腕時計と代理人
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そう思うともう、幸子の心は罪悪感と後悔でいっぱいになった。
「尾道さんに言われてついつけちゃったんだ…」
「!」
「今なんて…!?」
雲雀と風が"尾道"という言葉に反応したが、幸子はそれに気づいていなかった。
ただひたすらに2人に迷惑をかけてしまった事が申し訳ない。
「恭弥…風さん、勝手な事して本当にごめんなさい」
「いいのですよ、幸子さん。見慣れないものがあれば人は興味を持つものです」
風はあくまで穏やかで優しい。
しかし幸子に特別な感情を抱く雲雀は、そうは行かないようで。
「ねえ、早く外しなよ」
「う、うん…」
『ホホホ。そうは行きませんよ』
幸子がバトラーウォッチのベルトを外そうとすると、それを阻止するかのように流れてきた声。この独特な喋り方は――‥
「尾道さん!?」
『一度代理人として承認された者が、バトル敗退以外の理由で代理人を辞退する事は出来ません。へへ』
「さ、さっきはそんな事一言も…!?」
『聞かれませんでしたもので。フフッ』
「そんな…」
事態はまだ飲み込めていないが、何か大変な事になってしまったのは解る。
『ではご武運を!ヒハッ』
そして腕時計は三度沈黙した。
何かを考えるように黙り込む雲雀。青ざめた様子の幸子。
2人を交互に見た風は、ふーと息を吐いた。
「仕方ありませんね。雲雀恭弥、あなたがこの場で幸子さんのバトラーウォッチを破壊して下さい」
「その必要はないよ」
「な、何を言っているのですか 雲雀恭弥!? このままでは幸子さんが他のチームに狙われるのですよ!?」
「問題ないな」
元々幸子は己のものであるのだ。
幸子をこの手で守りながら戦う事に、何の異論もない。
むしろ望むところだ。その為に誰よりも強くあるのだから。
「き、恭弥…」
不安そうな声を出す幸子を抱き寄せ、雲雀は彼にとって当然の事を、当然のように告げた。
「心配いらないよ。幸子は僕が守るから」
その覚悟と決意には、一片の迷いもなかった。
「尾道さんに言われてついつけちゃったんだ…」
「!」
「今なんて…!?」
雲雀と風が"尾道"という言葉に反応したが、幸子はそれに気づいていなかった。
ただひたすらに2人に迷惑をかけてしまった事が申し訳ない。
「恭弥…風さん、勝手な事して本当にごめんなさい」
「いいのですよ、幸子さん。見慣れないものがあれば人は興味を持つものです」
風はあくまで穏やかで優しい。
しかし幸子に特別な感情を抱く雲雀は、そうは行かないようで。
「ねえ、早く外しなよ」
「う、うん…」
『ホホホ。そうは行きませんよ』
幸子がバトラーウォッチのベルトを外そうとすると、それを阻止するかのように流れてきた声。この独特な喋り方は――‥
「尾道さん!?」
『一度代理人として承認された者が、バトル敗退以外の理由で代理人を辞退する事は出来ません。へへ』
「さ、さっきはそんな事一言も…!?」
『聞かれませんでしたもので。フフッ』
「そんな…」
事態はまだ飲み込めていないが、何か大変な事になってしまったのは解る。
『ではご武運を!ヒハッ』
そして腕時計は三度沈黙した。
何かを考えるように黙り込む雲雀。青ざめた様子の幸子。
2人を交互に見た風は、ふーと息を吐いた。
「仕方ありませんね。雲雀恭弥、あなたがこの場で幸子さんのバトラーウォッチを破壊して下さい」
「その必要はないよ」
「な、何を言っているのですか 雲雀恭弥!? このままでは幸子さんが他のチームに狙われるのですよ!?」
「問題ないな」
元々幸子は己のものであるのだ。
幸子をこの手で守りながら戦う事に、何の異論もない。
むしろ望むところだ。その為に誰よりも強くあるのだから。
「き、恭弥…」
不安そうな声を出す幸子を抱き寄せ、雲雀は彼にとって当然の事を、当然のように告げた。
「心配いらないよ。幸子は僕が守るから」
その覚悟と決意には、一片の迷いもなかった。