Ⅹ世の右腕
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金髪の男はγと名乗った。
γ……ラル・ミルチが言っていたとてつもなく強いブラックスペルの人間だ。
「獄寺、ここは 手ぇ組んだ方がよさそうだな」
「っるせぇ」
そんな山本の提案にも獄寺は聞く耳持たず、ついには仲間である彼に己の武器を向けた。
「獄寺君、やめて…!」
「獄寺……お前」
「組む気はねぇって言ってんだろ。すっこんでろ」
ドスの利いた獄寺の言葉。突きつけられた武器。初めて山本は険しい顔を見せた。
「そーかよ!! ならお前一人で勝手にすりゃあいい」
「はなっからそのつもりだ。ひっこめ」
最悪の状況で最悪の事態が起きてしまった。
「山本君……っ!」
構えていた刀を降ろして幸子の立つ巨木まで歩いて来た山本の名を呼ぶ。彼の目に光はなく、ただ水のような静かさだけがあった。
「山本君 このままじゃ獄寺君が……!!」
「悪ぃな 幸子先輩。今は何を言ってもダメだ」
その瞳と同じ冷静な声で山本が言った。
おそらく山本が加勢に入る確率は0%だ。獄寺の孤軍奮闘が何処までγに通じるのか分からない。
(っ、恭弥……っ)
胸の前でぎゅっと両手を握りしめた幸子は、無意識にその名を呼んでいた。
―――――‥‥
未来に来てからの僅かな時間で確かに獄寺は強くなった。だが ボンゴレリングと同等の力を持つマーレリングの所持者であるγとはその経験値が違いすぎた。
「じゃあそろそろしめていくぜ」
γが開匣した匣から電気を帯びた無数の球が表れ、γの前にバチバチと帯電しながら浮かぶ。
「ショットプラズマ!!」
持っていたキューで球をつけば、雷を帯びたそれは獄寺目掛けて襲いかかった。
「獄寺君!!」
がはっと血を吐き倒れる獄寺の名前を叫ぶ事しか出来なかった。
「ぐあ…」
ドサッと倒れる獄寺に駆け寄ろうとすると、その腕をぐっと山本に掴まれる。
「山本君! ……っ!!」
眉を潜めたまま無言の山本の表情は何処か痛々しく。しかしまだ彼が動く気配はない。
γ……ラル・ミルチが言っていたとてつもなく強いブラックスペルの人間だ。
「獄寺、ここは 手ぇ組んだ方がよさそうだな」
「っるせぇ」
そんな山本の提案にも獄寺は聞く耳持たず、ついには仲間である彼に己の武器を向けた。
「獄寺君、やめて…!」
「獄寺……お前」
「組む気はねぇって言ってんだろ。すっこんでろ」
ドスの利いた獄寺の言葉。突きつけられた武器。初めて山本は険しい顔を見せた。
「そーかよ!! ならお前一人で勝手にすりゃあいい」
「はなっからそのつもりだ。ひっこめ」
最悪の状況で最悪の事態が起きてしまった。
「山本君……っ!」
構えていた刀を降ろして幸子の立つ巨木まで歩いて来た山本の名を呼ぶ。彼の目に光はなく、ただ水のような静かさだけがあった。
「山本君 このままじゃ獄寺君が……!!」
「悪ぃな 幸子先輩。今は何を言ってもダメだ」
その瞳と同じ冷静な声で山本が言った。
おそらく山本が加勢に入る確率は0%だ。獄寺の孤軍奮闘が何処までγに通じるのか分からない。
(っ、恭弥……っ)
胸の前でぎゅっと両手を握りしめた幸子は、無意識にその名を呼んでいた。
―――――‥‥
未来に来てからの僅かな時間で確かに獄寺は強くなった。だが ボンゴレリングと同等の力を持つマーレリングの所持者であるγとはその経験値が違いすぎた。
「じゃあそろそろしめていくぜ」
γが開匣した匣から電気を帯びた無数の球が表れ、γの前にバチバチと帯電しながら浮かぶ。
「ショットプラズマ!!」
持っていたキューで球をつけば、雷を帯びたそれは獄寺目掛けて襲いかかった。
「獄寺君!!」
がはっと血を吐き倒れる獄寺の名前を叫ぶ事しか出来なかった。
「ぐあ…」
ドサッと倒れる獄寺に駆け寄ろうとすると、その腕をぐっと山本に掴まれる。
「山本君! ……っ!!」
眉を潜めたまま無言の山本の表情は何処か痛々しく。しかしまだ彼が動く気配はない。