思わぬ再会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
黙ってタコさんウインナーを口に運ぶ幸子。
広がる違和感。
いつもの雲雀なら、何だかんだ言っても結局は一緒に来てくれる。
人一倍 独占欲の強い雲雀は、煩わしい群れに幸子を一人でやる事を良しと思わないからだ。
しかし今日の雲雀はどこか頑なで。
一人で行け、なんていつもの雲雀らしくない言葉が、少しショックでもある。
もしかしたら…と幸子はふと考える。
(クロームちゃんが骸さんの関係者だからかな)
雲雀と骸が互いに因縁を持っているのは幸子も知っている。少なからず骸と縁のあるクロームの歓迎会になど出席したくない気持ちも解らなくはない。
同時に彼の関係者と知りながらも、クロームを並中に転入させる事に了承した雲雀の相反する優しさも感じずにはいられないのだが。
(恭弥だって気乗りしない時くらいあるよね…)
そう納得する事で、幸子は自分の中の違和感…そして感じた僅かな寂しさを打ち消した。
「ねっ、恭弥。お願いがあるんだけど」
昼食を終え 弁当のフタを閉めながら、気を取り直した幸子がにこやかに雲雀に話しかける。
「なに?」
「学ラン…貸してくれないかな」
「ん…?」
意味が解らず幸子を見れば、悪戯っぽい笑みを浮かべている。
「クロームちゃんの歓迎会でね、ものまね大会があるんだっ。それに…」
「僕の真似をするの?」
言葉を遮られ、代わりにその先を言われてしまった。
雲雀の顔が、ぐっと近づいてくる。その表情を見る限り、快く思っていない事は明白だ。
「……う、うん」
「幸子。君、咬み殺されたいの?」
「だ、だって身近にいる人の真似をするっていう条件なんだもん…っ」
リボーンがそう言っていたと、京子から聞いた。
雲雀は何事か考える素振りを見せた後、近づけていた体を離した。
「いいよ」
「えっ…?」
「貸してあげる」
思いがけない返答に、頼んだ幸子の方が戸惑ってしまった。
「あ、ありがとう恭弥」
「僕の制服の代わりに、君が山本武からユニホームを借りたら困るからね」
「あはは…」
イエスの答えが幸子への独占欲からくるものと知り、苦笑いをしてしまう。それでも嬉しい事には変わりなかった。
「腕章は置いていくね」
「いいよ。あげる」
「えっ!? だ、だって腕章は恭弥にとって…」
「僕には幸子の為に作らせた新しい腕章があるから」
「はい?」
間の抜けた声をあげて幸子は首を傾げた。新しい腕章?
「それで、いつ図書委員を退会するんだい?」
「た、退会?」
「約束したじゃない。風紀委員に入るって」
「えーっ、そんな約束いつ………!?」
そう言って幸子はハッとした。
朧気に甦る記憶。
そうだ。あれは、シモンファミリーが並盛中に転入してきた初日のこと。
「木梨幸子…君には今をもって図書委員会を退会してもらう」
「えっ!?き、恭弥っ」
「たった今から君は風紀委員だ。…いいね?」
鈴木アーデルハイトの攻撃から身を呈して幸子を守ってくれた雲雀。そんな雲雀の優しさに観念して承諾したのだ。風紀委員の入会を。
「あ…」
「思い出したみたいだね」
「あ、う、うん…っ」
「なら話は早い」
「きゃっ」
そのまま体重をかけられ、ソファーに倒された。見上げれば間近にある雲雀の顔。
「並中の風紀を、まずは君の体に教えてあげる」
広がる違和感。
いつもの雲雀なら、何だかんだ言っても結局は一緒に来てくれる。
人一倍 独占欲の強い雲雀は、煩わしい群れに幸子を一人でやる事を良しと思わないからだ。
しかし今日の雲雀はどこか頑なで。
一人で行け、なんていつもの雲雀らしくない言葉が、少しショックでもある。
もしかしたら…と幸子はふと考える。
(クロームちゃんが骸さんの関係者だからかな)
雲雀と骸が互いに因縁を持っているのは幸子も知っている。少なからず骸と縁のあるクロームの歓迎会になど出席したくない気持ちも解らなくはない。
同時に彼の関係者と知りながらも、クロームを並中に転入させる事に了承した雲雀の相反する優しさも感じずにはいられないのだが。
(恭弥だって気乗りしない時くらいあるよね…)
そう納得する事で、幸子は自分の中の違和感…そして感じた僅かな寂しさを打ち消した。
「ねっ、恭弥。お願いがあるんだけど」
昼食を終え 弁当のフタを閉めながら、気を取り直した幸子がにこやかに雲雀に話しかける。
「なに?」
「学ラン…貸してくれないかな」
「ん…?」
意味が解らず幸子を見れば、悪戯っぽい笑みを浮かべている。
「クロームちゃんの歓迎会でね、ものまね大会があるんだっ。それに…」
「僕の真似をするの?」
言葉を遮られ、代わりにその先を言われてしまった。
雲雀の顔が、ぐっと近づいてくる。その表情を見る限り、快く思っていない事は明白だ。
「……う、うん」
「幸子。君、咬み殺されたいの?」
「だ、だって身近にいる人の真似をするっていう条件なんだもん…っ」
リボーンがそう言っていたと、京子から聞いた。
雲雀は何事か考える素振りを見せた後、近づけていた体を離した。
「いいよ」
「えっ…?」
「貸してあげる」
思いがけない返答に、頼んだ幸子の方が戸惑ってしまった。
「あ、ありがとう恭弥」
「僕の制服の代わりに、君が山本武からユニホームを借りたら困るからね」
「あはは…」
イエスの答えが幸子への独占欲からくるものと知り、苦笑いをしてしまう。それでも嬉しい事には変わりなかった。
「腕章は置いていくね」
「いいよ。あげる」
「えっ!? だ、だって腕章は恭弥にとって…」
「僕には幸子の為に作らせた新しい腕章があるから」
「はい?」
間の抜けた声をあげて幸子は首を傾げた。新しい腕章?
「それで、いつ図書委員を退会するんだい?」
「た、退会?」
「約束したじゃない。風紀委員に入るって」
「えーっ、そんな約束いつ………!?」
そう言って幸子はハッとした。
朧気に甦る記憶。
そうだ。あれは、シモンファミリーが並盛中に転入してきた初日のこと。
「木梨幸子…君には今をもって図書委員会を退会してもらう」
「えっ!?き、恭弥っ」
「たった今から君は風紀委員だ。…いいね?」
鈴木アーデルハイトの攻撃から身を呈して幸子を守ってくれた雲雀。そんな雲雀の優しさに観念して承諾したのだ。風紀委員の入会を。
「あ…」
「思い出したみたいだね」
「あ、う、うん…っ」
「なら話は早い」
「きゃっ」
そのまま体重をかけられ、ソファーに倒された。見上げれば間近にある雲雀の顔。
「並中の風紀を、まずは君の体に教えてあげる」