武術と幻術
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バイパー・ミラージュ・R――‥
脳に特定の"縛り(ルール)"をつくり、その"縛り"が破られたら肉体にダメージとなって返ってくるマーモンの幻術だ。
「奥義バイパー・ミラージュ・Rをかけられた者は、勝利を疑った瞬間に肉体にダメージを受けることになるのさ。風のようにね」
ダメージは精神的に追い詰められ負けを認める程に…敵の優位性にショックを受ける程に、大きくなる。しかも幻術にかけられたのは風だけではない。
「この奥義は強力な分対象者を絞れないんだ。このフロアにいる人間全てに術はかかったはず」
「んだと…!?」
その事実に、ディーノは動揺を隠せなかった。
(だとしたら…幸子にまで?)
リボーンチームの代理人である己なら術にかかろうとも問題ない。他チーム同士のバトルとして客観的に見れるからだ。
しかし幸子は――‥
風チームの代理人であり、何より恋人の雲雀が今戦っているのだ。戦況により、彼女が縛りで傷ついてしまう可能性がある。
「(こうなりゃ一旦幸子を安全な場所へ…)…幸子」
「おい、さっきからそこで覗き見てるドカス。出てこい」
緊迫した空気を裂くように飛ぶザンザスの怒号。
(気づかれちまってたか…)
リボーンには雲雀がピンチの時に加勢をしろと指示されている。しかし存在がバレてしまった今、出ていくしかない。
意を決したディーノが扉を開いて出ていこうとするのを、幸子が手で制した。
「待って、ディーノさん。ディーノさんはここにいて下さい」
「?」
「私が行きます」
「幸子…何言って…」
幸子ははっきりした口調で言った。反射的にディーノは彼女を見た。
「今戦っているのは風チーム…私は風さんの代理人。私が出ていけば不自然じゃない」
「だからって…!!」
「恭弥を信じてます」
己を映す幸子の凛とした瞳にディーノはハッとした。
無謀でも無茶でもない。
そこに感じるのは――絶対的な信頼感。
「恭弥は負けない」
ニコリと笑うと、ディーノを部屋の前に残し 一人室内に乗り込んだ。
彼女の背を見送るディーノは頬を指先でこりこりと掻きながら苦笑する。
「恭弥と幸子…あの2人、しっかり愛しあってるみてーだな」
脳に特定の"縛り(ルール)"をつくり、その"縛り"が破られたら肉体にダメージとなって返ってくるマーモンの幻術だ。
「奥義バイパー・ミラージュ・Rをかけられた者は、勝利を疑った瞬間に肉体にダメージを受けることになるのさ。風のようにね」
ダメージは精神的に追い詰められ負けを認める程に…敵の優位性にショックを受ける程に、大きくなる。しかも幻術にかけられたのは風だけではない。
「この奥義は強力な分対象者を絞れないんだ。このフロアにいる人間全てに術はかかったはず」
「んだと…!?」
その事実に、ディーノは動揺を隠せなかった。
(だとしたら…幸子にまで?)
リボーンチームの代理人である己なら術にかかろうとも問題ない。他チーム同士のバトルとして客観的に見れるからだ。
しかし幸子は――‥
風チームの代理人であり、何より恋人の雲雀が今戦っているのだ。戦況により、彼女が縛りで傷ついてしまう可能性がある。
「(こうなりゃ一旦幸子を安全な場所へ…)…幸子」
「おい、さっきからそこで覗き見てるドカス。出てこい」
緊迫した空気を裂くように飛ぶザンザスの怒号。
(気づかれちまってたか…)
リボーンには雲雀がピンチの時に加勢をしろと指示されている。しかし存在がバレてしまった今、出ていくしかない。
意を決したディーノが扉を開いて出ていこうとするのを、幸子が手で制した。
「待って、ディーノさん。ディーノさんはここにいて下さい」
「?」
「私が行きます」
「幸子…何言って…」
幸子ははっきりした口調で言った。反射的にディーノは彼女を見た。
「今戦っているのは風チーム…私は風さんの代理人。私が出ていけば不自然じゃない」
「だからって…!!」
「恭弥を信じてます」
己を映す幸子の凛とした瞳にディーノはハッとした。
無謀でも無茶でもない。
そこに感じるのは――絶対的な信頼感。
「恭弥は負けない」
ニコリと笑うと、ディーノを部屋の前に残し 一人室内に乗り込んだ。
彼女の背を見送るディーノは頬を指先でこりこりと掻きながら苦笑する。
「恭弥と幸子…あの2人、しっかり愛しあってるみてーだな」