3つの花言葉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゴゴゴ…と隠し扉の開く音がする。
そう。並盛神社には風紀財団のアジトへの隠れた出入口が存在するのだ。幸子自身もここから出入りをしているので、それは知っていた。
しかし草壁の言う"ボンゴレアジトは直ぐそこ"とはどういう意味だろう。
そう言えば初めてボンゴレアジトへ行った時、獄寺が言っていた。ボンゴレアジトは風紀財団のアジトと繋がっていると。
「恭弥、こことボンゴレのアジトが繋がってるってホント?」
雲雀に連れられて財団の廊下を歩きながら、幸子は考えていた事を口にした。
「本当だよ」
やけにあっさりと肯定されると些か拍子抜けしてしまう。
「言ってくれたら良かったのに…」
「君には必要ないからね」
そうはっきり言われてしまえば何も言えない。雲雀は幸子がボンゴレファミリーと関わる事を快くは思ってないのだ。
「…あれっ?」
ふと後ろを見れば、草壁や沢田がついて来ている気配はなかった。
「なに?」
「沢田君達がついてきてないなって思って…」
「彼らなら哲の案内でボンゴレアジトに戻ったはずだよ」
「ボンゴレアジトに!?」
「元々向こうのアジトに繋がるハッチへの通行を許可しただけだからね」
必要以上の馴れ合いをしない所が なんとも群れ嫌いの雲雀らしい。しかしその言い方だと雲雀と幸子の行き先はボンゴレアジトではない事になり。
「恭弥…私達はどこに行くの?」
「寝室だよ」
「っ、しん……っ!?」
当然のように告げてきた雲雀の言葉に驚き声を上げると、極々当たり前だと言わんばかりに雲雀はしれっと言った。
「僕に抱かれたいんでしょ?」
「――っ!?」
本音を素直に言うなら"抱かれたい"。
だが獄寺と山本が怪我をしているこんな状況で雲雀に抱かれるなど、不謹慎というか 後ろめたさを感じてしまう…。
せめて2人の様子だけでも見てきたい。
「嫌なのかい?」
真っ赤になったまま黙り込んだ幸子を促すように、雲雀が幸子の顔を真っ直ぐに見つめ問いかけてくる。
「嫌なわけないっ…けど」
「ん?」
「私もボンゴレアジトに行きたい」
「ダメだよ」
歩みを止めた雲雀が 眉を潜めたまま即答する。
「なんで…? 獄寺君と山本君の怪我の具合を知りたいよ」
「哲が戻ったら聞けばいい」
「自分の目で確かめたいんだもんっ」
「……」
雲雀は幸子を見たまま黙り込む。
普段の幸子はそんなに自己主張する方ではないが、家族や友人がらみの事になると 退かない一面がある。
しばしの沈黙の後 雲雀はふぅ…と息を吐いて口を開いた。
「分かったよ」
「ありがとう 恭弥っ!」
「…僕も彼らに話があるしね」
嬉しそうに指を絡めあった方の腕にすがりついてくる幸子に応えると、雲雀はボンゴレアジトへ続くハッチへと踵を返した。
我ながら幸子には甘いと感じる。
そう。並盛神社には風紀財団のアジトへの隠れた出入口が存在するのだ。幸子自身もここから出入りをしているので、それは知っていた。
しかし草壁の言う"ボンゴレアジトは直ぐそこ"とはどういう意味だろう。
そう言えば初めてボンゴレアジトへ行った時、獄寺が言っていた。ボンゴレアジトは風紀財団のアジトと繋がっていると。
「恭弥、こことボンゴレのアジトが繋がってるってホント?」
雲雀に連れられて財団の廊下を歩きながら、幸子は考えていた事を口にした。
「本当だよ」
やけにあっさりと肯定されると些か拍子抜けしてしまう。
「言ってくれたら良かったのに…」
「君には必要ないからね」
そうはっきり言われてしまえば何も言えない。雲雀は幸子がボンゴレファミリーと関わる事を快くは思ってないのだ。
「…あれっ?」
ふと後ろを見れば、草壁や沢田がついて来ている気配はなかった。
「なに?」
「沢田君達がついてきてないなって思って…」
「彼らなら哲の案内でボンゴレアジトに戻ったはずだよ」
「ボンゴレアジトに!?」
「元々向こうのアジトに繋がるハッチへの通行を許可しただけだからね」
必要以上の馴れ合いをしない所が なんとも群れ嫌いの雲雀らしい。しかしその言い方だと雲雀と幸子の行き先はボンゴレアジトではない事になり。
「恭弥…私達はどこに行くの?」
「寝室だよ」
「っ、しん……っ!?」
当然のように告げてきた雲雀の言葉に驚き声を上げると、極々当たり前だと言わんばかりに雲雀はしれっと言った。
「僕に抱かれたいんでしょ?」
「――っ!?」
本音を素直に言うなら"抱かれたい"。
だが獄寺と山本が怪我をしているこんな状況で雲雀に抱かれるなど、不謹慎というか 後ろめたさを感じてしまう…。
せめて2人の様子だけでも見てきたい。
「嫌なのかい?」
真っ赤になったまま黙り込んだ幸子を促すように、雲雀が幸子の顔を真っ直ぐに見つめ問いかけてくる。
「嫌なわけないっ…けど」
「ん?」
「私もボンゴレアジトに行きたい」
「ダメだよ」
歩みを止めた雲雀が 眉を潜めたまま即答する。
「なんで…? 獄寺君と山本君の怪我の具合を知りたいよ」
「哲が戻ったら聞けばいい」
「自分の目で確かめたいんだもんっ」
「……」
雲雀は幸子を見たまま黙り込む。
普段の幸子はそんなに自己主張する方ではないが、家族や友人がらみの事になると 退かない一面がある。
しばしの沈黙の後 雲雀はふぅ…と息を吐いて口を開いた。
「分かったよ」
「ありがとう 恭弥っ!」
「…僕も彼らに話があるしね」
嬉しそうに指を絡めあった方の腕にすがりついてくる幸子に応えると、雲雀はボンゴレアジトへ続くハッチへと踵を返した。
我ながら幸子には甘いと感じる。