*chamomile*
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3人とも涙ぐんでいたが
いろいろ混乱してなのか涙は流れず
誰も何も言うことなく拠点へ戻り
私は晋助の手当てにうつった
左目の深い傷と向き合った時
ようやく涙が溢れた
「ご、ごめんっなさっ
手当しなきゃ…いけないのに」
晋助は 大丈夫 だと
ただ、抱きしめてくれた
翌晩 嫌な予感は当たったのか
松陽だけど、松陽では無い何者かのおぞましい気配を感じ飛び起きた
隣で眠っていた晋助が
心配してくれたが、
松陽が死んだ事を思い出したのだと嘘をついた
優しく抱きしめてくれる高杉の左頬の包帯に触れて
「どうか真実を知らないで」
そう聞こえるか聞こえないかの声で呟いた
そっと口付けを交わし
晋助に抱きしめられたまま眠った
あれから数日後
幕府は天人に白旗をあげた
それを知り 晋助は
幕府を潰す、それでもお前は俺に着いてくるか?
と、そう問われた
晋助となら
何も怖くはない
もしも私の力が しても止めてくれるそんな気がして
私はすぐさま頷いた
翌日
荷物をまとめ
銀時や小太郎、竜馬に晋助と共に行く事を告げ道を別った
それから2ヶ月後
久々に体調を崩した
それも晋助の目の前で吐血してしまった
風邪で喉がやられてるだけだと嘘をつき
すぐさま 宿に運ばれるや
床に寝かされ安静にしてろと告げられる
晋助は情報を集めるため、すぐ出ていってしまった
薬箱の奥にしまった
あの小瓶を取り出し飲み干した
私の中を何かが走り抜くような痛みにしばらく悶えていると
換気のためと晋助が開けて行った
窓に見覚えのあるような白黒
痛みで視界がぼんやりとしているため
はっきりとは見えないが
何となく悟った
「ぉ、ぼろ?」
「ずいぶんと苦しそうだな。」
起き上がろうとする私に
近付き支えてポンッと栓を抜き
小瓶を口元へ近づける
「飲めるか?
あの人の頼みだ。
飲んでもらわねば困るが。」
顎をあげられ、ビンの中身を口に流しごまれる
何とか飲み込むも咳き込んでしまうも
先程までの痛みは消え去る
「朧!聞きたいことがあるの
父さまは…一体何者なの…」
体を支えたままでいてくれる朧に問いかける
「
今まで詳しく教えてくれなかった朧だったが
事細かに話してくれた
虚の過去、現在。
私も、朧も、
その虚の血を体内に取り込み生きている事
朧も私も完全適合では無いこと
私は朧ともまた違う反応を見せており、
朧は定期的に血を分けてもらっている訳ではない事
他にもいろいろ聞きたかったが
朧もあまり長居は出来ない為
血の入った小瓶を三本置いて帰っていった
晋助が帰って来たのは
朝日が顔を見せ始めた頃だった
布団もひかず
私の隣で寝ているもんだから
目が覚めてびっくりした