*chamomile*
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戦争に参加しながら本当に死にかけたのは
数週間してからだった
薬草採取に1人で出かけた時
なにかに拒否反応を起こしたように
心臓を握りつぶされるような痛みと共に吐血した
森の奥に何かを感じて
痛みと吐血がとまらないまま
フラフラとそちらへ向かった
そこには緑の鉱石がチラついた
池だった
今でならわかる、あれが
私にとって毒になるかも知れなくとも
試さずには居られなかった
池の水を血塗れた手で掬い飲み干した
やはり いつか感じた激痛が全身を走った
しかし、昔とは違い 痛みはなかなか引くことをしなかった 吐血もとどまらず
そのまま私は意識を手放した
初めて 松陽と出会った時の記憶を見た
とても、鮮明だったので走馬灯かとも思った
その時の松陽は 今まで過ごしてきた松陽と
少し違って恐ろしく見えた
程なくして目を覚ませば
あたりは夕暮れを迎えていた
身体中の痛みはすっかりなくなり
体はとても軽くなっていた
今月はまだ 朧に会っていない
生命線である 松陽の血の小瓶を受け取ってはいない事を思い出し
緊急事態用として 空の小瓶 2つにその水を詰めた
一瞬躊躇ったが、血がついていると厄介なので
手と着物を頭痛に襲われながらもその池で洗い
必要な分の薬草を摘んでから山を降りれば
私の帰りが遅いためか
探しに来てくれていたようで
隊士みなが私をみて安堵していた
晋助と桂には軽く…割としつこく怒られた