腕時計と代理人
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嵐と雨。二人の守護者が選んだのは、獄寺の0着火に紛れて逃走する道だった。
「ふざけているのかい?僕から逃げられるとでも?」
雲雀は面白くなさそうに言うと、ビュッと仕込みトンファーを振るう。トンファーから伸びたチェーンが逃げる二人を追った。
「っと!超絶コントロールだぜ!」
「いいから走れ。野球バカ!」
「逃がさないよ」
逃走を許さないとばかりに追いかける雲雀。しかし射程距離に捕えていたはずの二人の背中は離れていく一方だった。
「……?」
さすがにおかしいと感じ、雲雀は足を止めた。
「引き離されていく…なぜ?」
「やられましたね、雲雀恭弥」
側に立つ木の枝には風。
「空を見なさい」
「!」
見上げれば、いつの間にか空からは雨が降っていた。それも雲雀のいる場所にだけ、である。
その上空を舞う燕…。
「この雨は獄寺隼人の煙幕に紛れて、山本武の"雨燕(ローンディネ・ディ・ピオッジャ)"が降らせたもの」
戦況を見守っていた風が種明かしする。
「そして雨の炎に含まれる雨属性の"沈静"の力によって、あなたの動きが鈍化させられた。
あの二人…なかなかやりますね」
獄寺と山本は最初から雲雀と戦う気など皆無だったのだ。
つまり"仲間"などという枠に捕らわれて、自分とのバトルから逃げ出した。それが不快であるように、雲雀は二人の去った方向をキッと睨みつけた。
『戦闘終了!!』
その時、ティリリ…とけたたましい音が響き渡り、代理戦争1日目の終了を告げた。
「終わってしまいましたね」
ダッと枝から飛び雲雀の頭上に着地した風が言う。
雲雀はしばらくうるさい音を立てるボスウォッチを眺めていたが、ヒュッとトンファーを振り納めると歩き出した。
まあ、いい。次に逢った時はもう、同じ手は通用しない。仲間だからなどと甘い考えを起こしてバトルを回避するつもりなら、今度はこちらから出向いて全て咬み殺すまでだ。
「ふざけているのかい?僕から逃げられるとでも?」
雲雀は面白くなさそうに言うと、ビュッと仕込みトンファーを振るう。トンファーから伸びたチェーンが逃げる二人を追った。
「っと!超絶コントロールだぜ!」
「いいから走れ。野球バカ!」
「逃がさないよ」
逃走を許さないとばかりに追いかける雲雀。しかし射程距離に捕えていたはずの二人の背中は離れていく一方だった。
「……?」
さすがにおかしいと感じ、雲雀は足を止めた。
「引き離されていく…なぜ?」
「やられましたね、雲雀恭弥」
側に立つ木の枝には風。
「空を見なさい」
「!」
見上げれば、いつの間にか空からは雨が降っていた。それも雲雀のいる場所にだけ、である。
その上空を舞う燕…。
「この雨は獄寺隼人の煙幕に紛れて、山本武の"雨燕(ローンディネ・ディ・ピオッジャ)"が降らせたもの」
戦況を見守っていた風が種明かしする。
「そして雨の炎に含まれる雨属性の"沈静"の力によって、あなたの動きが鈍化させられた。
あの二人…なかなかやりますね」
獄寺と山本は最初から雲雀と戦う気など皆無だったのだ。
つまり"仲間"などという枠に捕らわれて、自分とのバトルから逃げ出した。それが不快であるように、雲雀は二人の去った方向をキッと睨みつけた。
『戦闘終了!!』
その時、ティリリ…とけたたましい音が響き渡り、代理戦争1日目の終了を告げた。
「終わってしまいましたね」
ダッと枝から飛び雲雀の頭上に着地した風が言う。
雲雀はしばらくうるさい音を立てるボスウォッチを眺めていたが、ヒュッとトンファーを振り納めると歩き出した。
まあ、いい。次に逢った時はもう、同じ手は通用しない。仲間だからなどと甘い考えを起こしてバトルを回避するつもりなら、今度はこちらから出向いて全て咬み殺すまでだ。