*chamomile*
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ーーー
優様も晋助様も
本気でやり合ってたように見えたっす
お二人がそうなった原因はきっと
目の前を高杉と共に歩く女性を後ろから睨みつける
(晋助様も 優様がいながらなぜこんなこと…)
「来島、もういい下がれ」
こちらを振り向くこと無く 告げられる
「は、はい。晋助様」
優とは違う女をつれ去りゆく高杉をその場でしばらく眺めていた
ーーー
研究室についた優は
前々から乾燥させてあった 薬草と 今日仕入れた薬草を取り替え
1人黙々と調合を始めた
途中 椿が夜食を持ってきてくれたが
手が離せなかった為 机に置いて下がってもらった
手伝う事もせず 研究室で1人にさせてくれた
いつもと違う事に彼女達ながら気付いているのかもしれない
やっておきたかった事を一気に済ませ
一段落を終えた頃には 深夜2時を回っていた
んーっと伸びをして
いつ入れてくれたかも分からない 冷めたお茶を飲み干す
夜食も目には入ったが なんとなく食べる気にはならなかった
デスクの上を片付けていれば
眠気がやってきたので 片付けをさっさと済ませ
仮眠をとることに決めた
スーッと自動の扉が開く音がしたので振り返れば
高杉が室内へ入ってきた
「珍しいですね、総督様がこんな所にいらっしゃるとは」
訪問者の姿を確認出来たので
まだ片付かないデスクへと再度向き合う
「皮肉はもういいだろう」
「ふふふっ
で、何か御用ですか?」
手をとめぬまま 高杉に問いかけた
「特に用はない。
飯、食ってないのか?」
机に置いたままの夜食が目に入ったのか
心配そうに問われる
「作業に夢中になってしまって、食べ損ねてしまいました
朝起きたら、ちゃんと頂くつもりですよ」
あらかた片付いたので高杉の方へ振り返りそう告げた
「ならいい。」
「それより、本当に放っておいて良いのですか?彼女を。」
顔色を変えず こちらに近付き抱きあげられる
「……用済みですか。」
「あぁ」
「ここに連れてきた時点で用済みだったということですよね?
んー、なんでしょうね…。」
高杉の腕の中で 玉菊を連れてきた理由を探す
「吉原……。あ!分かりました!
鳳仙、でしたっけ?」
高杉の顔色が一瞬変わったのを 優は見逃さなかった
「なるほど、見せつける為でしたか
武力も金もある……と」
にこやかに彼女を連れてきた理由を解き明かす
「当たりだ。」
室内の隣にある 仮眠用のベッドへとおろされる
「夜王 鳳仙ですか。
何を企んでるのです?」
「さぁな。」と隣へ寝転がる高杉
「これはさすがに狭くないですか、晋助」
仮眠用のベッドなので2人寝転がっているのがやっとだ
「俺もお前も寝相は悪くねぇ」
そう言ってニヤリと笑う
「ここで寝るおつもりですか…」
優の首の下に腕を通し
空いた手で簪を抜き取れば さらりと髪が解ける
いつの間にか2人は深い眠りにおちていた