2日目開戦‼︎
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エレベーター内にはウィーン…というエレベーターが上昇する低い音だけが響いていた。
「一体どうしたと言うのでしょうか」
「……」
風の問いかけには応えずに雲雀は黙って唇を咬んだ。あれほど離れるなと言ったのに。
己の言いつけに叛いてまで幸子が別行動を取った理由など、面倒見の良い彼女の性格を考えれば想像に難くない。
何か"放っておけない"状況があったのだ。
後ろをしきりに気にしていたのもそのせいだろう。
もしかしたら、幸子自身は雲雀の言いつけに叛いた自覚すらないかもしれない。それくらい幸子にとって自然な行為なのだ。
幸子のそんな性格が決して嫌な訳ではない。むしろ好ましいとさえ思う。
だが独占欲の強い雲雀にとっては、度が過ぎるとイライラするというもので。
(もっと躾る必要があるね。僕の事しか考えられないように)
結局そんな結論に達する雲雀なのであった。
でも まあ、本意ではないにせよ、逆に言えば己といるより危険は減ったとも言える。
万が一 代理戦争が始まり 先に幸子がディーノに遭遇したとしても、彼が幸子を狙うなどまず有り得ないからだ。
(…ここにいるのが跳ね馬だけなら、ね)
上昇を告げるランプの数字を目で追いながら雲雀は思う。
戦闘に対しての、持って生まれた本能とでも言うべきか。
ディーノだけではない。何か大きな力がこのホテルに滞在している気がした。
その大きな力とは――‥
ティリリリリリ!!!
『バトル開始1分前』
「!!」
突如 ボスウォッチが けたたましく鳴り響き、雲雀の思考を遮った。
「始まりますね」
と頭上から風。
雲雀は思考を止めて目の前のランプに集中した。もうすぐ最上階。何が待ち受けているのか。
まあ、何が来ても誰が立ちはだかろうが、行く手を遮るものは何人だろうと咬み殺すだけだ。
…そういえば。
「代理戦争に優勝したらって 例の約束覚えてるかい?」
ふと風に尋ねれば、風は「もちろんです」と礼儀正しく答えた。
その時 チンと音がして、エレベーターが最上階に到着した事を告げた。
ゆっくりと扉が開かれる――‥
「一体どうしたと言うのでしょうか」
「……」
風の問いかけには応えずに雲雀は黙って唇を咬んだ。あれほど離れるなと言ったのに。
己の言いつけに叛いてまで幸子が別行動を取った理由など、面倒見の良い彼女の性格を考えれば想像に難くない。
何か"放っておけない"状況があったのだ。
後ろをしきりに気にしていたのもそのせいだろう。
もしかしたら、幸子自身は雲雀の言いつけに叛いた自覚すらないかもしれない。それくらい幸子にとって自然な行為なのだ。
幸子のそんな性格が決して嫌な訳ではない。むしろ好ましいとさえ思う。
だが独占欲の強い雲雀にとっては、度が過ぎるとイライラするというもので。
(もっと躾る必要があるね。僕の事しか考えられないように)
結局そんな結論に達する雲雀なのであった。
でも まあ、本意ではないにせよ、逆に言えば己といるより危険は減ったとも言える。
万が一 代理戦争が始まり 先に幸子がディーノに遭遇したとしても、彼が幸子を狙うなどまず有り得ないからだ。
(…ここにいるのが跳ね馬だけなら、ね)
上昇を告げるランプの数字を目で追いながら雲雀は思う。
戦闘に対しての、持って生まれた本能とでも言うべきか。
ディーノだけではない。何か大きな力がこのホテルに滞在している気がした。
その大きな力とは――‥
ティリリリリリ!!!
『バトル開始1分前』
「!!」
突如 ボスウォッチが けたたましく鳴り響き、雲雀の思考を遮った。
「始まりますね」
と頭上から風。
雲雀は思考を止めて目の前のランプに集中した。もうすぐ最上階。何が待ち受けているのか。
まあ、何が来ても誰が立ちはだかろうが、行く手を遮るものは何人だろうと咬み殺すだけだ。
…そういえば。
「代理戦争に優勝したらって 例の約束覚えてるかい?」
ふと風に尋ねれば、風は「もちろんです」と礼儀正しく答えた。
その時 チンと音がして、エレベーターが最上階に到着した事を告げた。
ゆっくりと扉が開かれる――‥