*chamomile*
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桂に連れてこられたのは
万事屋 銀ちゃん と書かれた看板のかかる建物の前だった
「これって…」
「察しの通りだ」
看板を見上げる私をよそ目に建物脇の階段を上がっていく桂をみて
そのあとを追いかける
玄関先につきチャイムを連打し始める桂
少し下がって呆れてその様子を見ていれば
「うるせぇ!」と扉と桂ごと蹴り飛ばし現れる銀時
「ったく、何の用だヅラ!!」
銀時がそう叫んだ瞬間 目が合った
「優?優なのか?本物か?」
と肩を掴まれる
「いや、優こんな小さかったか?
でもこの胸の感じは…」
銀時の手は肩から胸を鷲掴みされていた
「どこ触ってるんです、銀。」
腰に指している刀に手をかけ微笑みながら問いかける
「悪かった! 悪かったから!
刀抜こうとするな!」
両手をあげて後退する銀時に
桂からの鉄槌が落ちる
「いってぇ、何しやがるヅラ!!」
「バカもん、妹に手を出すとはお前は兄失格だ!」
「手出したのは高杉だけだろ!」
「先程の行為でお前も同罪だ、銀時。
よって今日から優の兄は俺1人だ!!」
「んだとぉ!」
相も変らぬ2人の様子を少しの間見つめる
「お兄様方、玄関先で争うのやめたらどうですー?」
優の言葉に銀時と桂は顔を見合わせる
「それもそうだな、優入っていいぞ
ヅラ、おめぇは入んな!!」
「なんだと、銀時」
「もぅ、2人とも落ち着いて下さい」
そろそろ見飽きたので2人の仲裁にはいる
(どうしてこう昔から 兄様達が顔を合わせるとこうなんですかね…)
ようやく室内に入るも
目線でバチバチしてる銀時と桂
志村新八くん という男の子に入れてもらったお茶をすすりながら 短くため息をつく
「銀さんも桂さんもどうしたって言うんですか」
「気にする必要はありませんよ。
私に兄など居ませんから。」
「ちょ、優!!」「優!!」
睨み合っていた2人が一斉にこっちを見る
「昔からそうやって 兄の座を取り合うように喧嘩してましたが、争う必要性が私には理解出来ません…くだらないですよ。」
「そうですよ、銀さん、桂さんも兄として認められたいならもっと兄らしく振る舞えばいいじゃないですか」
銀時と桂は顔を見合わせる
お互いため息をつく
「馬鹿らしいのは分かってっけどさ、
なんか本当の兄貴としては一緒にされるのが腹立つというか」
銀時がソファーの背の後ろに手を回し
天井を見つめながら言う
「銀時、聞き捨てならんぞ今の言葉!!
誰が本当の兄貴だ!血など繋がっておらんではないか!」
また2人は言い争いを始める
「新八くん、何言っても無駄ですから。
買い出し行くところだったのでしょう?気を使わずいってらっしゃいな。」
「そうみたいですね…
すみません、ちょっといってきますね。
優さん、ゆっくりしていってください」
そう言って新八くんは出ていってしまった