雲雀の選択
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幸子の自分への気持ちの強さを再確認した所で、雲雀は目の前の状況に引き戻された。一気にバトルモードが全開する。
「幸子、退いてて」
「どうしたの 恭弥?」
「納得できない」
幸子を離すと、トンファーを握りしめてフラフラとした足取りで立ち上がった。
「決着つけないとおさまらない」
既に立ち上がっていたザンザスを睨みつける。
『それはダメですよ!! ホホホ』
まるで見ていたかのように雲雀のつけたボスウォッチから鳴り響く音声。尾道だ。
『代理戦争中の 代理同士の戦闘時間以外の戦闘は固く禁じられております!!
戦ってしまったチームは 両方負けとなります。フフッ』
尾道の言葉は最もであり、代理人も納得する所であろう。…雲雀以外なら。
「うるさいよ」
雲雀はボスウォッチに向けて吐き捨てる。
さすがの尾道も呆気に取られたらしく、時計は数秒間沈黙していたが、直ぐに独特の口調が応答した。
『え…。うるさいとかの問題ではなく…。代理戦争のルールですので……へへ』
次の瞬間、この場にいる誰一人として予想だにしない事が起きた。
ヒュッとトンファーを振り上げた雲雀は、己のボスウォッチ目掛けて それを振り下ろしたのだ。バキッと音を立ててボロボロに壊れるボスウォッチ。
驚愕する一同の前で、雲雀は平然と言い放った。
「いちぬけた」
それから幸子の左手についていたバトラーウォッチを剥ぎ取ると 「いらない」と投げ捨てた。
「ボ…ボスウォッチを……!! お前…何したのかわかってるのか?」
「あり…え…ない…。今までの戦いは一体なんだったんだ…」
「優勝したら私と戦うという約束はよかったんですか?」
ディーノ、マーモン、風。
三者三様の反応も雲雀にとっては関係ないようで。
「僕は戦いたい時に戦う」
雲雀の言葉に充てられたザンザスは、豪快に笑いながら同感して己のボスウォッチを壊そうとしたが、そちらはヴァリアーによって阻止されていた。
「あははっ…」
一部始終を見守っていた幸子は思わず吹き出していた。
爽快感が全身を包み込む。雲雀に同感したザンザスに全く同感だ。
ルールで縛られるくらいなら そんなゲーム 自ら願い下げだなんて、なんて雲雀らしいんだろう。
やっぱり雲雀恭弥は雲雀恭弥だ。
「幸子」
ふいに呼ばれて顔をあげれば、雲雀が手を差し伸べていた。
大好きな雲雀の青灰色のまなざしが幸子だけを見つめている。それが堪らなく嬉しい。
「おいで」
「うんっ!」
幸子は大きく頷くと、幸せそうに雲雀の手に手を重ねた。
「幸子、退いてて」
「どうしたの 恭弥?」
「納得できない」
幸子を離すと、トンファーを握りしめてフラフラとした足取りで立ち上がった。
「決着つけないとおさまらない」
既に立ち上がっていたザンザスを睨みつける。
『それはダメですよ!! ホホホ』
まるで見ていたかのように雲雀のつけたボスウォッチから鳴り響く音声。尾道だ。
『代理戦争中の 代理同士の戦闘時間以外の戦闘は固く禁じられております!!
戦ってしまったチームは 両方負けとなります。フフッ』
尾道の言葉は最もであり、代理人も納得する所であろう。…雲雀以外なら。
「うるさいよ」
雲雀はボスウォッチに向けて吐き捨てる。
さすがの尾道も呆気に取られたらしく、時計は数秒間沈黙していたが、直ぐに独特の口調が応答した。
『え…。うるさいとかの問題ではなく…。代理戦争のルールですので……へへ』
次の瞬間、この場にいる誰一人として予想だにしない事が起きた。
ヒュッとトンファーを振り上げた雲雀は、己のボスウォッチ目掛けて それを振り下ろしたのだ。バキッと音を立ててボロボロに壊れるボスウォッチ。
驚愕する一同の前で、雲雀は平然と言い放った。
「いちぬけた」
それから幸子の左手についていたバトラーウォッチを剥ぎ取ると 「いらない」と投げ捨てた。
「ボ…ボスウォッチを……!! お前…何したのかわかってるのか?」
「あり…え…ない…。今までの戦いは一体なんだったんだ…」
「優勝したら私と戦うという約束はよかったんですか?」
ディーノ、マーモン、風。
三者三様の反応も雲雀にとっては関係ないようで。
「僕は戦いたい時に戦う」
雲雀の言葉に充てられたザンザスは、豪快に笑いながら同感して己のボスウォッチを壊そうとしたが、そちらはヴァリアーによって阻止されていた。
「あははっ…」
一部始終を見守っていた幸子は思わず吹き出していた。
爽快感が全身を包み込む。雲雀に同感したザンザスに全く同感だ。
ルールで縛られるくらいなら そんなゲーム 自ら願い下げだなんて、なんて雲雀らしいんだろう。
やっぱり雲雀恭弥は雲雀恭弥だ。
「幸子」
ふいに呼ばれて顔をあげれば、雲雀が手を差し伸べていた。
大好きな雲雀の青灰色のまなざしが幸子だけを見つめている。それが堪らなく嬉しい。
「おいで」
「うんっ!」
幸子は大きく頷くと、幸せそうに雲雀の手に手を重ねた。