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3つの花言葉

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「恭弥 寄り道してくれてありがとう」
と 棚の上から花瓶を取ろうとした幸子を雲雀が制した。
「恭弥…?」
「それは僕が持って行く。幸子は先に医務室に行ってなよ」
「?……うんっ」
腑に落ちない様子ながらも幸子は頷いて談話室を退室した。
静寂の談話室には雲雀だけが取り残される。
「苧環…」
花言葉は"勝利"。
幸子は嬉しそうに教えてくれた。それは間違っていない。
しかし苧環の花言葉が他にある事を幸子は知らないようだ。
苧環の花言葉 それは―‥
 "必ず手に入れる"
そして花の"色"。
苧環には花の色ごとにその花言葉がある。
雲雀に贈られた紫色の苧環の花言葉は――"捨てられた恋人"。
幸子には花 雲雀には色 を贈る――‥
つまりこの花は送り主の勝利宣言。
幸子を奪い取るという雲雀への宣戦布告。
"ひばり"などと解りやすい偽名を使ってきたのも雲雀を挑発する為だろう。
「いいよ。受けて立ってあげる」
どこの誰がこんな回りくどい方法を取ってくるのかは分からない。だが 仕掛けてくるなら仕留めるまでだ。
己に牙を剥いたこと、幸子を奪い取ろうなどと考えたことを後悔させてやる。
雲雀はおもむろに花を掴むと それをゴミ箱へ投げ捨てた。
「待ってなよ。すぐに咬み殺してあげるから」
青灰色の瞳が鋭い光を放ち苧環の花を捉えていた。
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LOVE