談話室にて
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一同がそれぞれ与えられた仕事をこなす為に出払ってしまうと、リボーンと2人だけの談話室がやけに広く感じられた。
(みんなが無事に帰って来ますように)
両手をぎゅっと握りしめ、テーブルに置かれた苧環の花を見ながら祈っていると、ふいにリボーンに声をかけられた。
「自由に動けねーのはもどかしいもんだな。幸子」
「そうだね。待つって簡単なようで…意外と大変」
ははは…と苦笑いをして、頭に浮かんだ疑問を口にする。
「そういえばリボーン君、そのスーツって」
「これか?まあ 一種のバリアみたいなモンだ」
「バリア?」
「ああ。このスーツを着てねーと体調最悪なんだ。この世界の空気は俺にはあわないらしい」
「ふうん…」
もどかしい思いをしてるのはリボーンも同じらしい。
そう思うと、どこか気が楽になった。
「ねえ、リボーン君。お腹すいてない?」
「茶を淹れてくれ。夜は長ーからな」
「うんっ、待ってて」
明るく返事をして、幸子はソファーから立ち上がった。
15分後。
談話室はほわりとした優しい香りに包まれていた。
「アールグレイだな」
そう。チョコチップクッキーと共にトレイに乗せて運んできたその香りの正体はアールグレイ。
「コーヒーにしようか迷ったんだけど、キッチンで見つけて思わずこっちにしちゃった」
「いい香りだな」
カップを手にしたリボーンが言った。
表情は普段とあまり変わらないが、どうやら香りを楽しんでくれているようだ。
「気に入ってもらえて良かった…。ホットにすると香りが強いから、苦手な人も多いんだよね」
「俺は結構好きだぞ」
「うんっ。私も大好きっ」
「そうか」
とリボーンがカップを口に運ぶのを見て、幸子も一口飲んだ。ベルガモットの優しい香りが口に広がっていくと、心までリラックスしていくようだ。
「そーいえば幸子とゆっくり話すのなんて初めてだな」
「うん、そうだね。2人きりになる事が少ないもんね」
「幸子の傍にはいつもヒバリがいるからな」
「……うんっ」
本当にその通りだ。
10年間色々な事があったがいつも隣には雲雀がいた。
「不思議…。10年前から来たリボーン君なのに、同じ時を過ごしてきたみたいに感じる」
「俺は俺だからな」
フム、とリボーンが笑う。
本当にそうだと幸子はまた思った。
「ヒバリと幸子がまだ結婚してなかったのには驚いたけどな」
「あははっ…そうなんだっ」
雲雀ほど"結婚"の二文字が似合わない人もいないだろう。でも……
(いつかそうなれたら…素敵だな。なんてねっ)
「幸子、お前何一人でニヤニヤしてんだ?」
「う、ううんっ。なんでもないっ!!」
「ヒバリの事考えてたのか?」
「!!!!?」
「図星みてーだな」
頬が熱い。今なら口から火が吹けるのではないかと幸子は思った。
一人で勝手に盛り上がってしまった挙げ句、あっさりバレてしまうなんて。
ああ、恥ずかしすぎる。
(みんなが無事に帰って来ますように)
両手をぎゅっと握りしめ、テーブルに置かれた苧環の花を見ながら祈っていると、ふいにリボーンに声をかけられた。
「自由に動けねーのはもどかしいもんだな。幸子」
「そうだね。待つって簡単なようで…意外と大変」
ははは…と苦笑いをして、頭に浮かんだ疑問を口にする。
「そういえばリボーン君、そのスーツって」
「これか?まあ 一種のバリアみたいなモンだ」
「バリア?」
「ああ。このスーツを着てねーと体調最悪なんだ。この世界の空気は俺にはあわないらしい」
「ふうん…」
もどかしい思いをしてるのはリボーンも同じらしい。
そう思うと、どこか気が楽になった。
「ねえ、リボーン君。お腹すいてない?」
「茶を淹れてくれ。夜は長ーからな」
「うんっ、待ってて」
明るく返事をして、幸子はソファーから立ち上がった。
15分後。
談話室はほわりとした優しい香りに包まれていた。
「アールグレイだな」
そう。チョコチップクッキーと共にトレイに乗せて運んできたその香りの正体はアールグレイ。
「コーヒーにしようか迷ったんだけど、キッチンで見つけて思わずこっちにしちゃった」
「いい香りだな」
カップを手にしたリボーンが言った。
表情は普段とあまり変わらないが、どうやら香りを楽しんでくれているようだ。
「気に入ってもらえて良かった…。ホットにすると香りが強いから、苦手な人も多いんだよね」
「俺は結構好きだぞ」
「うんっ。私も大好きっ」
「そうか」
とリボーンがカップを口に運ぶのを見て、幸子も一口飲んだ。ベルガモットの優しい香りが口に広がっていくと、心までリラックスしていくようだ。
「そーいえば幸子とゆっくり話すのなんて初めてだな」
「うん、そうだね。2人きりになる事が少ないもんね」
「幸子の傍にはいつもヒバリがいるからな」
「……うんっ」
本当にその通りだ。
10年間色々な事があったがいつも隣には雲雀がいた。
「不思議…。10年前から来たリボーン君なのに、同じ時を過ごしてきたみたいに感じる」
「俺は俺だからな」
フム、とリボーンが笑う。
本当にそうだと幸子はまた思った。
「ヒバリと幸子がまだ結婚してなかったのには驚いたけどな」
「あははっ…そうなんだっ」
雲雀ほど"結婚"の二文字が似合わない人もいないだろう。でも……
(いつかそうなれたら…素敵だな。なんてねっ)
「幸子、お前何一人でニヤニヤしてんだ?」
「う、ううんっ。なんでもないっ!!」
「ヒバリの事考えてたのか?」
「!!!!?」
「図星みてーだな」
頬が熱い。今なら口から火が吹けるのではないかと幸子は思った。
一人で勝手に盛り上がってしまった挙げ句、あっさりバレてしまうなんて。
ああ、恥ずかしすぎる。