風紀委員長の遠征
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
登校時刻には少し早い7時半少し前。
幸子は自宅マンションの前で雲雀を待っていた。
携帯で時間を確認すると、あと10分程で7時半になる所だった。
(恭弥もうすぐ来るかな)
時間にはきっちりしている雲雀なので、まず遅刻する事はないだろう。
それにしても―‥と幸子は自分の周りを見回した。私服姿の自分の足許には旅行用の大きめ鞄。
「今日って平日でいいんだよね?」
思わず呟いてしまう。
早朝突然雲雀から電話があり、数日泊まれる準備をして私服で待つようにとの事だった。
雲雀は一体何処に行こうというのか?
今日は平日で学校もある。しかも今日は確か風紀委員による持ち物検査の日のはず。
規律に厳しい雲雀がこんな時に並中を空けるなど珍しい事だ。
「彼女♪」
「っ!?」
明らかに雲雀ではない声に呼ばれ、振り返った幸子は一瞬身を竦めた。
帽子を被り、眼鏡をかけた背の高い男……その姿には見覚えがある。
狂う程の愛を彼女に捧げた男の器……。
「ありっ!? 君って確か風紀委員長の彼女の…」
「木梨幸子です」
「あー、そうだ。幸子ちゃん!オレは加藤ジュリー。よろしく♪」
ノリノリのジュリーは、デイモンが乗っ取っていた彼とはやはり雰囲気が全く違っていた。
「ところで幸子ちゃん、こんなトコで何してんの?」
「人を待っていて…」
「風紀委員長?」
頬染めながら頷くと、ジュリーは「やっぱりなー」とまた笑う。そして間髪入れず突拍子もない事を言い出した。
「ねえねえ、風紀委員長はほっといてオレとデートしよーよ!!」
「へっ…?」
あまりに唐突すぎて、幸子は目が点になる。
「オレさー、見ちゃったんだよねー」
「見た…?」
「デイモンてヤツが消えた後の、風紀委員長と幸子ちゃんのキスシーン」
「!!!!?」
頭の後ろで手を組んでいたジュリーがニタッと厭らしい笑いを浮かべたかと思えば、急に幸子に詰め寄ってきた。
「幸子ちゃん、オレもして欲しーな」
「えっ、な、なにを…?」
「"なに"ってもちろん…」
唇を蛸のようにして幸子に迫るジュリー。
「っ、やっ…!」
幸子が恐怖に目を瞑り顔を背けた時―‥
バサッ
どこからともなく網が飛んできた。
幸子は自宅マンションの前で雲雀を待っていた。
携帯で時間を確認すると、あと10分程で7時半になる所だった。
(恭弥もうすぐ来るかな)
時間にはきっちりしている雲雀なので、まず遅刻する事はないだろう。
それにしても―‥と幸子は自分の周りを見回した。私服姿の自分の足許には旅行用の大きめ鞄。
「今日って平日でいいんだよね?」
思わず呟いてしまう。
早朝突然雲雀から電話があり、数日泊まれる準備をして私服で待つようにとの事だった。
雲雀は一体何処に行こうというのか?
今日は平日で学校もある。しかも今日は確か風紀委員による持ち物検査の日のはず。
規律に厳しい雲雀がこんな時に並中を空けるなど珍しい事だ。
「彼女♪」
「っ!?」
明らかに雲雀ではない声に呼ばれ、振り返った幸子は一瞬身を竦めた。
帽子を被り、眼鏡をかけた背の高い男……その姿には見覚えがある。
狂う程の愛を彼女に捧げた男の器……。
「ありっ!? 君って確か風紀委員長の彼女の…」
「木梨幸子です」
「あー、そうだ。幸子ちゃん!オレは加藤ジュリー。よろしく♪」
ノリノリのジュリーは、デイモンが乗っ取っていた彼とはやはり雰囲気が全く違っていた。
「ところで幸子ちゃん、こんなトコで何してんの?」
「人を待っていて…」
「風紀委員長?」
頬染めながら頷くと、ジュリーは「やっぱりなー」とまた笑う。そして間髪入れず突拍子もない事を言い出した。
「ねえねえ、風紀委員長はほっといてオレとデートしよーよ!!」
「へっ…?」
あまりに唐突すぎて、幸子は目が点になる。
「オレさー、見ちゃったんだよねー」
「見た…?」
「デイモンてヤツが消えた後の、風紀委員長と幸子ちゃんのキスシーン」
「!!!!?」
頭の後ろで手を組んでいたジュリーがニタッと厭らしい笑いを浮かべたかと思えば、急に幸子に詰め寄ってきた。
「幸子ちゃん、オレもして欲しーな」
「えっ、な、なにを…?」
「"なに"ってもちろん…」
唇を蛸のようにして幸子に迫るジュリー。
「っ、やっ…!」
幸子が恐怖に目を瞑り顔を背けた時―‥
バサッ
どこからともなく網が飛んできた。