苧環の花束
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一瞬 獄寺が何を言っているのか理解出来なかった。
今なんて…
沢田君が…!?
「ツナをやったのは"白蘭"率いるミルフィオーレファミリーだ」
「びゃく…らん…」
山本の言葉を幸子は半ば放心状態になりながら繰り返した。
あまりの衝撃に思考が追いついていかない。
「そしてそれを機にミルフィオーレファミリーのボンゴレ狩りが激化している」
「ボンゴレ…狩り?」
「奴らはボンゴレに関わる全ての人間を抹殺する気だ」
「!!?」
獄寺が拳を震わせた。
抹殺…!?その言葉は幸子の心を刃物のように抉った。
わなわなと唇が震える。持っていた花束をきゅっと握り締めた。
ミルフィオーレも白蘭も初めて聞く。しかし今の獄寺の話が真実ならば、ボンゴレ雲の守護者である雲雀は彼らの標的という事になる。
「帰らなくちゃ…」
幸子が部屋を出て行こうとすると、獄寺がその腕を掴んで止めた。
「幸子、何処へ行く気だ!?」
「戻らないと。恭弥が帰って来るかもしれない」
「ヒバリは心配ねー。それよりもお前の方が危険なんだ!! 奴らが狙ってるのはボンゴレに関わる全ての人間なんだぞ!?」
「私の身なんてどうでもいい。恭弥に危険が迫ってるのにじっとしていられないよ!!」
目に涙を溜めた幸子が珍しく感情を爆発させた。
今まで蓄積されていた心配が限界点を越えてしまったのだ。
「幸子、落ち着け。ヒバリがそんな柔じゃねー事はお前が一番知ってるだろ?」
着ぐるみのような全身を覆うスーツに身を包んだリボーンが静かに諭した。
「それに…幸子にもしもの事があったらヒバリも今のオメーと同じ…いや、それ以上の思いをするんだぞ。オメーはヒバリにそんな思いをさせてもいいのか?」
「っ……!」
幸子は唇を噛み締めた。
雲雀にそんな辛い思いさせたくない。それに雲雀は強い。誰よりも。ずっと隣で見てきたではないか。
自分が彼を信じなくてどうする。
「っ……ごめんなさい…」
幸子はぐいっと涙を拭うと一同に詫びた。
しん、と一瞬静まる部屋。
「チッ。仕方ねーな」
その静寂を破るように発された獄寺の言葉。
「ヒバリが戻るまで俺がお前を守ってやるよ」
もう二度と、あんな思いするのはゴメンだ。
「獄寺君…」
「ハハッ。獄寺、お前照れてんのなっ」
「黙りやがれッ!」
10年前から変わらない2人のやりとりは、幸子の心に安心感を与えた。
「ふふ。ありがとう、獄寺君 山本君」
幸子が小さく微笑んだ。
「ユキコ ユキコ」
「ヒバードも、ごめんね。一緒に恭弥が帰るのを待ってよう?」
「ヒバリ ヒバリ」
ヒバードは甘えるようにそのふかふかの体を擦り寄せてきた。
「とりあえずさ、その花活けてきたらどうだ?殺風景なこの部屋も華やぐぜ」
場の空気を鎮静させるかのように山本がカラカラと笑った。
「それがいいな。ちょうどここに花瓶もあるしな」
とリボーンがテーブルにぽつんと置かれた主のない花瓶を見やる。
「うん、そうしようかな。えっと 洗面所は…」
「俺が案内するぜ」
「ありがとう山本君」
そうだ。何も心配ない。
信じて待てばいいのだ、雲雀の帰還を。
紫の花を見つめながら、幸子はそう自分に言い聞かせた。
今なんて…
沢田君が…!?
「ツナをやったのは"白蘭"率いるミルフィオーレファミリーだ」
「びゃく…らん…」
山本の言葉を幸子は半ば放心状態になりながら繰り返した。
あまりの衝撃に思考が追いついていかない。
「そしてそれを機にミルフィオーレファミリーのボンゴレ狩りが激化している」
「ボンゴレ…狩り?」
「奴らはボンゴレに関わる全ての人間を抹殺する気だ」
「!!?」
獄寺が拳を震わせた。
抹殺…!?その言葉は幸子の心を刃物のように抉った。
わなわなと唇が震える。持っていた花束をきゅっと握り締めた。
ミルフィオーレも白蘭も初めて聞く。しかし今の獄寺の話が真実ならば、ボンゴレ雲の守護者である雲雀は彼らの標的という事になる。
「帰らなくちゃ…」
幸子が部屋を出て行こうとすると、獄寺がその腕を掴んで止めた。
「幸子、何処へ行く気だ!?」
「戻らないと。恭弥が帰って来るかもしれない」
「ヒバリは心配ねー。それよりもお前の方が危険なんだ!! 奴らが狙ってるのはボンゴレに関わる全ての人間なんだぞ!?」
「私の身なんてどうでもいい。恭弥に危険が迫ってるのにじっとしていられないよ!!」
目に涙を溜めた幸子が珍しく感情を爆発させた。
今まで蓄積されていた心配が限界点を越えてしまったのだ。
「幸子、落ち着け。ヒバリがそんな柔じゃねー事はお前が一番知ってるだろ?」
着ぐるみのような全身を覆うスーツに身を包んだリボーンが静かに諭した。
「それに…幸子にもしもの事があったらヒバリも今のオメーと同じ…いや、それ以上の思いをするんだぞ。オメーはヒバリにそんな思いをさせてもいいのか?」
「っ……!」
幸子は唇を噛み締めた。
雲雀にそんな辛い思いさせたくない。それに雲雀は強い。誰よりも。ずっと隣で見てきたではないか。
自分が彼を信じなくてどうする。
「っ……ごめんなさい…」
幸子はぐいっと涙を拭うと一同に詫びた。
しん、と一瞬静まる部屋。
「チッ。仕方ねーな」
その静寂を破るように発された獄寺の言葉。
「ヒバリが戻るまで俺がお前を守ってやるよ」
もう二度と、あんな思いするのはゴメンだ。
「獄寺君…」
「ハハッ。獄寺、お前照れてんのなっ」
「黙りやがれッ!」
10年前から変わらない2人のやりとりは、幸子の心に安心感を与えた。
「ふふ。ありがとう、獄寺君 山本君」
幸子が小さく微笑んだ。
「ユキコ ユキコ」
「ヒバードも、ごめんね。一緒に恭弥が帰るのを待ってよう?」
「ヒバリ ヒバリ」
ヒバードは甘えるようにそのふかふかの体を擦り寄せてきた。
「とりあえずさ、その花活けてきたらどうだ?殺風景なこの部屋も華やぐぜ」
場の空気を鎮静させるかのように山本がカラカラと笑った。
「それがいいな。ちょうどここに花瓶もあるしな」
とリボーンがテーブルにぽつんと置かれた主のない花瓶を見やる。
「うん、そうしようかな。えっと 洗面所は…」
「俺が案内するぜ」
「ありがとう山本君」
そうだ。何も心配ない。
信じて待てばいいのだ、雲雀の帰還を。
紫の花を見つめながら、幸子はそう自分に言い聞かせた。