて作っちゃう♪』
直角に曲げた腕の力こぶにもう一方の手を添え、幸子は悪戯っぽい仕種で笑った。可愛いことを言う。
次いで目許を潤ませていた明け方の様子が脳裏をよぎった。
幸子の様子がおかしい。
己が傍にいるのにあんなに不安がっている理由は何なのか? 答えは一目瞭然。
(過去から来た群れ…)
入れ替わった過去の草食動物達が、幸子の心に少なからず影響を与えているのは確かだ。
当時から戦う力を持っていた沢田や獄寺、山本ならまだしも、笹川京子や三浦ハル、そして幸子を"愛人"などと呼ぶ あの不愉快な雷の守護者まで入れ替わったとなれば、幸子が何を思うかは想像に難くない。
ついでに言えば、彼女が次に何を言い出すかも雲雀には手に取るように解った。
幸子は過去から来た彼らへの介入を望むだろう。
(幸子…)
言うまでもなく、幸子を巻き込みたくはない。
……が、到底無理な話、か。
事態は想像以上に深刻なのだ。
雲雀は"今後"に思考を巡らせた。
彼らとの間で決めたこと。
形だけ見れば順調だ。
(誰かと結託するなんて、気が進まないけどね)
十年経った今だって 群れ は嫌いだ。
関わっているのは、たまたま互いの目的が一致した。それだけ。
そこで雲雀は思考を止めた。時計を見る。
「そろそろかな」
雲雀は腰をあげ、開いた襟元をピシッと正した。幸子が朝食を作りに行ってから40分。そろそろ出来上がる頃だ。
寝室から出ようと障子を開けた所で、雲雀はもう一度振り返った。さっきまで幸子を抱いていた布団に、陽の光が射している。
ただひとつ幸いなのは、
幸子の傍にはいつでも"僕"がいること。
僅かに開いたカーテンの隙間から射し込む陽の光が、開いた胸元を優しく照らしている。
結局あの後 昨夜と同様に幸子を散々可愛がり、空が白みかけた頃 二度寝する事になった。
数時間眠り、幸子は朝食を作る為 先に布団から出て今に至る。
『恭弥の為に腕にヨリをかけて作っちゃう♪』
直角に曲げた腕の力こぶにもう一方の手を添え、幸子は悪戯っぽい仕種で笑った。可愛いことを言う。
次いで目許を潤ませていた明け方の様子が脳裏をよぎった。
幸子の様子がおかしい。
己が傍にいるのにあんなに不安がっている理由は何なのか? 答えは一目瞭然。
(過去から来た群れ…)
入れ替わった過去の草食動物達が、幸子の心に少なからず影響を与えているのは確かだ。
当時から戦う力を持っていた沢田や獄寺、山本ならまだしも、笹川京子や三浦ハル、そして幸子を"愛人"などと呼ぶ あの不愉快な雷の守護者まで入れ替わったとなれば、幸子が何を思うかは想像に難くない。
ついでに言えば、彼女が次に何を言い出すかも雲雀には手に取るように解った。
幸子は過去から来た彼らへの介入を望むだろう。
(幸子…)
言うまでもなく、幸子を巻き込みたくはない。
……が、到底無理な話、か。
事態は想像以上に深刻なのだ。
雲雀は"今後"に思考を巡らせた。
彼らとの間で決めたこと。
形だけ見れば順調だ。
(誰かと結託するなんて、気が進まないけどね)
十年経った今だって 群れ は嫌いだ。
関わっているのは、たまたま互いの目的が一致した。それだけ。
そこで雲雀は思考を止めた。時計を見る。
「そろそろかな」
雲雀は腰をあげ、開いた襟元をピシッと正した。幸子が朝食を作りに行ってから40分。そろそろ出来上がる頃だ。
寝室から出ようと障子を開けた所で、雲雀はもう一度振り返った。さっきまで幸子を抱いていた布団に、陽の光が射している。
ただひとつ幸いなのは、
幸子の傍にはいつでも"僕"がいること。