*デザートローズ*
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ーーー
「応急処置ですが とりあえずはこれで大丈夫ですよ」
「すまないねぇ、ありがとうお嬢ちゃん」
老婆の足の手当を終えると名を呼ばれた気がして振り向く
「優!!」
「お二人共遅かったですね」
「そのようだな」
銀時が辺りを見渡しながら言う
「生存者はこれだけか」
「えぇ おそらく。
しばらく 新拠点で過ごして貰いましょう
銀、晋助 歩けない者を連れて行って欲しいのですが…」
有無を言わせない笑顔を向けられ
高杉と銀時は溜息をつきながらも了承する
負傷者も多い為 新拠点には
昼前に辿り着いた
拠点に辿り着いて優は
刀を下ろし 即座に 負傷者の手当を始める
入江の連れてきた女の子の兄は見つかったようで
兄妹は再会を喜んでいた
動けるもの達は何かさせてくれと
昼餉を作ってくれた
夕刻 村人の処置を終えた優様は
縁側で 柱に寄りかかって眠っていたので
入れてもらったお茶を 傍に置いておき
羽織をとってきて かけておいた
翌日には鬼兵隊を覗き 全ての隊員が元の拠点へと帰った
軽傷の村人達は 片付けの為に村へと降りた
夕刻には僅かながら食糧を持ち寄ってくれた
あの兄妹は 母親が助からなかった事を知ると悲しんでいたが
子供達は 元気に 歌を歌いながら遊んでいる
子供の面倒はなぜか 俺になった
「海斗お兄ちゃん遊ぼ〜」
「遊ぼ〜」
縁側で見守って入れば子供達に声をかけられる
「いいよ、何して遊ぶ?」
「えーっとね 鬼ごっこ!!」
「えー、隠れんぼがいい〜」
「じゃあ2人でじゃんけんして決めよう」
「うん!」
数ヶ月ほど 新拠点は賑やかだった
ただその数ヶ月間にも
全く関係のない村が襲われる事件は
あちこちで起こり続けていた
どこで広まったのか
名医がいると 優様を訪れる者も増えた
すっかり医療拠点となりきってしまった
朝から晩まで 治療にあたる優様は
時間を見つけては 縁側で眠ってらっしゃる
お礼として 食糧を持ってきてくれるため
拠点の食糧には困ることが無くなっていた