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怪我の手当てをして沢田をベッドに寝かせた。
沢田はうなされている。
意識を失ってまで慣れない未来での戦いに苛(さいな)まれてしまっているのだろうか。
そんな沢田をパイプ椅子に座った獄寺が両拳を膝の上で握りしめたまま、心配そうに見つめていた。
「傷は思ったより浅かったから、目が覚めればもう大丈夫だよ」
安心させるように言うと、獄寺は膝に乗せていた拳を開き、その手のひらで額を覆った。
「オレがついていながら、10代目に怪我を負わせちまった…」
「獄寺君…」
絞り出された言葉から獄寺の気持ちが痛い程に伝わってくる。それは沢田への忠誠心から来る 悔しさ、憤り。
「でも 他のみんなが怪我ひとつなく無事に戻って来れたのって、獄寺君や沢田君のおかげなんだよ」
「幸子」
「だから私は2人に感謝してるんだ。…ありがとう」
「っ……」
椅子に腰かけたまま幸子を見上げた獄寺の瞳が僅かに揺れ、すぐにチッと言う舌打ちと共に視線が外された。
「お前 変わんねーな」
「えっ?」
「ホント幸子といると調子狂うぜ」
いつか獄寺に言われたその台詞。
10年経っても獄寺からの幸子の評価は変わらないらしい。
「大体 ヒバリがいなくて死にそーなツラしてるヤツがいっちょまえに気ぃ遣って人を励まそうとしてんじゃねーよ」
そーいうとこが変わんねー……お前のいい所なんだけどな。
「オレは大丈夫だ。次はぜってーヘマしねー」
「うん…っ」
どうやらいつもの勝ち気な獄寺に戻ったようだ。
そろそろリボーンと話をしている連中もこっちに合流するだろう。今の現状を聞けば、気丈に振る舞っていた京子とハルも崩れてしまうかもしれない。
何か気持ちを落ち着かせるような事をしてあげたい。
「私 キッチンに行って来るね。獄寺君、沢田君をお願い」
「ああ」
頷く獄寺に背を向け部屋を出ようとした所で、獄寺が幸子を呼び止めた。
「幸子」
「ん?」
振り返ると獄寺は沢田ではなく幸子を見つめていた。
「約束は守る」
約束…?
すぐに頭に浮かんだのは数日前に獄寺が交わしてくれた約束。
過去から来た彼がそれを知る由もない。しかしなぜか幸子は 目の前にいる中学生の獄寺が、その約束の事を言っているのだと感じた。
「うん」
幸子が頷くと、応えるように獄寺も頷いた。
沢田はうなされている。
意識を失ってまで慣れない未来での戦いに苛(さいな)まれてしまっているのだろうか。
そんな沢田をパイプ椅子に座った獄寺が両拳を膝の上で握りしめたまま、心配そうに見つめていた。
「傷は思ったより浅かったから、目が覚めればもう大丈夫だよ」
安心させるように言うと、獄寺は膝に乗せていた拳を開き、その手のひらで額を覆った。
「オレがついていながら、10代目に怪我を負わせちまった…」
「獄寺君…」
絞り出された言葉から獄寺の気持ちが痛い程に伝わってくる。それは沢田への忠誠心から来る 悔しさ、憤り。
「でも 他のみんなが怪我ひとつなく無事に戻って来れたのって、獄寺君や沢田君のおかげなんだよ」
「幸子」
「だから私は2人に感謝してるんだ。…ありがとう」
「っ……」
椅子に腰かけたまま幸子を見上げた獄寺の瞳が僅かに揺れ、すぐにチッと言う舌打ちと共に視線が外された。
「お前 変わんねーな」
「えっ?」
「ホント幸子といると調子狂うぜ」
いつか獄寺に言われたその台詞。
10年経っても獄寺からの幸子の評価は変わらないらしい。
「大体 ヒバリがいなくて死にそーなツラしてるヤツがいっちょまえに気ぃ遣って人を励まそうとしてんじゃねーよ」
そーいうとこが変わんねー……お前のいい所なんだけどな。
「オレは大丈夫だ。次はぜってーヘマしねー」
「うん…っ」
どうやらいつもの勝ち気な獄寺に戻ったようだ。
そろそろリボーンと話をしている連中もこっちに合流するだろう。今の現状を聞けば、気丈に振る舞っていた京子とハルも崩れてしまうかもしれない。
何か気持ちを落ち着かせるような事をしてあげたい。
「私 キッチンに行って来るね。獄寺君、沢田君をお願い」
「ああ」
頷く獄寺に背を向け部屋を出ようとした所で、獄寺が幸子を呼び止めた。
「幸子」
「ん?」
振り返ると獄寺は沢田ではなく幸子を見つめていた。
「約束は守る」
約束…?
すぐに頭に浮かんだのは数日前に獄寺が交わしてくれた約束。
過去から来た彼がそれを知る由もない。しかしなぜか幸子は 目の前にいる中学生の獄寺が、その約束の事を言っているのだと感じた。
「うん」
幸子が頷くと、応えるように獄寺も頷いた。