Another~虚~
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雨を吸った着物が重くなる中
久々の万斉と落ち合う
大層驚いた顔をして帰った事を歓迎してくれた
成り行きを説明し
3人降りしきる雨の中急いで船へと戻った
皆 驚いた顔をしては涙を浮かべ
帰還を喜んでくれた
ぎこちない笑顔に少し悲しそうな顔を見せたが
それでも
泣きじゃくるまた子に手を引かれながら
お風呂場へ連れていかれる
泣くのか 叱るのかどっちかにしてもらいたかった
暖かい湯に浸かりながら身体中の印を見つめる
「傷は消えても コレが消えるには時間がかかりそうですね…」
温まっていく体と裏腹に冷える心に我ながら笑えた
脱衣場には 今や懐かしい服が置いてあって
それをぎゅっと抱きしめたら
懐かしい香りがして涙が零れた
袖を通して脱衣場から出ると
事情が事情なだけあって船内は大忙しのようで
行き交う隊員達は おかえりなさい! と声をかけてくれる
司令室に入ると
私と同じ格好をした椿(短パン)とすみれ(スカート)が目に止まった
あちらもこちらに気付いたようで
勢いよく飛び付いてくるので後ろに転んだ
「おかえりなさい、優様っ」
涙ぐんだ声でそういう2人に ただいま と告げれば
2人は乗りかかったまま大泣きし始めてしまう
泣きじゃくる2人を退かせることが出来ないまま
あやしていると
着替えを済ませやってきた高杉に見下ろされる
「何してやがる」
「好きで寝転がっている訳ではありませんからね」
「…。」
「無言で立ち去らないでください!
椿!すみれ!そろそろおりてください」
「す、すみません」
椿は羽織の裾で涙を拭きながら起き上がり
傍に座わる
少し大人びた顔に 居なくなった間に苦労させた事が伺えた
「嫌ですの!私もう離れません!」
それとは対象にすみれは離れまいと腰に手を回す
何とか上半身を起こし すみれの頭を撫でる
「もう居なくなったりしないで下さい。
どこかに行くのであれば私も…連れて行って下さいな」
「色々迷惑をかけてしまって ごめんなさい。」
司令室に集まった 高杉や鬼兵隊幹部を見て告げる
「残していった研究書類をどこまで理解しているかは分かりませんが、 私ももう…虚と変わらぬ 不死の化物なのですよ
それでも私を救うために 虚と闘おうと言うのですか?」
「ここまで来て何言ってやがる
俺は承知の上で連れ帰ってんだ
それにお前の事だ 策があるからこそ 俺についてきたんだろう」
「 優様が何であろうと 優様である事には変わりはないっす」
「そうですの
私達も何もしなかった訳ではありませんの
高杉様に優様の血が宿ってますの」
「晋助が…実験台に?」
「あまり大きな成果とは言えなかったがなぁ」
「治癒能力が少し上がった程度でござる」
「…そう。」
(まだ開花していなかった血で治癒能力が上がっているなら。
今の状態の血なら…)
自分の手に目線を移す
(同等の化物を産んでしまうかもしれない。
けれど私1人で虚に立ち向かうよりはよっぽど賞賛はあるかもしれない)
「まぁ、折行った話は追追。
後1時間後には出立出来ますので皆さんそのおつもりで
色々あって優様もおつかれでしょう」
武市の言葉もあってその場は解散となった
