雲雀飛来!
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数時間前。
並盛中学屋上――‥
「学校お休みで良かったね。みんながいたら、きっとびっくりしてたよ」
目の前のヘリコプターを見つめて幸子がそんな感想を述べた。
つい先程まで、雲雀と幸子は並盛神社の裏手にある山にいた。
山中にはバンガローのような寝泊まりできる場所があり、雲雀と幸子は継承式当日から4日間をそこで過ごした。
その間、雲雀はボンゴレギアを使いこなす特訓をおこなっていた。
特訓にあけくれる雲雀の為に、幸子はご飯を作り、ヒバードの世話をして、そして最高の笑顔で雲雀を迎えた。
驚いたことに雲雀は、連日あれだけハードな特訓をこなしながらも、毎晩必ず幸子を激しく抱いた。
しかも終いには、幸子の方がへとへとになり先に眠ってしまうのだ。
どこにそれだけの体力が眠っているのかと思ってしまうが、もしかしたら幸子を抱くことにより、逆に雲雀は体力気力ともに回復させているのかもしれない。
そう考えると、傍にいるだけで雲雀の力になれている気がして、幸子はなんだか嬉しかった。
「真っ直ぐ家に帰ること。いいね?」
「うんっ」
特訓を終えた後、雲雀は先に幸子を自宅に送り届けようとした。
しかし、雲雀を見送りたかった幸子は、わがままをいって並盛中学までついてきたのだ。
「学校からなら家まで歩いて15分くらいだし大丈夫だよ。恭弥は安心して沢田君達を助けにいって」
「助ける?なんのこと?僕は小動物に継承式での借りを返したいだけさ」
雲雀がぶっきらぼうに応えた。なんとも雲雀らしい返答で、思わず幸子は心の中で微笑んだ。
「委員長、準備できました」
「うん」
ヘリコプターの調子を見ていた草壁が、機内から出てきて雲雀に声をかけた。
こんなヘリコプターを軽々操縦してしまう草壁は本当にすごいと幸子は思う。
雲雀の無茶を従順に聞いてくれる草壁に感謝だ。
幸子は雲雀の左手首のブレスレットにそっと触れる。
「ロール、恭弥をよろしくね」
「クピィ」と一瞬ブレスレットが煌めいた。
「ユキコ ユキコ」
雲雀の頭の上で休んでいたヒバードが飛び、幸子の肩の上にとまった。
幸子がロールに声をかけた事に対して、小さなヤキモチを妬いたのかもしれない。
「ユキコ ユキコ」
「ヒバードも気をつけてね」
そのふわふわの羽毛に、ちゅっとキスをした瞬間、強い力で乱暴に引き寄せられて唇を塞がれた。
もちろん幸子の唇を奪ったのはヒバードではない。
「んっ……、恭弥っ」
「僕の前で堂々と浮気するなんて、いい度胸だね」
唇が離れるとすぐに、ムスッとした雲雀の顔が確認できた。
どうやらヒバードがロールに対してしたものを遥かに上回るそれを爆発させたらしい。
しかも幸子の視界には、雲雀の数メートル後ろに立っていた草壁の慌てふためく様子が嫌でも飛び込んできた。…は、恥ずかしすぎる。
「う、浮気って…ヒバードは鳥だよ!?」
「彼は鳥の前に男だよ」
「っ!」
なんという無茶苦茶なヤキモチを妬くのだろう、この男は。
「それにいきなりあんな…。草壁君やヒバードだって見てるのにっ」
「見せつけてやればいい」
「っ!!?」
やはり雲雀には敵わない。
しかしそれも、雲雀の自分に対しての愛の深さだと思えば許せてしまうのが不思議だ。
「…ごめんなさい」
「初めからそう素直に謝まりなよね」
結局のところ、幸子自身も過去も未来もない程に雲雀を愛している訳で。
「恭弥」
「なに?」
「いってらっしゃい」
「うん」
再び抱きしめられて、唇が重なる。
そのキスは甘く、優しかった。
名残惜しい抱擁を解き、雲雀はヘリコプターに乗り込んだ。
その様子を笑顔で見送る幸子に草壁が声をかける。
「木梨、委員長の事は大丈夫だ。俺が責任持ってお届けする」
「うん、ありがとう。草壁君も気をつけて。…恭弥をお願いします」
「任せておけ!」
草壁は親指を上げて応えると、サングラスをして機内に乗り込んだ。
2人を乗せたヘリコプターは並盛中学上空に飛び立ち、やがて見えなくなった。
並盛中学屋上――‥
「学校お休みで良かったね。みんながいたら、きっとびっくりしてたよ」
目の前のヘリコプターを見つめて幸子がそんな感想を述べた。
つい先程まで、雲雀と幸子は並盛神社の裏手にある山にいた。
山中にはバンガローのような寝泊まりできる場所があり、雲雀と幸子は継承式当日から4日間をそこで過ごした。
その間、雲雀はボンゴレギアを使いこなす特訓をおこなっていた。
特訓にあけくれる雲雀の為に、幸子はご飯を作り、ヒバードの世話をして、そして最高の笑顔で雲雀を迎えた。
驚いたことに雲雀は、連日あれだけハードな特訓をこなしながらも、毎晩必ず幸子を激しく抱いた。
しかも終いには、幸子の方がへとへとになり先に眠ってしまうのだ。
どこにそれだけの体力が眠っているのかと思ってしまうが、もしかしたら幸子を抱くことにより、逆に雲雀は体力気力ともに回復させているのかもしれない。
そう考えると、傍にいるだけで雲雀の力になれている気がして、幸子はなんだか嬉しかった。
「真っ直ぐ家に帰ること。いいね?」
「うんっ」
特訓を終えた後、雲雀は先に幸子を自宅に送り届けようとした。
しかし、雲雀を見送りたかった幸子は、わがままをいって並盛中学までついてきたのだ。
「学校からなら家まで歩いて15分くらいだし大丈夫だよ。恭弥は安心して沢田君達を助けにいって」
「助ける?なんのこと?僕は小動物に継承式での借りを返したいだけさ」
雲雀がぶっきらぼうに応えた。なんとも雲雀らしい返答で、思わず幸子は心の中で微笑んだ。
「委員長、準備できました」
「うん」
ヘリコプターの調子を見ていた草壁が、機内から出てきて雲雀に声をかけた。
こんなヘリコプターを軽々操縦してしまう草壁は本当にすごいと幸子は思う。
雲雀の無茶を従順に聞いてくれる草壁に感謝だ。
幸子は雲雀の左手首のブレスレットにそっと触れる。
「ロール、恭弥をよろしくね」
「クピィ」と一瞬ブレスレットが煌めいた。
「ユキコ ユキコ」
雲雀の頭の上で休んでいたヒバードが飛び、幸子の肩の上にとまった。
幸子がロールに声をかけた事に対して、小さなヤキモチを妬いたのかもしれない。
「ユキコ ユキコ」
「ヒバードも気をつけてね」
そのふわふわの羽毛に、ちゅっとキスをした瞬間、強い力で乱暴に引き寄せられて唇を塞がれた。
もちろん幸子の唇を奪ったのはヒバードではない。
「んっ……、恭弥っ」
「僕の前で堂々と浮気するなんて、いい度胸だね」
唇が離れるとすぐに、ムスッとした雲雀の顔が確認できた。
どうやらヒバードがロールに対してしたものを遥かに上回るそれを爆発させたらしい。
しかも幸子の視界には、雲雀の数メートル後ろに立っていた草壁の慌てふためく様子が嫌でも飛び込んできた。…は、恥ずかしすぎる。
「う、浮気って…ヒバードは鳥だよ!?」
「彼は鳥の前に男だよ」
「っ!」
なんという無茶苦茶なヤキモチを妬くのだろう、この男は。
「それにいきなりあんな…。草壁君やヒバードだって見てるのにっ」
「見せつけてやればいい」
「っ!!?」
やはり雲雀には敵わない。
しかしそれも、雲雀の自分に対しての愛の深さだと思えば許せてしまうのが不思議だ。
「…ごめんなさい」
「初めからそう素直に謝まりなよね」
結局のところ、幸子自身も過去も未来もない程に雲雀を愛している訳で。
「恭弥」
「なに?」
「いってらっしゃい」
「うん」
再び抱きしめられて、唇が重なる。
そのキスは甘く、優しかった。
名残惜しい抱擁を解き、雲雀はヘリコプターに乗り込んだ。
その様子を笑顔で見送る幸子に草壁が声をかける。
「木梨、委員長の事は大丈夫だ。俺が責任持ってお届けする」
「うん、ありがとう。草壁君も気をつけて。…恭弥をお願いします」
「任せておけ!」
草壁は親指を上げて応えると、サングラスをして機内に乗り込んだ。
2人を乗せたヘリコプターは並盛中学上空に飛び立ち、やがて見えなくなった。